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現代語俳句への旅 3


「 パリ祭 」
~現代語俳句集~

おおぞらをとおくきよめる風鈴よ

灯ともしてひとりの家はほたる籠

夕焼けてまるごと生きている地球

登山杖こころはすでにくものうえ

身ふるわす梅干しひとつちから玉

ひきがえる雲が流れてゆくだけか

かき氷きょうの大ぞら大うなばら

ひとくちでしずまるこの世かき氷

ひらくたびたびびと富士の絵扇よ

たましいをさきだてて行く炎昼よ

ランナーにみちまっすぐよ雲の峰

村ひとつさいげつに消え草いきれ

すいこんで大ぞらいろの濃紫陽花

パリ祭の打ちあげ花火薔薇いろに


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