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肌の老化の原因1「ライプニッツ環境医学研究所の論文」

こんにちは、ヒロです。皮膚の老化に対する論文を読んだのでシェアしたいと思います。

文献はこちら

こちらの論文は検索サイトPubmedにある文献をレビューしたもので、人間の肌の老化の原因をまとめてくれています。


老化の原因とは?

1.日射量

「紫外線が肌の老化に関わっており、その対策は日焼け止めである」ということはもうご存知でしょう。なのでここでは割愛しますが、この文献では「可視光や赤外線もあぶないんじゃない?」と主張しています。


・可視光と赤外線の害
可視光と赤外線を照射されると、MMP-1やMMP-9という酵素が出て、コラーゲンの産出を阻害すると報告されているようです。コラーゲンの産出が阻害されるとターンオーバーがうまくいかなくなるかもですね・・・。

つまり私たちは紫外線だけでなく、可視光と赤外線にも気を付けなければならないかもしれません。しかも、市販の日焼け止めでは可視光と赤外線を予防することは難しい!とも報告されています。

その上、何が嫌らしいかというと「自分ではダメージに気づけないこと」だそうです。

ではどうすればいいのか?ということも書いてあって、抗酸化剤を使用すればMMP-1の産出を食い止めることができるようです。

抗酸化系の化粧品についてはこちらのnoteに書いてあります。

ちなみに、太陽光のスペクトルは
・50%が可視光、45%が赤外線、5%が紫外線らしいです。


2.大気汚染

大気汚染は2タイプあり、「PM2.5などの微粒子や粗粒子」と「オゾンや二酸化炭素などのガスや揮発性有機化合物」のことを示します。

疫学的に肌に悪いと言われているのは、PM○○、NO2(窒素酸化物)、オゾンガスです。これらはシワと色素斑・シミに関連しています

この論文ではオゾンについてのことが長め書かれており、オゾンと定期的に触れてしまうと、角質層の抗酸化物質が減少するようです。また皮膚の脂質過酸化とタンパク質酸化を助長させます(マウス実験)。


3.喫煙

喫煙も疫学的に肌に悪いというエビデンスがあり、喫煙者には口と上唇と目の周りに顕著な顔のしわがあるのが特徴だそう。

このnoteを読んでいる方は、タバコは吸っていないと思いますが、この論文に書かれている文を書くと

たばこからの1回の吸入には、ニコチン、一酸化炭素、タール、ホルムアルデヒド、シアン化水素酸、アンモニア、水銀、鉛、カドミウムなど、3,800以上の有害な化学物質が含まれます。

これを聞くと、こわいですよね。


4.栄養

これも当たり前な気がしますが・・・。書かれていることを箇条書きすると

・食事は皮膚の病気などに大きく影響する
・抗酸化物質は老化を遅らせる可能性がある
・アルコールは避けた方がいい
・ビタミンCの摂取量が多いとしわが発生しにくくなるかも
・脂肪と炭水化物の摂取量が多いと、しわの発生しやすくなる
・野菜、オリーブオイル、マメ科植物の大量摂取は紫外線によいかも
・肉、乳製品、バターの大量摂取は有害か
・コーヒー消費量と色素沈着の低下に有意な相関、しわは相関なし(相関がないという研究も)
・砂糖の過剰摂取はシワができやすくなる→AGEによる糖化
・抗酸化作用があるビタミン、フラボノイド、カロテノイド、トコフェロールのサプリメントが、目に見えるほどの効果を示すというデータはない
・ベータカロチン(30 mg)とパルミチン酸レチニル(25 000 UI)の長期服用は、肺癌発生率と死亡率の増加と関連
・最適な策は野菜と果物から抗酸化物質をとること


5.ストレス

ストレスが皮膚の完全性に影響するという臨床的証拠はありますが、ストレスが皮膚の老化を悪化させることを示す直接的な証拠はないらしい。慢性的な心理ストレスやサイトカインが原因だと考えられているが、老化と直接結びつくメカニズムは明確に定義されていないようです。


6.睡眠不足

睡眠が不足すると、

・健康的だと思われなくなり、疲れているように見える
・目や口、皮膚の機能に影響が出る
・まぶたが下がる、目が赤く腫れる、目にくま、肌が薄くなる、しわや細い線ができる、口が垂れ下がる
・表皮のバリア機能が落ちる


7.温度

これが一番へえ~って思いました。熱皮膚老化というらしい。

高温のオーブンなど頻繁に皮膚を熱くするものと接触すると、MMPの発現が増加してしまい、老化につながるらしい。

これは黒い服を着て、外に出て日光に当たったときにも起こるようです。


8.化粧品

化粧品は老化の軽減に使用されているのは当たり前です。ただ、規制がなく作られた化粧品には注意しないと、老化につながるようです。



では論文に書かれている対策は?

論文の最後のほうに、これらの対策がかかれていたので書いていきます。


・毎日日焼け止め。日陰を探す。肌を覆う
・室内でも日焼けを避ける
・ブルーライトを防ぐ

タバコ
・禁煙し、タバコに汚染された環境を避ける

大気汚染
・マスクをする、空気をろ過する
・皮膚についたら落とす
・抗酸化剤を使う

栄養
・ビタミンC、ビタミンE、カロテノイド、ポリフェノールで活性酸素種を減らす。
・自然の抗酸化経路を刺激する(運動とか)
・アルコールを避ける

・良く寝る

化粧品(朝)
・過度な洗浄は避ける。石鹸も
・抗酸化剤を使って、オゾンや赤外線からの影響を弱める
・多くの波長をブロックする日焼け止めを選ぶ
・可視光を保護する日焼け止めも塗っても良い

夕方

・ジェルやシャンプーで、皮膚表面の汚染を取り除く
・化粧品で皮膚のバリア機能を改善


以上になります。赤外線や温度に関する話は個人的には興味深かったです。このnoteが気に入ったら、スキしていただけると嬉しいです。


また、皮膚に関するデータを片っ端からまとめたものがあるので、興味がある方はチェックしてみてください。




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