現代語俳句への旅 24 ~春あかつき~
「 春あかつき 」
~現代語俳句集~
むこうに富士むこうに筑波草の餅
はるのあめ大阪に来てみたものの
一つ一つちいさな地球木の芽吹く
昔とはまぶしむものよねこやなぎ
きたぐによ木の芽はひとつずつ光
そらんじて一句のなかのはるの旅
ロケットが飛びたった空まさに春
居ながらにはるかな隠岐よ春夕焼
はるの月絵本にゆめがあるかぎり
◇
のぼるまで富士ははるかか春夕焼
たからづか歌劇場じゅう春のうた
口ぶえをふいてひとりの春で居よ
ポーカーのそれぞれの顔どこか春
愛の日よふたりおおきな空のした
ぴちぴちとほねのちからの白魚か
乗ってゆけ乗ったくるまの隙間風
トンネルのさいはてにある春光よ
夜釣りして心いつしか春あかつき
Kusabue
いつも
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