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韓国ワーホリ生活 13

教室で鍵を開けて掃除する。来た生徒とお喋りする。先生と昼ごはん食べる。夕方にアジョシと大山とコンビニ前のパラソルの下でビール飲む。先生たちと酒を飲むのが日課になっていた。

その頃には、ヨンセに語学留学している人で、インジという僕と同い年で愛知県犬山出身だから共通点が多い男、とサングっていうちょっと年下の関東の男もよく教室に来ていた。

先生が、草場はご飯沢山たべるというイメージをもっていたので、いつもご飯を沢山たべていた。

僕が、韓国の人がご飯残すのがもったいないという事を話していたので、みんなでご飯を食べていて残りが出ると、先生は「草場、地球を守れ」と言って食べさせられた。

最初の1ヵ月で体重が5キロ増えた。

筋トレを念入りにするようになっていて。腹筋200回、腕立て伏せ100回を毎日やった。教室が長引いた時も、一旦ハスクに帰って、筋トレは欠かさなかった。

いつものように教室を開けて、掃除を終えて先生の作った教科書をパラパラやっていたら、初めて見る女の子が現れた。

可愛らしい子だった。初めまして~位話したのだが、相手も特に何も言ってこないので、二人で黙って各々勉強していた。その子がコンビニに行き、ヤクルトを束で買って買って来て一本くれた。そうしているうちに先生とか人が来た。それから、時々その子は教室に来た。イ・シネという名前だった。

その数日後に、生徒の一人(ヨンモってニックネームのお兄さん)がキャラクターとかイラスト関係の大きい展示で1ブースで出るっていうので、教室の人達で見に行った。場所は江南(カンナム)のCOEX(コーエックス)だった。

会場に着いて、みんなでうろうろしたのだが、先生は余計な気をまわして、シネちゃんと僕を二人で回るように組んだ。相変わらず二人の会話は弾まなかった。でも、話さないけど、こういう子なんだなと分かって、いい子だなと思った。

それから2か月後位だったと思うが、シネちゃんが留学する時に、日暮里にとりあえず行くけど家は決まっていなくて知り合いのとこに泊ろうかと思ってると言うので、僕の友達がルームシェアで住んでる家を紹介した。男女混合で仲良く住んでいるいい人達だったので、面倒みてくれるだろうと思ったのだ。
その後、そこの仲間達と仲良くなった事から、僕が日本に帰ってから東京に行ってシネちゃんと良く会ったし、今でもずっと連絡を取ったり、日本に来るとうちに泊りに来る程の仲だ。
東京の友達を紹介した時も勢いだったし、シネちゃんとはそこまで仲良い訳ではなかったので、日暮里で再開してからちゃんと仲良くなった気がする。強引に紹介した僕もそうだけど、それに応えて友達の所を訪ねたシネちゃん、それを快く受け入れた友達達。タイミングや偶然がうまく合ったのだと思う。それで今でも連絡を取って、遊びに行き合う親友なのだから、素敵な偶然だったと思う。

ほぼ毎日教室を出入りしていた。特に何も決まって無かったし、楽しかったので不満は無かった。

先生がある時に、5日間くらい休めばいいからと言うのでそうした。

それで、どうしようかなと思った時に、大して時間も経っていないのだけど、初心を思い出そうと思って、カンファムンの所の最初に泊った大元旅館に行って、3泊する事にした。その辺で改めてぶらぶらしてみるかと思った。

そうして、宿でオタクっぽいけど何かいろいろやってそうな感じの痩せたおじさんと仲良くなった。

僕は、ひたすらその辺りの街を歩き回った。

夜におじさんが、ご飯行きませんかと言うので、おじさんが韓国に来ると行くっていう店に同行した。タッカルビ屋だった。その時にタッカルビは初めて食べた。美味かった。良く行く割におじさんは店員に言われるがままに指差し注文していた。

ちなみにその後、タッカルビを食べるといったら、シンチョンの公園の手前の店で何度か食べた。

タッカルビを食べた後、おじさんと帰りがてらチョンゲチョンに行った。チョンゲチョンは街中を流れている幅の狭い川で、綺麗に整備されていて、イルミネーションなんかも綺麗だ。

そこの川べりでおじさんと話すでもなく。ぼーっとしていた。

このおじさん、ゲイじゃないだろうなと少し不安になった。

そして、ゲストハウスに戻った。そうして、中庭のテーブルでお喋りしていた。

シャワー室から、胸の辺りに龍の入れ墨の入った体の大きい日本人らしき人が上半身裸で出て来た。一瞬ひるんだ。

こんばんは~と挨拶して、少し話したら感じのいい人で、飲みましょうよって話になって、酒を持ち寄ってテーブルで三人でお喋りした。

その兄さんはソンギさんという人で、横浜から来ていた。そっちでレゲエの店をやっていて、盛り上がっていたのだけど知り合いのいない所でレゲエをやりたいって事で、自分の血が入っている韓国を選んだ。韓国ではレゲエが流行って無いからやってみたいという気持ちでDJ機材を持って勢いで飛び出して来た。との事だった。

それで、空港を降りてちょうどいい海沿いがあったから機材をセットして音を出そうとしたら持ち運んでる途中で壊れていたっぽくて音が出ない。なのでウルジロの商店街の電気屋で機材を買い揃え直してる途中だという話だった。その時は、韓国はDJ機材とかそろって無いから電気屋でDJ用としてのもので無いものかき集めて揃えてるって言うのを聞いて、そうなんだなーと思ったけど、後から(その人と別れてしばらく経って)、そうなのかなぁと思った。

その夜は、オタクのおじさんのPCを使って、各々の好きな音楽を紹介し合って酒を飲んで話をした。ソンギさんはレゲエ、おじさんはオタク系の捻りのあるピコピコ音、僕はパンクとかヒッピー音楽、みたいな調子だった。3人共楽しんでいた。

つづく。。。

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