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小説を入り口にして、新しい興味に出会える場所をつくりたいと思った

12月15日、『Epilogue→』という名前で「小説を入り口にして、新しい興味に出会える場所」をnoteに立ち上げた。

今回の記事では、そんな『Epilogue→』という場所をつくろうと思ったきっかけについて語ってみようと思う。

『Epilogue→』を作ったきっかけ

子どものころから、小説を読むのが好きだった。

現実では決して出会うことのできない、非日常的な出来事の数々に一喜一憂しながら、夢中でページをめくる少年時代。

物語の結末が待ちきれず、夜が更けてもなお読みつづける日もあった。

子どもながら活字の本を読むのは苦ではなく、文章をなぞって想像する世界はどこまでも広がって、気づけばその物語の虜になっていた。

また、いつまでも物語の世界に浸っていたいという思いから、シリーズ物ばかり読んでいた時期もある。

しかし、どれだけ長いシリーズだとしても物語には終わりがあって、時間が長ければ長いほど、その世界が途絶えたときの喪失感は大きかった。

成長するにつれて、読む本はジャンルの垣根を超え、短編から長編まで幅広く、たくさんの物語に触れるようになった。

そして、いつからか、小説を読みおわったあと、溢れそうになる感情を整理するために、感想を文章として残すようになっていた。

文字に起こしてみると、想像しているよりもずっと様々な想いが頭の中には漂っていて、それを一つ一つ拾いあつめながら文章を紡いでいると、読む前には浮かびもしなかった新しい興味が目の前に現れる。

80分しか記憶が持たない数学博士と少年との交流を描く物語を読んで、数字が持つ不思議な魅力を知りたくなった。

ベルリンの壁によって分かたれた東西ドイツの街で巻き起こる事件を追体験して、当時、その場所では何が起こっていたのか詳しく調べたくなった。

将来に思い悩む少女が、自然豊かな盛岡の街で成長していく姿を目の当たりにして、緑が生い茂る夏の盛岡を旅してみたいと思った。

新しい興味に出会うきっかけをくれたのはいつも小説で、物語の世界が途切れたとしても、読んでいて芽吹いた興味は、自身の頭のなかで根を張ってすくすくと育っていく。

そんなふうに、あらゆる方向へと伸びていく興味の出発地点となる小説を、多くの人に知ってもらいたい。しだいに、そう思うようになった。

小説の世界を楽しみながら、新しい興味へと向かう矢印を見つけることができれば、物語が終わってしまう喪失感を埋めて、また異なる未知の世界へと旅をすることができるのだから。

昔、書いたnoteでも、本と音楽でつながる場所をつくりたいと書いていた。

「本」「音楽」は全く異なるジャンルではあるけれど、それぞれの興味がつながっていくことで、今まで触れることのなかった新しい出会いが生まれる。

そして、興味が様々な方向へと伝播していくと、思いもよらず、好きなものどうしが繋がる瞬間も訪れる。

そんなふうに、今までの読書体験と、noteで言葉にした想いがきっかけとなり、いつしか「小説を入り口にして、新しい興味に出会える場所」をつくってみたいと思うようになった。

小説を読み終わったあとも、新しい興味に出会ってほしい

『Epilogue→』では、音楽や映画、旅行など、様々な方向へと興味が広がるような記事を発信する予定です。

インタビューやエッセイ記事、本の紹介記事など、小説を起点としてたくさんの興味に出会えるコンテンツを発信していこうと思っているので、ぜひお暇なときにでも覗いてみてください。

また、インタビュー記事では「書く人が選ぶ、私の一冊とテーマソング」という企画のもと、文章を書く人が持つとっておきの「本」「音楽」の繋がりを語ってもらおうと考えています。

noteのフォロワーさんや、書くを仕事にしている方々、SNSに本の感想を呟いている人、そして、この記事を読んで、新しく興味を持った小説、好きなものについて書くことを始めた人。

そんな、多種多様な「書く人」に向けて、自主企画ながら、これからインタビューをしたいと思っています。

こだわりの一冊とテーマソングを語ってみたい、そう少しでも思ってくれた方がいれば、ぜひ、お話したいです。

よろしくお願いします。

最後に

余談ですが「epilogue」という言葉は「物語の中の視点から描かれた結末の部分」を意味する言葉です。

『Epilogue→』という名前には、物語を読みおわっても、新しい興味に続く矢印を辿って、思いもよらない未知なる世界に出会ってほしいという想いが込められています。

小説を読んだあと、矢印の向こうには何が待っているのか。

あれこれと想像しながら、ぜひ小説を手に取ってみてください。


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