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いつも正直な気持ちを伝えてくれていた ~【櫻坂46】違和感の原因は後からわかる~

昨晩配信された「さくみみ」でキャプテンの菅井さんが、自分の気持ちを彼女の言葉で伝えてくれた。
グループがどんなに大変な時でも、そこから逃げることなく、状況などを美しい言葉遣いで丁寧に伝えてきた彼女だけに、自分がファンに伝える内容の主人公になっても、きちんと受け止められるように話をしてくれるのが嬉しい。
彼女が世間に伝えてきたコメントの中で、最も有名なのは、ライブの中で「改名」を伝えた時だったかもしれない。
芸能関連のニュースでも多くとりあげられ、彼女の「改名宣言」と共に、メンバーが涙ながらに覚悟を決めた表情をしていたのが、印象として強く残っている。
あの時のライブが、非常に素晴らしいものであったこともあり、聞いたばかりの時は全く感情が追いつかなかった。
何かグループ全体に漂っていた「閉塞感」をどうやって払拭し、活動を続けていくのか、ファンすらも見えなくなっていた時期だったこともあり、彼女たちの決断は予想外であった。
欅坂46ほどの大手グループが、構成するメンバーを変えることなく、グループ名称を変更するのは、余りないことである。
常にファンの期待や予想を超えたものを提示してくれていた彼女たちだが、このような形を望んでいたファンは少ないだろう。
彼女たちにとっても、現状打破の手段として苦渋の決断であったことは間違いない。
それまで築き上げてきた名声や楽曲、パフォーマンススタイルを封印する形とならざるを得ないからだ。
欅坂46には、たくさんの名曲があったため、改名後、あのパフォーマンスをもう観ることができないのか・・・と落胆するファンも少なくなかっただろう。
欅坂46の世界観を形作っていたメインパーソンとも言える平手さんと鈴本さんが、2020年にグループを離れたことで、「あの欅坂46のパフォーマンスが観られなくなる」ということを自覚していたが、改名という事態に、これが決定的となったと感じたファンも大勢いたに違いない。
ちょうど世の中全体が、新型コロナウィルスの感染拡大によって、閉ざされた気持ちを抱いていた時期とも重なり、グループの活動もままならない状態に、メンバーの皆さんも不安だったことだろう。
去年末から今年にかけて卒業していった一期生のコメントをみても、この時期が一番苦しかったことがわかる。

菅井さんは、キャプテンであることから、コメントを求められる機会が多い。
シングルの発売やツアーのお知らせなどはもちろん、ライブMCでも、必ず話す機会がある。
そんな時、彼女のコメントに少し違和感を抱く時がある。
ほとんどが適切な言葉によってファンに安心感を与えてくれている彼女だからこその違和感なのだが、ずっと後になって原因が判明する場合が多い。
理佐さんが「無言の宇宙」で初センターになった時も、「今回、中心になって頑張ってくれているのを見ると・・・」と話していたり、メンバーが卒業セレモニーやコンサートで主役になっているときも、「必死に頑張ってくれて・・・」と発言していたりするのを聞いていて、祝福でもなく、寂しさでもないコメントが余り相応しくないように感じていた。
しかし、今度はご自身が卒業する順番となった時、これまで明かされることがなかった彼女の正直な心情を話してくれている。
昨晩の「そこさく」もそうである。
これを彼女自身の言葉できちんと伝えてくれていることに、彼女がファンに対して、常に誠実であり続けたことがわかるだろう。
個人で舞台女優として出演している時には、観客たちを感動させている彼女であるが、それ以外では、「愛すべきポンコツ演技」であることも、周りの信頼を得ている重要な要因となっている。
彼女の「嘘がつけない」人柄が、ファンや世間に対して、「彼女が言うなら本当だろう」と思わせてくれるだけの安心感につながっていると言えるだろう。
ライブMCやインタビューでの彼女のコメントに違和感があったとしたら、それは嘘がつけない彼女の「おもらし」であると考えた方が良いのかもしれない。

そんな素敵なキャプテンが、ついに卒業してしまう。
そうなると、彼女たちの正直な気持ちや決意を誰が伝えてくれるのだろう。
現在、副キャプテンをしている松田さんは、お願いすれば何でもやってくれる人柄の良さが魅力である。
それはある意味、菅井さんと同じ属性と言えるだろう。
この「嘘がつけない」「不器用」という特徴は、欅坂46時代からのグループの特徴である。
その「正直さ」こそが、彼女たちのパフォーマンスの源泉であることは間違いない。
彼女たちの楽曲やパフォーマンスに説得力や迫力があるのは、彼女たちの中に「真摯さ」や「誠実さ」が感じられるからだ。

キャプテンの菅井さんをはじめ、卒業した一期生の皆さんが、「大丈夫」と太鼓判を押し、「グループを託す」と思うことができた現在の「櫻坂46」がどこまで進化しつづけるのか、これからもずっと見守っていきたい。








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