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#467 「答えが出せない」のは能力の問題ではない、という当たり前のおはなし。
新しいチームをマネジメントするのはいつもたくさんの気づきをもたらしてくれます。今週の気づきを、メモ。
1、「うまくいかないんです…」という悩み。
今月から(私にとって)新しいチームを担当しています。業務範囲が幅広く、まだまだ全てをわかってないのですが、幸い非常に能力の高いメンバーが質の高い仕事をしてくれているので、私がマゴマゴしていても通常業務に問題はありません。私がしていることといえば、私のせいで仕事が止まらないようにすることぐらいです。
(脱線しますが、それでいいのか?と思われるかもしれませんが、よくわかっていない段階で口を出すのは、メンバーにとって非常に手間がかかるものです。というのも、「上司」が口を出すと、「部下」としては何らか対応しないといけないからです。でも、その形になったには何らかの背景があるので部分だけ見て下手に口を出すと部分最適が始まりかえって不効率になりかねないのです。もちろん、質問はしますが、あくまで自分の理解のためであって、直してほしい、とかこうした方がいいのでは?ということでは(今の段階では)ないことを明示するようにしています。)
さて、ちょっとづつメンバーと1on1をはじめています。そんな中で「あんまりうまくいってないんです…」というメンバーがいました。
よくよく聞くと、ある商品の推進を担当しているのですが、目標ほど数字が伸びていない、むしろここ数ヶ月は落ちる一方だ、というのです。
確かにうまくいってない、ですね。
どうも私に詰められる、と思っていたようで、謝るばかりです。
2、5分考えて答えが出ないなら「質問」を疑え。
私は「何を目標にしているの?」と聞きました。
答えは「今目標の半分程度の実績なので実績を2倍にすることです」でした。
そのための施策は?と聞くと、営業に対して「実績を2倍にしてほしい」と伝えキャンペーンのようなものをしている、といいます。
営業は他の商品も扱っています。放っておけば簡単に売れる方に流れるものです。ちょっとしたキャンペーンぐらいでは、わざわざ難しいものを扱おうとは思わないでしょう。実際、営業からはできないことの言い訳がたくさん寄せられているようです。
担当者はそうした言い訳に一つ一つ対応しようとしていました。もちろん、言い訳、ですから、原因は営業ではなく外部環境だったり、商品の競争力だったりします。となると、対応しようがないものが多くなります。そしてうまくいかないと悩んでしまっているのです。
3、まとめ
いかがでしたでしょうか?
おそらくこのnoteをお読みの方々なら、「目標を分解して達成するための中間目標を設定すればよい」とか「そもそもなぜその商品を2倍にするのか?商品のテコ入れや他の商品でカバーするなどはできないのか?」といったことを思いつくでしょう。
その通りかと思いますし私もそのような話をしました。
今回取り上げたいのは、そうした目標の立て方(大事ですが)ではなく、考えても解けない時には、自分の能力不足だと思ってもっと頑張って解こう、とするではなく、解けないのは「質問」の設定が悪いのだ、解ける「質問」に変えてみよう、とすぐに気持ちを切り替えることが大事だ、という点です。
受験勉強の弊害というのか、質問そのものを疑う、という人は少ない気がします。解けないのは自分の力が足りないと思ってしまうのです。
確かに試験では出題者がおかしいじゃないか、と叫んだところで意味はありません。でも、仕事では疑っていいのです。いや、むしろ考えても答えが出ないのなら、積極的に質問を疑うべきです。
真面目な人ほど陥りがち、という点で本当に不幸です…
よい質問にはよい答えが、悪い質問には悪い答えが、返ってくるものです。
最後までお読みいただきありがとうございます。
例によって個人的な経験による気づきのメモでしたが、どこか参考になるところがあれば嬉しいです。
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