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俳句 作品一覧

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2023年7月の記事一覧

立つひとに風のあつまる夜涼こそ

立つひとに風のあつまる夜涼こそ

季語:やりょう( 晩夏 ) 現代俳句

夜涼は、夏の夜の涼しさのこと

暑さを避けて、夏の夜に
涼むことを夜涼み(よすずみ)というそうです

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はるばると消えゆく虹とふる里と

はるばると消えゆく虹とふる里と

季語:にじ( 三夏 ) 現代俳句

虹は、雨上りなどにあらわれる七色の光の輪

離れた故郷、突然思いだしては、
また忘れているということが多かったです

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さるすべり馬鹿にせず花赤ければ

さるすべり馬鹿にせず花赤ければ

季語:百日紅( 仲夏 ) 現代俳句

さるすべりは、ミソハギ科の落葉高木

百日紅と書いて「さるすべり」
もしくは「ひゃくじつこう」と読むそうです

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世のそらに上がる煙ようなぎ焼く

世のそらに上がる煙ようなぎ焼く

季語:鰻( 三夏 ) 現代俳句

うなぎは、ウナギ科ウナギ属の魚

今日は土用の丑の日、
土用とは季節の節目で、春秋冬にもあるそうです

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鴉の子あさにむかって羽ばたくか

鴉の子あさにむかって羽ばたくか

季語:からすのこ( 三夏 ) 現代俳句
あさ=朝

鴉の子は、夏の鴉の子どものこと

鴉の子育ては夏に行われ、
巣立った雛を、鴉の子と呼ぶ場合もあるそうです

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日に透けて水であるかに目高らよ

日に透けて水であるかに目高らよ

季語:めだか( 三夏 ) 現代俳句

目高は、メダカ科メダカ属の淡水魚

成魚で3cmほどと小さく、
自然界での寿命は1年ほどしかないそうです

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葉ざくらのかげよひかりよ写生帳

葉ざくらのかげよひかりよ写生帳

季語:はざくら( 初夏 ) 現代俳句

葉桜は、花が終わって若葉になった桜のこと

花が散ったことを惜しむ思いと、
若葉を愛でる思いを内包した季語だそうです

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身のうちを風過ぎゆくか冷やし酒

身のうちを風過ぎゆくか冷やし酒

季語:ひやしざけ( 三夏 ) 現代俳句

冷やし酒は、冷蔵庫などで冷やした酒のこと

「冷や酒」は常温の日本酒、
「冷し酒」は冷やした日本酒だそうです

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蓮咲いて千々にいろづくけさの空

蓮咲いて千々にいろづくけさの空

季語:はすの花( 晩夏 ) 現代俳句

蓮の花は、ハス科の多年生水性植物

白・ピンク・黄色の花を咲かせ、
花びらの色のグラデーションも様々のようです

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死のさきに生見えてくる手花火よ

死のさきに生見えてくる手花火よ

季語:てはなび( 晩夏 ) 現代俳句

手花火は、手に持ってする花火のこと

いつかは死ぬと自覚してから、
見えてくる生き方というのもありそうです

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夏帽子子ら世のなかにつば立てて

夏帽子子ら世のなかにつば立てて

季語:なつぼうし( 三夏 ) 現代俳句

夏帽子は、夏にかぶる日よけの帽子

「つば」は帽子のひさしの部分のこと
キャップなどでは、全面部分に長く付いています

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しばらくをなつつばめ飛ぶ屋上で

しばらくをなつつばめ飛ぶ屋上で

季語:夏燕( 三夏 ) 現代俳句

夏燕は、夏に見かける燕のこと

春に飛来して、子育てをし、
秋には南方へ帰ってゆく渡り鳥だそうです

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巣立鳥鳴いていのちのさびしさよ

巣立鳥鳴いていのちのさびしさよ

季語:すだちどり( 初夏 ) 現代俳句

巣立鳥は、成長して巣をはなれた雛のこと

自然界で、いのちがけで
生きていくことのきびしさをおもわされます

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渓流のおと夢にまでキャンプの夜

渓流のおと夢にまでキャンプの夜

季語:キャンプ( 晩夏 ) 現代俳句
渓流=けいりゅう

キャンプは、野外で一時的な生活をすること

テントなどで眠る夜、
涼しげな川音が夜通しきこえてきたりもします

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