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3月9日 米系の雑穀市場を拡大するには?

今日は何の日?をビジネス視点で掘り下げ「頭の体操ネタ」にしています。
今日の「頭の体操」用質問例はこちら。

→米系の雑穀の市場規模は、シリアル系の雑穀の市場規模に比べて桁違いに小さい。この理由は何だろうか?伸ばすとしたらどのような方法が考えられるだろうか?

東京都中央区日本橋に本部を置き、雑穀の生産・加工・流通関係者、研究者などで構成する一般社団法人・日本雑穀協会が制定した「雑穀の日」です。
「ざっ(3)こく(9)」(雑穀)と読む語呂合わせから。

さて、雑穀
実は生物学的分類ではなく、農学的分類で、反対語は「主穀」
主穀とは、主要作物である小麦、米(稲)、トウモロコシを世界三大穀物のことを言います。

ですから、それ以外の穀物は「雑穀」となります。
具体的には、キビ、ヒエ、アワ、ハトムギ、エンバク、大豆、小豆、インゲン豆、そば、キアヌ、ゴマ、ヒマワリ(の種)などまで含むそうです。

雑穀というと、「五穀米」などお米のようなものを思い浮かべますが、シリアルやグラノーラなどにもオーツ麦や大麦など雑穀が使われています。

健康志向の高まりとTVなどでその効能が報道されるたびに、雑穀ブームや、キアヌブーム、もち麦ブーム、などが起こり売上が上下する傾向がある市場です。

市場規模ですが、「雑穀」というぐらいですからきちんとしたデータがなく(調べた限りですが)、近いデータをご紹介します。

まず、一般社団法人高機能玄米協会の「玄米白書2019」によると、2017年の雑穀関連市場(のうち、米系)は約33億円となっています。2010年には約43億円でしたが、一貫して減少している、というより上下していることが分かります(下表:単位 百万円)。

なお、直近では、もち麦ブームで100億円を超えた、とする情報(出典不明)もあり、伸びているようです。


もう1つの雑穀市場である、シリアル市場を見てみましょう。
こちらは、日本スナック・シリアルフーズ協会というところが統計を出していますので市場規模が明確です。

グラノーラの市場規模が大きく伸びています。一方で、2016年をピークとして頭打ちになっていたところ、2020年には盛り返していることが分かります。

このグラノーラを伸ばしたのは「フルグラ」のカルビーです。きっかけは、朝食の「お供」としたところです。それまでは、コーンフレークなどと同様、フルグラ単体で朝食を、ということだったのですが、普及せず。
それを、朝食でよく食べるヨーグルトのお供、という形でプロモーションし、売上を伸ばしたそうです。

一方で、近年頭打ちになった理由は、特に高齢者から「甘すぎて続かない」という声があること、蜂蜜や、ジャムなど自分好みの味を足そうとしても、元々が甘すぎるのでできないこと、などだったそうです。

そこで、甘みを抑えたシリーズを投入し伸ばしつつある、とのことです。

そのタイミングで感染症による巣ごもりが発生。学校もオンラインとなる中で、手軽な食事として見直されたこともあり、売上を伸ばしましたが、直近のカルビーの決算では、そこから横ばいで推移しています(下図:カルビー決算資料より)。

それはPOSデータからも伺えます(下図:ダイアモンドチェーンストアHPより)。

また、こうしたシリアル市場の拡大は、新たな選択肢の投入につながり、近年では輸入オートミールの需要が拡大しているそうです。


→米系の雑穀の市場規模は、シリアル系の雑穀の市場規模に比べて桁違いに小さい。この理由は何だろうか?伸ばすとしたらどのような方法が考えられるだろうか?


最後までお読みいただきありがとうございます。
過去の投稿は以下にまとめていますので頭の体操ネタに覗いていただければ幸いです。


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