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<あんこ の うんこ/中編-2>

卵の成長と子天然たい焼きになるまで

天然たい焼きの卵が、石と石の隙間に産みつけられた瞬間から、卵の変化は始まります。

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最初はわずかな変化ですが、4日目あたりから目に見える変化が大きくなります。

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◎1日目/見た目には、何も変化がないように見えますが、糖にくるまれた瞬間から小豆核は成長を始めます。核が分裂し、小さな核が増えて少しずつ内臓の形を作っている状態。大きな部屋の中で仕切りを作り、小さな部屋をいくつも作るイメージです。小さな部屋ができたら、それぞれの部屋に機能ごとの装飾が施されていきます。

◎3日目/形がやや変わった印象を受ける3日目。この頃は、目のようなものができ始めており、何となく魚の形のような印象を受ける時期です。ただ、中身は大きな変化が起きており、心臓や胃や腸など、内臓がほぼ形づくられています。

◎4日目/小豆核の表面が硬くなってきており、色はまだ小豆色ですが、天然たい焼きの皮になってきています。この頃には身体を支える骨も形がはっきりとしてきており、ヒレの小骨ができつつあります。

◎5日目/中糖の糖と小麦を吸収し、皮が天然たい焼きの色になってきています。ウロコも見え始め、目や口がはっきり見えるまで成長。今にも泳ぎ出しそうな、子天然たい焼きになりました。

◎6日目/背びれ・腹びれなどのひれ部分ができ、ウロコの数も増えてきました。この頃は、中糖のほとんどを吸収しており、中糖は水に近いものになっています。身体の中身は完全にできあがっており、内蔵で最後にできる浮き袋もこの頃になります。

◎7日目/ついに子天然たい焼きになり、硬い殻のような表面糖を突き破ります。初めての外の世界。ここから子天然たい焼きの旅がスタートします。

子天然たい焼きが続々と海へ

次々と中糖の殻を突き破り、子天然たい焼きが川の流れに乗って、海に向かいます。

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…中編-3 に続く

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