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私の推薦図書5選 vol.2

vol.1 はこちらからどうぞ

忙しい時ほど立ち止まって本を読みたい。
なぜなら、読書は娯楽だからです。少なくとも私にとっては娯楽以上の意味はありません。
面白ければ一気に読みますし、面白くなければ途中でやめます。買った本は全部読まないと、なんて思っていません。並行で何冊も読みます。
読書って一般にはなんだか高尚なイメージを持たれる趣味のようですが、もっともっと気楽なもんです。
そんな風に気軽に手に取っていただきたい本の数々を今日も紹介していきたいと思います。


「ヤノマミ 」  国分 拓

アマゾンの深い森で、文明にほとんど触れることなく生きる先住民のルポ。ヤノマミの女は森で一人で出産する。子を産むと、その子を人間として迎え入れるか森に還す(=殺す)か決める。
人間は暴力性と無垢が合わさっただけの存在、という記述に反論など出来るだろうか。


「私のティーアガルテン行」  平出隆

昨年のベストバイ!!でした。
詩人の私的回顧録という位置づけなのだけど、さすが詩人といいたくなる言葉の強さ。研ぎ澄まされた文章。さらにご本人による造本、どれを取っても一級品。
学生時代の回顧なんて〝才能は才能に集まる〟の体現、、、「君ならわかってくれる」という気持ちは同じ教養と言語があればこそなんでしょうね。
こういう本に出合うために、私は生きている。


「愛するということ」   エーリッヒ・フロム

もはやバイブル。
愛について語るとき、人はどうやって「愛されるか?」を考える。いやいや、それより自分から「愛する」ことを考えようよ、それは能動的な行為であり技術だよと説く。その転換だけで見える世界が全く違ってくることに気づくはずです。


「真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話」 佐々木 閑/大栗 博司 

唯一神のような「超越した存在を認めない」という点において仏教と科学は似ているよね、を発端に仏教論者と物理学者が対話していく。
仏教の解説なんかは体力あるときじゃないと読めないけど、物理学についてはフラットで読みやすい文体。


「下流志向〈学ばない子どもたち 働かない若者たち〉」 内田 樹

「勉強が何の役に立つ?」って絶句しちゃうような問いを子どもが大人に平気でぶつけてくるのは彼らが消費主体として社会参加しているからであり、等価交換原則によるものだという見解に頷く。
学びの楽しみがない人生なんて、それこそ何の意味があんの?と思うけどねえ。


前置きで気楽な読書をうたっておきながら、今回は割と理屈っぽい本が多かったかもしれません。
懲りずにお付き合いいただけると幸いです。

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