MAGUCHI KURUMI

本と音楽と創作が養分。最も閲覧頻度の高いサイトは松岡正剛氏の「千夜千冊」です。

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最近の記事

本当に欲しいもの

ユーザーファーストで考えよう、と言う。 お客様のニーズにお答えして、などと言う。 けれど、「何」が欲しいかを自分で明確にわかっている人なんて、実はいないんじゃないかと思う。 今、友人のためにWebサイトを作っている。 やりたいことを仕事にして独立しようとしている彼女は、こんなサイトにしたいという案を手書きで持ってきてくれた。 サイトの雰囲気やキャッチコピー、ページ構成など、熱がこもっている。こちらも期待に応えたいとあれこれ考えて口を出す。 「何」を伝えたいの? 「何

    • 私の推薦図書5選 vol.8

      昨日、noteを開始してから初のサポートをいただきました。 お気持ちがとても嬉しかったのですが、同時に「面白かった」と言ってもらえて、それが飛び上がるくらい嬉しかったです。 文章を書くのは自分のためでもありますが、それなら公開しなくたっていいんです。公開する以上は、少しでも面白いものを書きたいという意識が強くあります。そんな私にとって励みとなる嬉しい出来事でした。 ありがとうございます。 今日はこのままスタートです。 宮崎駿の雑想ノート 宮崎 駿 宮さんが、軍事関係の

      • なんだこれ (たぶん書いたのは夏の終わり)

        私には子どもがいない。 なのに、我が家には4人の子どもの声がする。 先月、10年間暮らした東京の地を離れ地元の札幌に戻ってきた。 向こうで一緒に住んでいた妹も一緒に。ついでにもう一人の妹も1歳の息子を連れて長期帰省中。 今、なぜか家族全員が集結して実家にみんなで暮らしている。 三姉妹は皆とっくに家を出た気でいたし、それぞれ今後進む道もあるけれど、期間限定、とりあえず流れ着いたという感じだろうか。私たち姉妹は実家を出たところで家族間の癒着がなくなる気配が一切無いことに定評

        • 私の推薦図書5選 vol.7

          先日、札幌市図書・情報館へ行きました。 老若男女多くの人で賑わう館内。ざっと徘徊して、明らかに他の図書館とは異なる空気を感じました。 それは、本を並べた人間の意思が感じられること。 何故この本を置くのか、何故この本の隣に置くのか。ゆるやかな連続性と意図が感じられる本棚って大好きです。 敬愛するブックディレクター・幅允孝さんが選書に関わっているそうですが、「やっぱり!」「そうこなくっちゃ!」「なるほど、、」と逐一頷いてしまうセレクトに心が弾みました。 バウハウス100周

        本当に欲しいもの

          私の推薦図書5選 vol.6

          「カバーをおかけしますか?」 チェーンの書店ではだいたい言われるこのセリフ。 私は必ず断ります。なぜかって? 公共の場で、「私は今この本を読んでいる」ということを人に見てもらいたいからです。例えば電車では、嫌味なくらい姿勢を正して背表紙とタイトルが敢えて周囲に見えるようにして読みます。 単なる自己顕示欲なんかじゃありません。 そんな私の姿を見て、本のタイトルに興味を持つ人を一人でも増やしたいのです。 そういう風にしか伝えられない愛って、あるよね? さて今日も、始めま

          私の推薦図書5選 vol.6

          私の推薦図書5選 vol.5

          言葉は時として励みにも凶器にもなる。精神状態によっては、書いてあること全部ポジティブ!みたいな本は読めたもんじゃない、ということがあります。沈んでる時に元気を出せと言ってくる本を読むのは、なんか違うと思うのね。 そんな時、私は敢えて自分の知性じゃ追いつかないような本を読んだりします。書いてあること、なんとなくはわかる。でも完全に理解はできない。だけど、わからなきゃいけないような気がする、、、 そんな風に知りたい、学びたいというスイッチが入ると、不思議と心が晴れていたりしま

          私の推薦図書5選 vol.5

          私の推薦図書5選 vol.4

          過去記事はこちらからどうぞ 私の推薦図書5選 vol.1 私の推薦図書5選 vol.2 私の推薦図書5選 vol.3 持論ですが、本読みには2タイプが存在します。 モノとしての本、紙の本への愛着があり保存状態にも気を払うタイプと、読めればなんだっていい、お風呂にだって持ち込んじゃうタイプ。 私は圧倒的に後者なので、よく読む本はだいたいお風呂の湯気で底辺がしわしわになってるし、たまに丸ごと水没事件を起こします。(流石に借りた本ではやらないよ) ズボラと言われれ

          私の推薦図書5選 vol.4

          私の推薦図書5選 vol.3

          過去記事はこちらからどうぞ 私の推薦図書5選 vol.1 私の推薦図書5選 vol.2 実は私には持病がありまして 書店に行くと何か一冊でも買わずにはその場を去れないのです。 本に呼ばれている、答えなくては。そんな風に思ってしまうのです。 今日は友人と、物質的に満たされ何も新たに買う必要のない生活を手に入れたとしても、本屋さんだけは欲しいという話をしました。 私を呼んでいるのは誰なのでしょう? 気づくとまた、数冊の本を抱えてレジに並ぶ自分がいるのです。 さ

          私の推薦図書5選 vol.3

          私の推薦図書5選 vol.2

          vol.1 はこちらからどうぞ 忙しい時ほど立ち止まって本を読みたい。 なぜなら、読書は娯楽だからです。少なくとも私にとっては娯楽以上の意味はありません。 面白ければ一気に読みますし、面白くなければ途中でやめます。買った本は全部読まないと、なんて思っていません。並行で何冊も読みます。 読書って一般にはなんだか高尚なイメージを持たれる趣味のようですが、もっともっと気楽なもんです。 そんな風に気軽に手に取っていただきたい本の数々を今日も紹介していきたいと思います。 「ヤノマミ

          私の推薦図書5選 vol.2

          私の推薦図書5選 vol.1

          秋の夜長に一冊、いかがですか? テーマもへったくれもありません。ランダムに紹介していきますのであしからず。 「数学する人生」 岡 潔わからないものに関心を集めているときは既に情的にはわかっている、それを知的にわかるようにすることが表現だという指摘に涙が出る。 こんなことを数学者に書かれると、文系理系の区分など無意味だと思いますね。的を得た美しい文章。 「PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話」 ローレンス・レビー 単なるビジ

          私の推薦図書5選 vol.1

          100%女目線で選ぶスポーツ漫画 【第1位】

          この記事は前回からの続きです。 今日もみなさん、漫画読んでますか? 思考回路がその時読んでいる漫画で形成される私です。 今はBAKUMAN再読中のため、合言葉は友情努力勝利です。 全3回に渡りお送りしてきたこのシリーズも今回がラスト。 例によって無駄な説明は省き早速本題に移ります。 (前置きが気になる方は前回までの記事をお読みください) 栄えある1位に輝いたのは、、、 第1位 「おはようKジロー」 水島新司※ここから先はネタバレを含みます。 私の母も漫画を読む人

          100%女目線で選ぶスポーツ漫画 【第1位】

          100%女目線で選ぶスポーツ漫画 【第2位】

          この記事は、前回からの続きです。 さてさてみなさん、漫画読んでますか? 昨夜も漫画を読みながら寝落ちし、枕元から読みかけの漫画が床に落ちる音で目覚めた絶好調の私です。 前回の投稿から続きを読みに来てくださったアナタ、暇ですね。 いやいや、本当にありがとうございます。 長ったらしい前置きは好かないので、間髪入れずに第2位の発表へ進みたいと思います。 (100%女目線て何よ?と気になる方は前回へGO!) どーーーーん! 第2位 「ちはやふる」 末次由紀 ※ここから先

          100%女目線で選ぶスポーツ漫画 【第2位】

          100%女目線で選ぶスポーツ漫画 【第3位】

          みなさん、漫画読んでますか? これは、私が所属する漫画会で最もよく耳にする挨拶です。 英語で言うと「ハーワーユー?」ですね。 漫画会と言っても怪しいものではありません。漫画をこよなく愛する人々が集まり、毎回設定されるテーマに沿って自分の好きな作品について(プレゼン資料を作成して)語り合う、という至って健康的な会です。 今回は、そんな私の内に秘めた漫画愛を解き放つべく、初参加の時に出されたお題「スポーツ漫画ベスト3」に選出した作品を紹介していきたいと思います。 選考にあた

          100%女目線で選ぶスポーツ漫画 【第3位】

          私たちはどこからきて どこへ向かうのか

          半年前、妹が男の子を産んだ。 子のいない自分にとって、初めて出来た甥という存在。 あまりに身近な人間が産んだ子供。 その存在に対して私は何を思うのか、産まれるまで想像もつかなかった。 ううん、今だってわかってない。 彼に触れるたびに、今まで味わったことのない感情が駆け巡り、蓄積され、混ざっていく。 本は沢山読んできたはずなのに、有り余る言葉に触れてきたはずなのに、どう表現すれば良いのかわからなくてもどかしい。 彼が産まれた日のことを覚えている。 妹は札幌の病院に、私は

          私たちはどこからきて どこへ向かうのか