『葬送のフリーレン』で社会理論を語る山田玲司さんを見た感想
『葬送のフリーレン』という作品に「社会性」を組み込んで解釈しているおもしろい動画を見つけた。
山田玲司さんという方が『葬送のフリーレン』を語っている動画である。
僕はこの方を、岡田斗司夫さんとのコラボで知った。
「マンガの実写化どう?」みたいな動画だった気がする。
でね、『葬送のフリーレン』を解説した動画は切り抜きが初見だった。
その時思ったのは、何か批判されてる感じ。
「まだそんなことやってんの(時代遅れじゃん)」と貶されているような、何と言えばいいのかわからないけど納得感のある「グサッ」ではなく、煩わしい「チクチク」って感じ。
まぁとにかく、最初に見た時は「おもしろい!」より「何言ってんだこの人?」というアンチ的な感情が強かった。
だけどね、軽くではあるが切り抜き動画を見ていくと、山田さんの考え方がなんとなくわかってくる。
山田さんは「問題を先送りにするな」ってずっと言ってる。
音楽史や他作品をあげている動画でたびたびテーマになるのが「バブル期~バブル崩壊、そして失われた30年」。
この時代の人々が何を感じ、何を求めて作品を見たのか。
「表現の歴史は客が何を求めたかの歴史」というのを以前どこかのnoteで語ったが、まさにその「客が何を求めたか」の解説をしているのが山田玲司さんという人なのだ。
ここでやっとこの人のおもしろさがわかった。
僕が生まれる前の「日本の低迷」を見てきた人だからおもしろいのである。
高度経済成長やバブル期、バブル崩壊などの日本の現代史を「歴史の教科書」で習ってきた。
しかし山田さんくらいの世代の人は、この歴史を生きていた。
だから肌で歴史を知っている。
正直言って「日本がすごい」ってのをあまり知らないのだ。
高度経済成長があって世界第2位の経済大国となり、なんなら1位のアメリカを脅かした日本。
バブルが崩壊し落ち込んでいるがそれでも世界3位の経済大国である。(最近4位になったって話があるらしい)
というものを「知識」として理解はしている。
だけどさ、「失われた30年」と言われる中で生まれ育った僕としては、これが普通なのである。
給料は上がらないけど、税金は上がるよね。
「下がらないだけマシじゃん!」なんて楽観的なことを言ってみるけど、世界が上がっている中での停滞は後退だよね。
生まれる子ども少ないね。
人口減っていくね。
若者の自殺者数多いね。
デメリットというか日本の問題点?をあげればどんどんネガティブになる。
だけどさ、戦争してないから命の危機ってないよね。
マンガやアニメなど娯楽が充実しているよね。
明日の食べ物の心配ってないよね。
経済が1位2位じゃないとしても、トップ5には入っているわけで「生存」と「暇つぶし」という最低限の「生きる」はできる国。
それが僕の思う日本であり『葬送のフリーレン』である。
フリーレンが最強ではないにしろ、目の前に立ちはだかる敵くらいは倒せる力がある。
そうやってのんびりと旅をしていこう。
僕が『葬送のフリーレン』に「社会性」を見いだすならそんな感じになる。
山田玲司さんは「問題を無いことにして先に行くなよ」と言いたいのだろう。
「もう一度日本を経済大国に」という野心があるのか、そういうのはどうでもいいけど「マイナスは取り除こうぜ」というまっとうなことを言いたいのか。
山田玲司さんにわか勢の僕にはわからないけど、そうやって見てみると「おもしろい意見だな」と思う。
僕が山田玲司さんを見る目は、『葬送のフリーレン』で今生きている人がフリーレンを見る目と似ている。
「昔はこんな感じだったんだよ」
これだと70、80くらいのおじいちゃんだな。
もっとアツい感情がある感じ。
フリーレンじゃなくてデンケンを見る目かも。
まぁこの辺はおいおい書く気があったら書いていこう。
最初は「何言ってんだこの人?」と思っていたけれど、他の動画を見てみると「山田玲司」という人が見えてきて、「そういうことが言いたいのね!」と理解できた。
それがおもしろかった。
って言いたいだけである。
以上!くろだでした。
読んでくれてありがとうございました。
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ではまた👋
【あとがき】
「親を見てる感じ」がわかりやすいかも。
「バブリーな時代の話だよ」ってたまに言われるもの。
山田さんの話は親と話している時の感覚と似てる。
教科書に書いてあることの中身、日常を聞いてる感じ。
おもしろいけど馴染みの無い、そんな感じ。
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