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現代俳句 作品集 18 〜風鈴〜
「 風鈴 」
~現代俳句〜
この町よ打ち水のそらひろびろと
今という時代をさわぐ葉ざくらか
せみしぐれ「こころ」一冊机の上
ふうりんよ時代じだいの風のおと
江戸川をさかのぼる船すずしさよ
窓あけて風のとりこよころもがえ
この国の平和いつまでなつのうみ
なつのうみひとのかずだけ輝くか
さざなみのいくせんまんよ浜日傘
夏蜜柑剥くこんしんのちからこぶ
◇
手に手によ苗束ゆれる田植えどき
日に映えて白よりしろい紫陽花か
あめんぼよながれる雲よ水のうえ
平和さよつばひろ帽子サングラス
平成をなつかしみつつせみしぐれ
すぎた日が呼んでいるかに風鈴よ
むっくりと起きあがるため大昼寝
踏み入ればざわめきやまず青葉山
ひろびろと村あらわれよ草刈り機
星空のまっただなかのベランダよ
◇
蓮どれもいっぽん咲きよ今朝の空
麦わら帽子少年たちはあたらしく
志摩人は海そのものよむぎわら帽
かきつばた淵のいろして池のうえ
吹きわたれ島ざわめかすみなみ風
泡という平和あふれてビール飲む
ひがしへと燃えかかっては大夕焼
父つねにうしろすがたよ梅雨の月
ほしぞらと一つになって風鈴きく
安心よ星のあかりとキャンプの火
5月27日〜6月10日
いつも
ご覧いただき
ありがとうございます
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