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ばやし|ライター
2021年11月7日 22:13
わたしたちは広い海に浮かぶちっぽけな一艘の舟のように頼りない。それでもまずは漕ぎ出さねば、海を渡りきることはできない。(p.208)「ガラスの海を渡る舟」を読んだのは、表紙が印象的だったのともう一つ、兄妹間の繋がりを描いた物語だったからだ。この物語では、祖父の死をきっかけに受け継いだガラス工房で働く二人の兄妹が、時にぶつかりながらもお互いの気持ちを理解するにつれて少しづつ成長していく。