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ChatGPTは『セイブ・ザ・キャットの法則』を知っているか?

セイブ・ザ・キャットの法則

言わずと知れたブレイク・スナイダーのシナリオ構成方法です。今さら事細かく説明する必要はないほどに有名なわけだけど、これを知っているかChatGPTに質問してみました。
すると、こんな答えが返ってきました。

一応は知っているという感じっぽいですね。
ちなみに、GPT-4に同じ質問をすると、多少詳しく説明してくれる程度でだいたい同じ事を言ってきます。

違いが分かるGPT-4、だがしかし

GPT-3.5とGPT-4の決定的な違いは、3.5は知っているだけだが、GPT-4は構成の仕方も知っているということになります。
違いが分かる漢のネスカ……(カット)

バカな発言はおいといて、実験的にセイブ・ザ・キャットの法則でプロットを構成させたところ、一応、15ビートの構成をしてきます。
おお、中々やるじゃん! と思った時もありました。

しかし、出来上がったプロットはクソつまらないのです。

セイブ・ザ・キャットの法則の構成方法を知っているというだけで、自動生成させた場合はお手本のような駄作として有名な『トゥルー・ナイト』と同じようなものを作ってきます。
知らない人のために説明すると、『トゥルー・ナイト』とは、リチャード・ギアがランスロットを演じて、ショーン・コネリーがアーサー王を演じた1995年公開のファンタジー映画で、シナリオ教本通りの作りになっているお手本のような作品なのだけど、お手本通りなので面白さに欠ける作品とあらゆるところで言われた駄作です。なんというか、凄く物足りない作品。アーサー王伝説を用いてこれほどつまらない作品は早々無いのではないでしょうか? Fateシリーズがお好きな方は、ぜひ視聴していただきたい作品のひとつです。

で、GPT-4に丸投げすると、まさにこのお手本通りの駄作を作ってくれるのでどんでん返しもなにもないプロットが出来上がってきます。

結局、丸投げはダメだよ兄貴~という感じでありんすね。

基本は3幕構成で書きたがる

ChatGPTになんの指示も与えずにプロットを構成させると、基本は3幕構成で書きたがります。
ハリウッドの脚本制作が3幕構成なので仕方ないのだと思いますが、指定すれば起承転結でもまとめてくれます。

以下の画面は、GPT-4が提案してきたプロットを構成する時の制作ステップです。

最低限、この1~4を満たした構文を入れれば、GPT-4はプロットを構成してくれます。しかし、丸投げにしていくと先ほどの『トゥルー・ナイト』現象が発生するので面白くなくなるのです。
ただ、登場人物の部分においては、作者が予想もしなかった演出をしてくることが稀にあるので侮りがたいです。なんというか『ここにも核がある。やるなブライト』って感じです(『逆襲のシャア』を知らない方はスミマセン)。

なんにしても丸投げはダメだよってことですね。

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