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看護や介護、仕事と家族の違いー色々なダブルケアの物語【12】ー

さてさて、今日もnoteを。

今日はPTAの研修とかがあり、イレギュラーな一日を過ごしました。

片道1時間以上かかる場所での研修…交通が便利なところだといいけれど…運転って集中力がいるから負担に感じたりするのですよね。
特に初めて行く場所だとなおさら💦
(結局、夫に運転してもらって…、我が家には義理の姉が来てくれました。)家族のことがあるから…と動けない部分と、逆に、自分が用事で外出する際には、家族皆の力を借りながら…ですね。

さてさて…

今日(11月13日)から81日後…

2月2日はダブルケアの日。
そして、2月はダブルケア月間です。

2月は色々なダブルケア支援団体さんによるダブルケアに関するイベントの多い月。

私の携わる任意活動団体も、いくつかの予定があります♪
情報が公開できるタイミングでご紹介させていただきますね。


子育てと介護が重なるダブルケアのこと、ダブルケアしている人の目線で考えてもらえたらなぁと、noteを書いています。

あなたの身近にダブルケアの人はいそうですか?

もしかしたらいるかもしれないし、いないかもしれません。

だけど、子育てとのことも、介護のことも、多様な人がいる地域や社会の中では特別ではないこと。お世話が重なることの負担と、だけど、その人がいる幸せ…。
ダブルケアは大変だけど、子どもと介護が必要な家族が共にいるよさもあるのです。

だから、みんなで考えて行きたい、1つのテーマであり、家族の1つのスタイルなのかなぁと思います。

この物語が、あなたの周りにいるダブルケアの人に気づいたり、理解するきっかけになってくれたら嬉しいです。


とある家族の物語。

マオ(35歳)は、小学生3年生と4年生の女の子の二人の女の子がいます。
子ども達が小学生に成長した今だからか、年子で同性である分、子育てをしやすとマオは感じています。

マオは、看護師をしています。
ベットの数が382。(病院の規模をよく病床数というベットの数で紹介されるけれど…ピンと来ないですよね…。)
外来と入院と時間外の救急対応をしている公立病院で、内科や外科などはもちろん、小児科や眼科、耳鼻科まである大きめな病院(都会にはもっと大きな病院もあるから中規模かな?)に勤務しています。

子ども達が小学生になったことで、当直などの勤務にも入りますが、夫(36歳)や近くに住む夫の家族(舅62歳、姑59歳)に協力してもらいながら、充実した生活を送っていました。

ところが…3ヶ月前に、実家の母親(62歳)が交通事故にあって、その後遺症の左足の調子の悪さから、父親(60歳)だけでは大変そうなので、家事をサポートしたり、入浴の介助や見守りをしたり…という状況が続いています。

当初、思っていたよりも回復に時間がかかる様子に、母親本人よりも…マオや父親がよりイライラしている部分があります。

特にマオは、看護師だからとあてにされがちで、不規則勤務で平日昼間にも時間に都合がつくこともあるため、病院の通院の付き添いなども頼まれます。父親に、看護師で同性のマオに任せると、病院受診の際の母親のトイレのことなども安心だし、医師の説明も俺が聞くよりマオが聞いた方がわかるから助かると、マオのスケジュールに合わせて母親の次の受診日を調整する状態です。

初めのうちは、そこ1,2ヶ月だからと頑張っていたマオですが…、通常の病院勤務をしているそれ以外のプライベートな時間で家族の看護をしているのだから、まるでダブルワークをしているみたいで、常に働いているみたいです。前だったら、昼寝したり、のんびり自分や子どもの洋服を買いに行ったり、学校から帰ってきた子ども達と一緒にお菓子作りをしていた時間も、今ではまったくありません。

ふと、3ヶ月…、子ども達は夫や義両親の協力のおかげで皺寄せがあまりない感じかなと思っていますが…、お菓子作りどころか、晩ご飯もお惣菜を買う回数が増え、子ども達や夫と会話するよりも、ひとまず睡眠、体調管理という生活に、マオは疲れています。

寝不足だと、仕事のときにうっかりミスをしないか、マオの中でのプレッシャーがかかります。看護師という仕事は、やりがいもありますが、患者さんの生命に関わる仕事、その責任も重いです。

二人の娘を出産して、産休を取って復職してから、大変だったりつらかったりもしたけれど、夫や義両親に協力してもらいながら仕事を頑張ってきたのは、子ども達の教育費と自分たちの生活のためです。

仕事でする看護と、家族としてする介護…
看護師だからとあてにされても…看護師の前に娘だし、マオ自身が2人の娘の母親として、子どもとの時間を本当は大切にしたい。

この状況がまだまだ続くのであったら、父親と自分とで頑張るのではなく、色々なサービスの利用を考えないと無理だとマオは感じ始めています。


マオのように、看護や介護の仕事に従事している方は、家族の介護をする際に、介護や看護などの知識がある分、お世話はスムーズにできるかもしれません。

だけど、その分、頼られてしまったり、負担に感じてしまう部分もあるかもしれません。

また、不規則勤務で、昼間にお世話ができると、ついついその時間をあてにされがちですが、深夜に働く分の睡眠を補う時間でもあります。

「できる」「しなきゃ」とならず、できることでも他の家族やサービスなどに頼んで大丈夫であり、自分が抱え込まないようにすることが大切です。

マオのケースの場合だと、母親の病院のソーシャルワーカーさんや母親が住んでいる地域の地域包括支援センターに相談してみることがオススメです。

状況に応じては、サービスの自由度の高い介護保険外のサービスの利用もいいかもしれません。
介護保険や医療保険で決められた内容とは違う、病院付き添い等を個人的に頼むことができます。
お金はかかりますが、マオの負担が減ることと、とっさの時に、父親が頼れる先を増やすことになるというメリットがあります。
また、病院付き添いをされる事業所が、訪問看護をされている専門性から、より有用な知識やアドバイスをいただけることもあるかと思います。

*訪問看護は、内容によって、医療保険適応(医師の指示書が必要です)のもの、自費(保険外)のものとあるかと思います。まずは詳しい方(かかりつけ医やその病院のソーシャルワーカー等)に聞いてみるが1番です。

家族が介護しない分、お金はかかっても、家族ではない専門職がそこに加わるメリットがあります。

家族が介護をすることが、家族の幸せを奪う形になってしまっては本末転倒です。

家族と色々な専門職などとチームで介護をする。

100%ではなく、お互いの協力できる割合で、みんなで100%の介護になればいいのかなぁと思います。

ダブルケアの人やその家族だけではなく、社会や地域で、子育てや介護やダブルケアをするという認識が大切だなと思います。


この物語は、ダブルケアを身近に感じてもらいたいなと創作したフィクションです。




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