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【体育】身体的リテラシーを高める

こんばんわ。
体育の学習を指導する上で、私が大切にしている柱は【①身体的リテラシーを高める】ことと【②スポーツを正しく楽しめるようにする】この2つです。こちらのnoteで触れていることとつながりますので、こちらもぜひ。

今日はこの2つの内の、【①身体的リテラシーを高める】ことについてです。


1.身体的リテラシーとは

先に載せたnoteで言う"Physical Education"の目的が、この「身体的リテラシー」を高めることだと私は捉えています。では、「身体的リテラシー」とはどういうものなのでしょう?

リテラシーの高い身体を一言でいうと「思い通りに動かせる身体」です。

つまり、自分がこう動きたいと思ったときに、その通りに動けている人は「身体的リテラシーの高い」状態ということです。いわゆる「運動神経が良い」ということと近いイメージでOKです。逆に、こう動きたいと思っても、なかなかその通りににはならない。そういう状態が「身体的リテラシーが低い」ということになります。これは度合いの問題ですので、AかBかではなく、高い~低いがグラデーションになっているようなイメージですね。

生涯体育を考えたときに、身体的リテラシーの高い人の方が、大人になってもスポーツを楽しむことができます。つまり、体育の学習において、身体的リテラシーを高めるというのは、非常に重要なこととなるわけです。

逆に、身体的リテラシーが低いままにいろいろなスポーツを経験させ続けても、上達は遅く、だんだんとスポーツが嫌になっていってしまう可能性もあります。こういう状態で無理に体育に参加させ続けていると「体育嫌い」を生んでしまうんですよね。

2.身体的リテラシーを高める体育

では、体育の学習でどのようにしたら身体的リテラシーを高めることができるのでしょうか?

まず、先のnoteにある"Physical Education"を十分に行うことですよね。これらの運動によって、身体は新たな動きを経験し、習得していきます。そうやって、だんだんと「自在に動く身体」を得ていくわけです。

ただ、この"Physical Education"を効率よく充実させていくために必要な視点があります。それが「身体的メタ認知」です。

メタ認知というのは、「自分を客観的に捉えること。自分がどう感じどう判断しているのかを認知すること。」です。簡単に言うと、「幽体離脱して自分を見れる」みたいなイメージですね。社会的にも、重視されている力ですよね。

つまり、「身体的メタ認知」というのは、「自分の身体がどのような姿形になっているのかを自覚すること」と言えます。例えば、前屈をしてみてください。前屈中の自分の姿はどのようにイメージされていますか?また、前屈中の写真を誰かに撮ってもらいましょう。頭でイメージした姿とどれだけ一致しているでしょう?ほぼイメージ通りだという方は身体的メタ認知が高い方かもしれません。前屈だけではなく、走っているときの自分の姿のイメージや、ゴルフのスイングなんかで考えてみてもわかりやすいですよね。(話がそれますが、ゴルフのスイングをスマホで撮って確認するアプリありますよね。あれを使うことで、自分のスイングイメージと実態とのズレを認識し、修正していきます。それこそ、身体的メタ認知を高め、身体的リテラシーを高めている活動なのです。)

ただ、身体的メタ認知は10歳頃から身についてくるかなというのが私の感覚です。より下の年齢では、体育でも私自身いろいろな領域で取り入れていますが、「コーディネーショントレーニング」が効果的だと感じています。コーディネーション能力が以下の7点にまとめられ、これらを高めていくトレーニングが「コーディネーショントレーニング」です。

  • 定位能力…相手や味方、ボールなどの周囲の状況と関連付けながら動きの変化を調整する能力

  • 変換能力…状況が変わったとき、動作を素早く切り替える能力

  • リズム能力…耳や目からの情報を動きによって表現し、イメージを現実化する能力

  • 反応能力…合図を素早く察知し、適時に適切な速度で正確に反応する能

  • バランス能力…空中や動作中の全身バランスや、崩れた姿勢を素早く回復する能力

  • 連結能力…身体の関節や筋肉の動きをタイミングよく、無駄なく同調させる能力

  • 識別能力…手や足、頭部の動きと視覚の関係、ボールなどの操作を精密に行う能力

具体的には↓

このように、ユーチューブで検索しただけでたくさん出てきますね。

おわりに

スポーツを楽しむ上でも、「身体的リテラシー」を視点をもっていることはとても大切です。そういう点では、パルクールってやっぱりいいスポーツだなぁと思います。
では、本日はこのへんで…

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