労働者よペンを執れ(イベントレポ未遂日記)
今年の初秋、書店をぶらぶらしていた時に目に留まった本があった。
普段はあまりない現象なのだが、本の方から視界に飛び込んできた感じがして、ふらふらとその1冊を持ってレジに向かった。
それが、川崎昌平さんの「労働者のための漫画の描き方教室」だった。
分厚くて、1800円と決してお安くないのに買ってしまったのは、そのタイトルと簡略化された絵のせいだろう。
瞬時に理解を促す力を持つメディア、漫画。
noteのおすすめに、漫画作品が多いのもその性質による所が大きいと思う。
そんなステキなものを……絵の素人でも描けるかもしれない……!などという夢が膨らんで、買ってしまった。そして、期待は良い方に裏切られた。
この本は、ただの技術的な描き方の指南書ではない。
自分の中にあるもの(今回の場合は労働にまつわるあれこれ)を引っ張り出し、分析し、再構築するやり方を教えてくれるものだった。
だから、漫画ではなく文章を書いている人にもおすすめする。なぜなら、途中までは漫画作りと同じことをする必要があるから。物事を見つめて、問いを立てて、時に疑い、さらにその先へ向かう。
そうやって伝えたいことを磨くのは、どの表現にも共通することだから。
🍒🍒🍒
さて、まさに今日、この本の著者である川崎さんと田中圭一さんのトークショーがあった。ものすごく行きたかったのだが、ちょっとパワー不足のため泣く泣く諦めた。求むイベントレポ!
悔しさもかみしめつつ、まずは本の内容から学び続けて、文章を書き続けたい。表現したい労働者の1人として。
そしていつか、ド下手でもマンガを描きたい。ささやかな野望である。
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