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クロミミ(黒見千 くろみゆき)
2023年8月2日 00:00
次の日も、その次の日も夕凪は俺を待っていた。俺はその姿を見るたび、何か責められているように感じた。そしてようやく気がついた。夕凪がいなかったあの日、自分が傷ついていたということに。そして傷を持て余し、憤っていたということに。 俺は夕凪を赦したかった。もともと怒るのは得意ではない。そういえば今までまともに怒ったことがない。自身の怒りにすら遅れて気がつくのだから、当然うまい怒り方もわからなければ、