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目を使わないで実験してみよう(番外編)

こんにちは、うたです。僕のnoteって内容かためな気がするですよね。かるめのネタ、コメントでもなんでもいいので教えてくれたら崇めます笑

昨日までは水素を発生させて、燃える時のポンと音を聞く実験を説明してきました。今日はよくある実験の手法をどうやってするのか説明していきたいと思います。

☆色が変わる試薬は?

酸性、アルカリ性を確かめるBTB溶液、白く濁るかどうかで二酸化炭素の有無を調べる石灰水。もちろん、これらは視覚情報でしかわかりません。そこでは感光器の出番。感光器というのは、明るいところでは高い音、暗いところでは低い音が鳴るという仕組みの機械です。突き出ている部分(左の写真では銀色の部分)を向けた方向の明るさを測るので、背景を白で統一しておいたところ(ヘッダーを参照)で試験管などに感光器を向けて実験します。たとえば、BTB溶液の黄なら青や緑に比べて高い音になるのでわかります。ちなみに、緑と青の違いを見分けるのはかなり難しいです。明度が同じくらいなんでしょうね。なので、中性とアルカリ性を見分けるのには、フェノールフタレイン溶液を使うなどの工夫が必要です。また、感光器を作っているところは、高等専門学校(高校の一つの種類)とメーカーの二つあるみたいです。メーカーのもの(右の写真)は40000円するのに対し、高専のもの(左の写真)は100円ほどらしいです。たしかに、メーカーのもののほうが細かい違いが精度よく判ります。しかし、高等専門学校は利益追求していないとはいえ、高専の安く物を作る力はすごいと思います。

図1

☆液体を量りとる

また、一定の体積の液体を量りとることも目が見えないと難しいです。そこで使うのは注射器。写真のように、押すピストンのところに1 mLごとに切れ込みが入っています。切れ込み部分と写真の矢印の部分を合わせることで、体積が量れます。

図2

☆高2が書いた、小学生向けの文章

この文章は、高2の科学部の文化祭で配った小学生向けパンフレットの原稿がもとになっています。その時の文章がちょっと上からでかっこつけてる感じだったので、そのまま載せておきます笑。まあ、まじめには書いてるんでしょうけど。だいぶ黒歴史感がありますね…

ここまで、目の見えない人が科学実験をするための道具や方法の工夫を紹介してきました。目が見えない状況で実験を行うにあたって大切なことは、どのように工夫をこらして実験をするかを考えることです。そしてその上で、その準備を確実に行っておくことです。世の中で目が見えない人は少ないから、専用の実験器具は多くはありません。ですが、世の中にあるものを使って、少しの工夫で出来るようにもなります。視覚障害者が実験を行うためには、とてもたくさんの工夫が必要です。これらは普段研究するときに、試行錯誤することに似ていると思いました。科学の本質は試行錯誤しながら実験を行うことだと思っています。皆さんもひと工夫してみようという気持ちを持ってほしいと思っています。

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