現代語俳句への旅 3
「 パリ祭 」
~現代語俳句集~
おおぞらをとおくきよめる風鈴よ
灯ともしてひとりの家はほたる籠
夕焼けてまるごと生きている地球
登山杖こころはすでにくものうえ
身ふるわす梅干しひとつちから玉
ひきがえる雲が流れてゆくだけか
かき氷きょうの大ぞら大うなばら
◇
ひとくちでしずまるこの世かき氷
ひらくたびたびびと富士の絵扇よ
たましいをさきだてて行く炎昼よ
ランナーにみちまっすぐよ雲の峰
村ひとつさいげつに消え草いきれ
すいこんで大ぞらいろの濃紫陽花
パリ祭の打ちあげ花火薔薇いろに
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