面白い金融英語3選 ー 黒い白鳥?堕天使?

英語の勉強をしているとたまに面白い英語を見ることがありますよね。

例えば、

"It's a piece of cake" 

とか。かなりベタですが。「楽勝、朝飯前」って意味ですね。

今回は、面白い表現をする金融英語3選を紹介します。

Bull と Bear 

直訳すると、Bull (雄牛)とBear (熊)という意味ですが、金融では相場の強気・弱気を指します。雄牛が角を下から上へ突き上げる仕草から相場が上昇していることを表し、ベアは熊が前足を振り下ろす仕草、あるいは背中を丸めている姿から相場が下落していることを表しています。

ニューヨークのウォールストリートには"Charging Bull"というブロンズ像があります。Charging とは「突撃する」という意味で、株式市場が上昇するという願いが込められているようです。

Black Swan

直訳すると「黒い白鳥」という意味です。これは金融市場やマーケットにおいて事前にほとんど予想できず、起きたときの衝撃が大きい事象のことを指します。1929年のニューヨーク株式市場の大暴落、1987年のブラックマンデー、2008年のリーマンショック、そして2020年の新型コロナウィルス。

まさに、我々はこの "Black Swan" を目の前で体験しています。

Fallen Angel 

直訳すると「堕天使」という意味です。これは社債市場で投資適格の格付けで発行された社債が企業の信用力低下によって投機的格付けに引き下げられることをいいます。「投資適格」とは発行体の債務不履行(デフォルト)リスクが低く信用力が高い状態で、反対に「投機的水準」とは信用力が低く、デフォルトリスクが高いことをいいます。主な格付け会社では「トリプルB相当以上」を投資適格としているみたいです。

2005年にアメリカを代表する企業、ゼネラルモーターズ(GM)とフォードの格付けが投機的格付けに引き下げられたことを受け、これらの企業の社債を「堕天使」と呼んだことがきっかけです。

野村総合研究所によると、新型コロナウィルスの影響を受けて、米国債券市場でこの「堕天使」が足元急増しているようです。

最後に

雄牛・熊、ブラックスワン、堕天使。みなさんはどんな印象を受けるでしょうか。個人的に、金融業界の「必死さ」みたいなものを感じます。私も前職は銀行員でしたが、「仕事に命かけている」という人も多かったです。そのような人にとって、自然災害的な要因でいきなり株価が暴落したら、悲劇的な名前をつけたくなるのでしょう。

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