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小説の固有名詞は本当にソレでいいの?

教えに行っている専門学校の1年生に出版企画の課題を出しました。僕の講義ではこれが初課題。元々、投稿させることをメインで考えているため、負担になる課題を僕は出来るだけ出さないようにしています(だって、他の先生が出してくださってるしね)。
んでまぁ、今期初課題だったわけですが、出されて企画書にポツポツ出てくる固有名詞に引っかかりを感じたのです。

ソレ、本当に使っていいの?

例えば吸血鬼なら様々な言い方があります。ヴァンパイア、ウーバー、ヴァンピールなどなど、古今東西の伝承にたくさん登場しているわけです。その辺から使ってくるのならほぼ問題はありません。
しかし、課題に使用していたのは、この10年内に作られた造語で、特定のコミックでしか使われていない言葉です。まぁ、それを真似した韓国ゲームが似たような名前を出していましたが……。

たぶん、その作家さんは怒りはしないでしょう。でも、許可も無く土足で踏み込んで我が物顔で勝手に名前を使ったとしたらいい気はしませんよね。我々も可能な限り連絡を取って許可を求めることをします。
最近の投稿型小説にはその辺の気遣いも著作権もまるでないものが多く、それを使う必然も曖昧なものが多い気がします(つまり、他で代用ができる)。

この辺をしなくなってくると、次第にエスカレートして著作権違反大国に後戻りしてしまうのですが……あんまり気にしてないんですよね。

商業出版でソレをやっていいのかどうか? ソレをやることでその固有名詞を知っている人たちからどう思われるか? そうしたことを考えていかないと将来難しいことになってしまいかねません。
教えるって難しいですねぇ……。

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