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本紹介:『デフ・ヴォイス』

こんにちは、くつばこのうたです。今日もテーマは本紹介なんですけど、ネタを考えるの面倒になってない?って思ってませんか。実際、それはありますね笑。ネタ探すの大変なんですよ。シリーズ化できるものはどんどんしたいと思うので、本紹介もシリーズ化としたいと思います。

☆今回紹介する本は?

今回紹介する本は丸山正樹さんの『デフ・ヴォイス』のシリーズです。このシリーズは三作品あって、『デフ・ヴォイス 法廷の手話通訳士』、『龍の耳を君に デフ・ヴォイス』と『慟哭は聴こえない デフ・ヴォイス』も発行されています。今から2~ 3年前くらいで、聴覚障害とかを知ってあまり経っていないころに、障害科学の世界を見せてくれた保健室の先生からのススメで読みました。そして、続編を夏休みに入ったことをきっかけに図書館から借りて読みました。

☆ろう者について知れる?

このシリーズのいい点は、読んでいく時に前提知識がなくてもすんなり読めるのに、読み終わるころには、聴覚障害に関すること、特に日本手話や日本語対応手話の違いなどを知れることがいいですね。さらに言えば、新書とかのように説明のための文章感が少ないので、小説とかを楽しんで読んでるうちに知ることができるのも良いポイントだと思います。(個人的には説明文に抵抗がないのでどうでもいいのですが…)

☆CODAについて知れる?

そして、この本のさらに良いところはCODA(Children of Deaf Adults)について知ることができます。CODAとは聞こえるろう者の子供のことです。家族の中ではCODAの子がレストランから役所まで、ほとんどの場所で通訳をすることになるそうです。これによって、小学生の時から役所での申請の仕方などに触れることで大人っぽくなったり、手話を使うのが面倒くさくなったり、恥ずかしいと思うようになったりもするそうです。

☆もちろん、ミステリーとしても

今までの説明を聞くと、丸山正樹さんは社会派の小説家といわれるような感じで、ろう者やCODAについて啓発するように書かれたのかなと思われる気がします。しかし、ミステリーの作品としても面白いと思います。最後までドキドキで、後半になるにつれて後が知りたくなって、どんどん読み進めていくことができます。最後も少し重いテーマかもしれませんが、希望が見いだせるような終わり方なので、希望がないような終わり方が苦手な人にもお勧めです。

ちなみにこのシリーズの筆者は丸山正樹さんは、早稲田大学の今の文学部の第一文学部出身で、自分自身に障害を持っているとかではないそうです。りこと大学が一緒っていうのは、このnoteを書いてて初めて知ったんですけど、ちょっとだけくつばことも縁がありそうですね。


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