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本紹介:『ちいさい言語学者の冒険』

こんにちは、くつばこのうたです。高校の時とかって課題は夏休みとかの長期休暇中にあるものだと思うのですが、大学って長期休暇中は宿題はないですね。自分で本を読んだりして、勉強しないとな、と思いながらあまりできてません汗
今日は広瀬友紀さんの『ちいさい言語学者の冒険』って本を読んでいきたいと思います。

☆ざっくり中身紹介!

この本を読もうと思った理由は、うちの大学の推薦図書的なものがあって、そこに載ってる本の中で面白そうだなと思った本だったからです。この本は赤ちゃんが日本語を学んでいく姿を親が観察した様子を元にしながら、日本語の構造やちょっとした矛盾や言語の習得方法を解説してくれる本です。

☆日本語のシャワー?

この本では、赤ちゃんの頃からたくさんの言葉を発したり、大人とかの言葉を聞くことで助詞の使い方だったり、コロケーションのようなことを学んでいくと書いてあります。いわゆる日本語のシャワーとか言われるやつですね。で、これにさらされてないのがろう者だよね、って話がよくあります。もちろん、筑波大学附属聴覚特別支援学校の生徒は口話とかの教育をめっちゃ受けていることもあって、それなりに口話で日本語のコロケーションとかを覚えてます。しかし、岐阜県の農家の直売所にお手伝いに行ったときに出会ったろう者は、日本語対応手話や書記日本語(書き言葉)が使えませんでした。僕自身が日本手話を使える訳ではなく推測ですが、日本手話しか使えなかったのでしょうね。日本語のシャワーをうけてないことで、書き言葉も使えないし、日本語の助詞とかも全然わからないことがあるってことを実感できましたね。

☆「は」の濁音は「ば」ではない?

この本の中には色々な日本語の規則が書いてあったり、矛盾点が書いてあったりするんですけど、その中の一つに「は・ば・ぱ」があります。「は」の濁音が「ば」だと思ってると思うんですけど、規則でいうと「ば」ではないそうです。今の日本語には「は」の規則通りの濁音の音はありません。逆に「ぱ」を規則通り濁音にすると「ば」になるそうです。で、僕が思ったのが聴覚の子たちが発音の練習をするときにこのようなことを意識しているかどうかです。聞いてみたら、発音の仕方は基本的には幼稚園のような小さいころに理論的に覚えるというよりは、真似て発声したときに上手くできたときにほめて伸ばす方式だったそうです。発音のことはルールで覚えるというより、無意識的に体で覚えるまで徹底的に練習する感じみたいですね。たしかに、耳が聞こえなくてもきれいに発声するのは、それくらい大変で、体にしみつかせる必要があるんでしょうね。

ということで、今日は『ちいさい言語学者の冒険』の本とくつばこを絡めた話をしてみました。赤ちゃんがどのように言語習得をするかを、難しい感じではなく、具体例をたくさん出しながら紹介してくれているので、良かったら読んでみて下さい!では、また!

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