【和歌】勿忘~鎮魂歌~
時流れ
あの日のように
君がいる
二度と元には
戻れなくとも
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戻りたい
その瞬間は
大切な
運命の岐路
消えぬ傷痕
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諦めず
何度も前を
向く人に
神は微笑む
人は手を貸す
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2011年3月11日から11年が経ちました。
11年という年月が過ぎた実感はなく、あの日の記憶は消えることなく脳裏にこびりついています。
僕は当時仙台にいました。ギリギリ津波の届く範囲外でしたが、電気ガス水道のライフラインは全滅で、雪も降っていたくらい寒い中、車の中で過ごしていた記憶があります。
初めて炊き出しというものに出会い、食べ物があるありがたみと、その温かさに心も体も暖まりました。
復興も進んではいますが、決して元には戻りません。
壊れてしまったもの、失ったものは戻っては来ません。忠実に再現したとしても、それはもう別物なのです。
思い出の中でしか会えず、もし同じ時間を過ごせていたら、今頃はどうなっていたことだろうと、想像をしてみても寂しさと虚しさで埋め尽くされるだけです。
あの日から時間は止まり、その先の未来も奪われ何もかも失った人達の心は癒されることはないのだと思います。目の前で大切な人が命を落としてしまったり、ケンカをしていてそれが最後の会話だったり、幸せな未来予想図を描いていた矢先だったり、日常が突然無くなるショックは計り知れません。
それでも人は生き続けます。
文字通り支え合い、助け合い、寄り添って生きる道を選び続けます。
大切な人が生きたかった時間を、見たかった瞬間をちゃんと焼き付けて、いつかあなたに会えた時にしっかりと伝え教えてあげられるために。
まぁどこからか見ているかも知れませんが、だったら尚更ちゃんと生きて精一杯命の電池を使いきらなきゃいけませんね。
あなたが居なくなったせいで、生きる意味をなくしたなんてバレたら、きっと延々と怒られ説教をされるんだろうな。まぁ僕の場合ですが🤣
天国地獄、あの世とか死後の世界とかあると証明できた人はいませんが、ないと証明できた人もいません。
もし、万が一そんな世界があったとして、そこで会ったりしたら、と考えるとやっぱり胸を張って会いたいですし、恥じない生き様を貫きたいです。
あの日の事実と共に生き続けるだけで、すでに立派だと思います。
そのままでどうか胸を張って命の火を灯し続けてほしいものです。
楽しそうに笑って逞しく生きていくことこも、今亡き人達への供養だと僕は思います。
諦めず生き続ける姿を見て、誰よりも大切な人が喜んでくれることを願いながら、今日も黙祷を捧げたいと思います。
最後まで読んで頂き、ありがとうございましたm(_ _)m