ステイホームと、家のリフォーム。
家を買うと決めたのは昨年の春頃のこと。ちょうど全国で緊急事態宣言が出るかどうかくらいのタイミングだったんじゃないかと記憶しています。
不動産屋の小さな事務所におじゃまして、家の契約の話を聞いていたあの日が、もう昔のことみたい。とうとう私たちも家を買うのかぁ......と、どこか他人ごとのようで実感が湧かなかったことを覚えています。
購入したのは築40年ほどの中古物件でした。一階はぜんぶ和室の部屋。天井はなぞのシミがあったり、ぐわんとたわんでいたり。
お風呂場の床はいろとりどりの石が埋め込まれていて、キッチンはステンレス。あちこちがザ・昭和な雰囲気まんさいでした。
物件は気に入ったものの、これはリフォームするのがたいへんだぞ......ということは、はじめからわかっていました。
それでも、この物件に運命的なものを感じてしまった私たちは、もろもろ考え尽くした結果、自分たちでリフォームする(私は妊娠中だったので、夫が中心に頑張る)というのを条件に購入を決めたのでした。
そんなわけで、これから家にこもってリフォームするぞ!と腹をくくったタイミングで、全国的にも緊急事態宣言に。その流れとともに自然とわが家もステイホームに突入することになりました。
さて、和室を洋室に変更するには?
キッチンはどうしたらいいんだっけ?
何からはじめたらいいものか、わからないことだらけ。時間があればYouTubeからリフォーム方法の教えを乞い、学びたてほやほやの情報をすぐに実践!の繰り返しでした。
そんな状況なので、いろいろ失敗を重ねながら、かなり綱渡りな感じにリフォームが進んでいきました。
わかっていたものの、一軒家をまるごとリフォームするのはとにかくたいへん。トイレもやらないと!網戸も穴だらけじゃん!などなど、やってもやっても終わりがまったく見えてきません......。9月の出産までには引っ越すというのが目標だったので、だんだん焦りがでてきます。
夫にもトゲトゲしく「本当に間に合うの?」と言ってました。
一才の娘は歩きはじめたばかりで、一瞬でも目を離すとあらゆる工具で遊んじゃうから、常にひやひや。
ぐんぐん大きくなるお腹を抱えつつ、猛暑の中だらだら汗をかきながら漆喰を塗ったり。
暗くなってからも、作業しないとおわらず、夫のおでこには常にライトが灯っていたっけな......。
必死に作業するものの終わりが見えず、8月過ぎたあたりからは、間に合わない!!!と、般若のような顔で夫とともに作業していたような気がします。笑
あまりにも必死な私たちの様子を見て、きっとご近所さんたちもクレイジーな家族が引っ越してくるわーとおびえていたんじゃないだろうか......。あのときは、本当にごめんなさい。
そんなわけで、必死な追い込みのおかげでなんとかギリギリ出産前に住める状態になり、無事に引っ越しを終えました。ところが、ホッとしたのも束の間、予定日よりも2週間早く息子も生まれてきてくれて、これまた予想外のドタバタも待っていたのでした。トホホ......。我ながらまったく落ち着きのない人生に、もはや笑えてきます。
あらためて振り返ってみると、長い長〜いステイホーム中も、当初想像していたよりも健やかな気持ちで過ごせていたのは、家のリフォームのおかげだろうなと思います。家という場所が少しずつ居心地よくなっていくことは気持ちを晴れやかにしてくれました。
そして、なによりも、自分たちの手でリフォームした部屋でくつろぐ時間の最高なこと!よろこびも気持ちよさも、またひと味もふた味もちがうことを知りました。
まだまだステイホームな状況ですし、心配は続くものの、いつかあんな時代もあったよねぇと振り返るときがきたなら、わが家の場合は、真夏にだらだら汗をかきながら、家のDIYと格闘していた日々を思い出すんだろうなぁ。
そんなことをしみじみ思いつつ、「次は庭の改装だ!」と夫が張り切っているので、まだまだわが家はこのまま走り続けますー!
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