統合報告書に必要なのは独自性

最近テレビ欄で見つけ、毎週見るようになった以下の番組があります。

ある製品で圧倒的なシェアを持つ企業を毎週1社を取り上げて、その歴史やその製品の開発秘話を聞くというものです。取り上げる製品は様々で、当然開発・拡販に至る経緯は異なります。しかしそれぞれ時機を捉え、社会に受け入れられるものだったからこそ、現在の姿に至っていると確信させられます。

タイトルにある統合報告書はまさにそのようなストーリーを語る場であると私は考えています。しかし統合報告書が各種ガイドラインを満たせば良いものと考えられているのではと危惧することがあります。例えば国際統合報告協議会(IIRC)の報告フレームワークに類似した図示を各社の統合報告書でよく見かけます。

もちろん自社の取組の棚卸しには同フレームワークは有用かもしれません。しかしフレームワークに当てはめた棚卸しはゴールではありません。棚卸しが終わったら、どのようなストーリーでこれまでの事業の変遷を説明できるか、そしてそれを中期・長期の経営計画とどのように結びつけることができるか、を考えなければなりません。統合報告という用語は広く知られていますが、それに必要なのはこのような統合思考なのです。

より詳細な説明は以下の「月刊ビジネスアイエネコ 地球環境とエネルギー」2019年9月号にも掲載していますので、どうぞご覧ください。


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