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口語俳句 作品集 19 〜梅雨明け〜


「 梅雨明け 」
~口語俳句〜

文語派も口語派もきくふうりんよ


しあわせなひとは目立たず掛け簾


代々よふるさとを聞くせみしぐれ


さびしさはとおのいてゆく遠雷よ


ひとすじよながれたばねて夏の河


金魚すくい千々の赤また千々の黒


仏塔よ透くまぶしさのせみのこえ


街が持つしずかな意志よソーダ水


灼熱のビーチパラソルたちならぶ


みなこころ落ち着けるのが大夕焼


ハンモックゆっくり沈み込む空よ

照る沖よよこならびしてくもの峰


南国か日ざしもアイスクリームも


西瓜割り日暮れる浜のかたすみで


ひらくたび音降りだして梅雨の傘


挿し生けるひとそのものよ花菖蒲


さいごにはかげを深めて濃紫陽花


革靴のつやあたらしく梅雨明けか


この暮らし暦とともにうなぎの日


スマートフォン社会が動く雲の峰


映えるそら映えるふんすい夕広場


しあわせは今があることでした虹

拝殿よかげが飛びかうなつつばめ


聞く人をこばむかに山ほととぎす


くさぶえよながめそだった夕山河


満月を捕らえもせずに蜘蛛の巣よ


はばたいて羽化の夜明けの揚羽蝶


自転車よけしきがうごくくもの峰


ふりかぶるひげやわらかよ天牛虫


白靴よあゆむじぶんのかげのうえ


林間学校星を見てよりけんかせず


ふうりんよ星にもひびく一人部屋


ひとり来てそれとさだまる冬の海


07月11日〜07月24日


現代語・現代仮名づかい・現代的切れ字
を基本にして詠んだ作品集です

ふだんの話し言葉・記号・句読点・
カタカナ・外国文字・アラビア数字・分かち書き

なども活かして必要最小限使用しています


下記は、俳句における
文語・口語の大まかな図です

◇文語=文語体=古典語=古い時代の文体

◇口語=口語体=現代語=書き言葉
         ∟==話し言葉

◇仮名づかい 歴史的仮名遣い 現代仮名遣い


◯使用している切れ字について

この作品集では
現代的な切れ字の候補を使用しています

「現代切れ字 十八字(推奨)」
よ・か・ぞ・と・に・へ・せ・で・まで
ず・れ・け・た・が・て・は・な・こそ


◯口語俳句の基礎基本・つくり方について

下記に簡潔にまとめました


◯生成AIの利用 について

下記は、生成AIによる鑑賞・比較・意見を参考にして、自分で推敲・完成させた作品です。

◇生成AIに担当してもらった点

街が持つしずかな意志よソーダ水
(句内の語の比較)

みなこころ落ち着けるのが大夕焼
(使う助詞の比較)

ひらくたび音降りだして梅雨の傘
(2つの案の比較)


◯俳句の目標

下記について、毎日の投稿などで
月日をかけて探っていければと思っています

「表現の新と万象の真」「驚きと感動の詩」

「一新一真」「都市詠の探求」「一句新世界」 

「ものごとの花」「沈黙の美」「内的宇宙」

「三物一句」「風情の継承」「平明深遠の詩」


◯口語俳句  俳句の目標の探究

11項目の目標についての
簡単な解説と実際の作品を下記にまとめました


いつも
ご覧いただき
ありがとうございます


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