くしまちみなと

職業小説家兼シナリオライターしています。 最近はChatGPTを使ってプロットを効率良…

くしまちみなと

職業小説家兼シナリオライターしています。 最近はChatGPTを使ってプロットを効率良く制作する研究をしております。お仕事は常に募集中です。

マガジン

  • AIで小説やシナリオのプロットを作成してみる

    Chat GPTを駆使して小説のプロットを効率的につ作るにはどうしたら良いか? を考えて試行錯誤した結果をまとめてみました。

  • 駄文エッセイ

    書き散らしている中から、雑記とエッセイだけ集めてみました。

  • オタク作家は分譲マンションの夢をみるか

    オタクな小説家が、なにかを血迷って分譲マンション購入を夢見て、購入に挑む実録エッセイ。

最近の記事

GTP-4oでの物語生成の問題点

GPT-4oはどこまで賢くなったのか?GPT-4oで物語生成を行ってみたが、結局のところはアシスト程度の能力しかないというのが現状だと思われる。 これまでと大きく異なった点としては、元々用意していたファイルを読み込みそれを記憶していられるようになったことは大きい。しかし、実際の構成力は未だに上がっていない。 なにが足りない? 起承転結にしても15ビートにしても知識として持っているというだけで、それを具体的にどうこうできるわけじゃない。物語バランスで考えたら、残り5%前後の

    • 商業出版した小説のプロット

      意外と多かったプロットを見たいという言葉ウェビナーでプロットの重要性について出版編集者の方と話をした時、視聴者から意外と多かったのが、商業化されたプロットを実際に見て見たいという御意見でした。 すでに出版して時間も経っていることだしというわけで、とりあえず有料公開してみることにしました。 有料にしたのは、一応、貴重な資料にもなることだしということからと、適当にバラ撒く気もないので本気で取り組みたい人にならという篩をかける意味でもあります。こんな作家のプロットにお金なんか払える

      有料
      1,000
      • GoogleBardが無能すぎる件

        GoogleBardとChatGPTの比較をしていたところ、同一のプロンプトでGoogleBardは対応出来ない問題が多いことが判明しました。 ある設定を元にして、その主人公の名前とタイトルのアイデアを出してもらうという実験をおこなった結果、ChatGPT-4は問題なくアイデア出しをしてくれたのですが、Googlebardは以下のステキな解答となりました。 キャラクター(主人公)の名前案、タイトル案ともにこの解答です。 これをみた時は「ほあ?」となりました。 ぶっちゃけ

        • ChatGPTで小説を書けると思っている人は自分の構成力を見直して!

          いきなり過激なタイトルですみません。でも、事実なんです。 ChatGPTが出力した物語は手を加えないと使い物にならない。これは数千のプロットを出力して得た結論ですし、編集者の意見でもあります。 なにが足りないのかというと、ChatGPTには語彙力と構成力が足りないのです。 数万言語を補完しているのに語彙力がないとはどういうことかというと、言葉を選ぶ力が足りないということです。 例えば歌詞を例にとると、ZARDの坂井泉水さんの言葉選びが5月頃に記事にあがっていましたが、

        GTP-4oでの物語生成の問題点

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        • AIで小説やシナリオのプロットを作成してみる
          19本
        • 駄文エッセイ
          4本
        • オタク作家は分譲マンションの夢をみるか
          10本

        記事

          小説の固有名詞は本当にソレでいいの?

          教えに行っている専門学校の1年生に出版企画の課題を出しました。僕の講義ではこれが初課題。元々、投稿させることをメインで考えているため、負担になる課題を僕は出来るだけ出さないようにしています(だって、他の先生が出してくださってるしね)。 んでまぁ、今期初課題だったわけですが、出されて企画書にポツポツ出てくる固有名詞に引っかかりを感じたのです。 ソレ、本当に使っていいの? 例えば吸血鬼なら様々な言い方があります。ヴァンパイア、ウーバー、ヴァンピールなどなど、古今東西の伝承にた

          小説の固有名詞は本当にソレでいいの?

          鬼の首を取ったようにChatGPTの失敗を騒ぎ立てるのはどうなの?

          昨日、今日とあちこちのニュースサイトを賑わせているニュースがあります。 『ChatGPTが判例をでっち上げる』 という記事ですね。 ChatGPTを使って検索したら、そんな判例が過去に出てきた。それを鵜呑みにした弁護士が訴訟に出たわけですが……ちょっと待って。 『ChatGPTはウソをつく』 って、去年から話題にはなっていましたよね? 判例なんて重要なものを検証もしないでそのまま訴訟資料に使うのは、使った弁護士が悪いんじゃないですか? まあ、こうしたバカな使い方をす

          鬼の首を取ったようにChatGPTの失敗を騒ぎ立てるのはどうなの?

          別にAIはひとつじゃない

          ChatGPTだけを使っていると、ツイツイそれにだけ依存します。で、ここまで出揃ってくるとこのAIは構成が得意、このAIは編集が得意というそれぞれの思考に偏りがあることがわかってきます。 まあ、GPT-4の精度が低下したことが他のAIを物色することに繋がったので、転んでもただでは起きない良い例となりました。 Google Bardは文書制作はできますが、文章の構成力があまりよろしくないのです。そのクセ編集能力は他サイトを見回るせいかそこそこあるのです。 ああ、失礼しました

          別にAIはひとつじゃない

          ChatGPTでキャラクターの関係性を強調させることはできるのか?

          小説を書く時同様のパワーは必要 キャラクターの関係性を強調させるためのプロットをChatGPTで作りたいと考える時、その労力は普通に小説のキャラクター設定を考えるのと同じだけの労力が必要となります。 それは、プロンプトに小説を書くのと同じく基本的なキャラ設定が必要となるからです。 逆に言うとキャラクター設定が得意なのだけど、設定だけ出来て小説を書くことができないという人は、ChatGPTが有用に働くことになります。 これは、設定魔と呼ばれる人にとっては自分のキャラクターを文

          ChatGPTでキャラクターの関係性を強調させることはできるのか?

          ChatGPTのプロット構文について(駄文)

          とりあえず、今、ChatGPTでプロットを出力する構文についてまとめていますが、ぶっちゃけ、これって『シナリオ制作能力がないと出力構文を組めない』あるいは、『ない人でもテキトーにいじっていれば、もしかしたらマトモなプロットを組めるかもしれない』という構文になりそう。 実験的にずっとテストを走らせているのだけど、基本はGPT-4じゃないと無理と判定しました。 これは、これまでの記事でまとめてきたけど、内蔵している能力の差が物を言っているので仕方ない。 GPT-3.5だと、ど

          ChatGPTのプロット構文について(駄文)

          加速するChatGPT

          ChatGPT plus(有料版)の方で、リアルタイム検索が出来るようになるらしい。今まで2021年までの知識止まりだったものが、Webデータを参照してそれ以降の知識を確認できる「うにするというものです。 プラグインへのアクセスとインターネットアクセスを公開 このおかげである程度の知識の現行性が保てるようになる反面、事実確認がさらに必要になるわけですが、Google Bardに劣っていた部分がこれで補われることになりましたので喜ばしいことですね。

          加速するChatGPT

          ChatGPTでのプロット制作~ChatGPTは『エッチなのはいけないと思います!』と言う~

          性的キーワードにセンシティブなChatGPT おまいはオバカさんですか? と言いたくなるほどに、ChatGPTはGpt-3.5、GPT-4共にセンシティブな言葉に敏感に反応して拒絶してきます。 AI描画のプロンプトを作成してもらう場合ですが、『セクシーな下着』はOKなくせに、具体的に『ボンデージ』や『ブラジャーはビスチェ』などと入れると即座に拒絶メッセージを出してきます。 もう、ゲームブックをやっていて『14に進め』が出てくる気分に何度遭遇したことか……。 ※注意:ゲー

          ChatGPTでのプロット制作~ChatGPTは『エッチなのはいけないと思います!』と言う~

          ChatGPTの構文研究・文字数と表現

          文字数問題 ChatGPTを使用していていつも問題になるのが、文字数制限がまともにできないことだと思います。 ChatGPTに特定の文字数で回答を生成させるためには、その要求を明確にプロンプトに含めることが必要です。例えば、「100文字以内でパリの概要を説明してください」というように指示を出すことになりますが、思った通りの文字数にはならないはずです。 これは、ChatGPTのAIが完璧に文字数を管理する能力を持っていないためです。そのため、要求された文字数に完全に一致する

          ChatGPTの構文研究・文字数と表現

          ChatGPTは『セイブ・ザ・キャットの法則』を知っているか?

          セイブ・ザ・キャットの法則 言わずと知れたブレイク・スナイダーのシナリオ構成方法です。今さら事細かく説明する必要はないほどに有名なわけだけど、これを知っているかChatGPTに質問してみました。 すると、こんな答えが返ってきました。 一応は知っているという感じっぽいですね。 ちなみに、GPT-4に同じ質問をすると、多少詳しく説明してくれる程度でだいたい同じ事を言ってきます。 違いが分かるGPT-4、だがしかし GPT-3.5とGPT-4の決定的な違いは、3.5は知って

          ChatGPTは『セイブ・ザ・キャットの法則』を知っているか?

          起承転結は古すぎる

          小説を書いていて、専門学校で講師をしている人間がこんな事を言うのはなんだけど、あまりにも起承転結にこだわり過ぎてる人が多すぎて困る事が多い。 元々は起承転結とは漢詩の構成方法であり、明治の近代文学がそれに当てはめてしまった事が問題。 実際に調べてみればわかるけど、文豪の作品を起承転結で分解すると説明が足りない部分が多すぎる。 そもそも文章の割合を4分割した事が問題で、その比率を小学校教育ではどの程度にするのか教えていない。 自分の師祖であるマンガ原作者の故・小池一夫先生

          起承転結は古すぎる

          ChatGPTは20ターン制?

          ChatGPT-3.5の記憶領域は20メッセージが限界で、21メッセージ目に入ると1メッセージ目の構文を忘れる……というシステムと言われています。 でも、ちょっと待って。3メッセージ目で1メッセージ目の構文を忘れたりしない? 実験(5月1日現在、58例)していくと、平均で10メッセージで1メッセージ目の構文を忘れます。 どうやら、そこに至るまでにどれだけのメッセージを書かせているかで容量が決まってしまうような気がします。 つまり、書かせる量が多ければ多いほど記憶出来なくな

          ChatGPTは20ターン制?

          ChatGPTメモ 続けて

          ChatGPTに文章を書かせていて文章が途切れてしまった時、『続けて』と書くと文章を続けてくれるわけですが、その際に暴走しがちです。 それ前までは300字前後で書いてくれていたものが、堰を切ったようにダダダと書き出して1500字くらいの文章を書き出します。 んで、色々と探してたら前の文章の1文字を入れるだけで、そのまま続けるんですね。 こういう当たり前の小技を知らなくて、暴走されちゃ『オゴパアアアアアアアッ!』となってました。 自分で忘れない為にメモしておきます。 ち

          ChatGPTメモ 続けて