HSPはHSPと繋がりすぎない方がいい
HSPの知名度が高まったおかげで、『HSPと繋がりたい』のタグや当事者会でHSP同士で交流し合える事も増えたよね。
交流自体は良い事だし、情報交換し合う事で自己理解を深めるきっかけにもなる。
繋がり合う事で「自分は一人じゃない」という安心感も得られる。
当事者同士で励まし合える事は、マイノリティにとっては大きなメリットです。
とくにHSPは、繋がりによって精神的安定を得やすいから。
ただ、ぼくが思うにHSPは、
HSP同士であまり繋がりすぎない方がいいんじゃないかと思ってます。
繋がりすぎると、かえって自分を疲弊させる事になると考えているからです。
ぼくは発達障害とHSP傾向を持ち合わせています。
障害の特性と元々の性格もあって交流は苦手なんだけど、「繋がりたい」という気持ちは強いです。
だけどこの「繋がりたい」が暴走してしまうと、依存癖や不安症に陥ります。
なのでぼくは距離感をコントロールしながら、一歩引いて周りと付き合う事を心がけてる。
HSPに限定せずとも、当事者会には注意点がある。
長く身を置くとデメリットの部分が見えやすくなって、結果メンタルに悪影響を及ぼす事に繋がります。
HSP同士で繋がる事の注意点
交流で疲弊する
HSPは基本的に内向型で、人間関係に疲れがち。交流も苦手。
そんなHSPにとって、「繋がりたい」はキツいんじゃないかと思ってます。
とくにお決まりの場所でお決まりのメンバーと毎回お喋りしなきゃいけないってのは、一番こたえると思う。
当事者会や交流というのは、最初の自己紹介タイムを過ぎると、ある程度固定メンバーが決まってくるもの。
「話しやすい」「気が合う」といった人たちが出てくると、自然と交流関係がその人たちに限定されていくから。
要は「閉じた人間関係」になっていきやすい。
「狭く深く」といえば聞こえはいいんだけど、これがなかなか難しい。
とくにネット上の顔が見えない関係には、どうしても不安感がつきまとうし距離感も掴みづらい。
また、「繋がりたい」で集まったメンバー全員と、平等に繋がり合える訳ではない。
いろいろな人がいるから、その中には当然合わない人間や苦手な人間も出てくる。
「自分には声かけてくれない…」
「態度がきつい…なにか自分は悪い事してしまっただろうか…」と、
相手の態度や様子に一喜一憂してモヤモヤしたり、皆が仲良くしている様子を見て疎外感を感じ落ち込む事も多い。
ただでさえ人間関係に疲弊しがちなHSPは、こういった交流の場に身を置くと余計に疲弊する事になります。
定期的な交流会やサークルに入ると、固定メンバーとの人間関係に悩む事が多くなる。
「HSPと繋がりたい」時は、流動性の高いSNSや、一回きりの交流の場を選んだ方が楽かと思います。
SNSを活用する場合は、なるべく「界隈」には身を置かない事。
交流会やサークルを主催している人やそのグループに入るのは気をつけた方がいい。
とくにフォロワー数の多い人や目立つ人と繋がると、人間関係が一気に広がって意図せず厄介事に巻き込まれる確率も高い。
HSPとかメンタル界隈のインフルエンサーって、面倒くさそうな人間が多そうだし……
周りの影響を受けやすくなる
HSPは、周りの影響を受けやすい。
相手のネガティブな発言に影響されてメンタルが不安定になったり、体調を崩したりしやすい。
これはHSP同士の付き合いでも同じ。
とくに当事者の集まりでは、「こういう事に困っている」「こんな不安がある」という話が多く、感受性が高いHSPは話を聞いているだけでも自分事のように感じて不安になってしまう事が多い。
対策やライフハックの共有などポジティブな話題や方向性なら良いんだけど、ただ愚痴を言い合うだけみたいな場合は辛い。
こういう場にいると、相乗効果でメンタルを悪化させてしまう。
愚痴の言い合いや否定的な意見が飛び交うネガティブな場は避けて、
前向き、肯定的な空気感のポジティブな場を選ぶ事。
HSPは周りの環境によってメンタルを左右されがちなので、この特性をしっかり把握して、自分の安心できる環境に身を置く事を常に意識しよう。
同調圧力で疲弊する
人間が集まれば必ず同調圧力が生まれる。
それはHSPでも同じで、HSPの輪の中にはHSPの無言の暗黙や同調圧力が存在する。
とくにHSPは周りの空気を大事にするから、「空気を読む」事に自他共に敏感。
共感力の高さから、連帯感で攻撃的になる事も。
繋がりは仲間意識を生むけど、それは同時に排他意識にもなる。
「HSP同士で繋がろう」の中に「HSPはこうあるべき」「わたしたちの輪を乱さないでね」 の圧力を感じて、疲弊する人も多いんじゃないかな。
連帯感がしんどい。
叩かれている人を見て不安や恐怖心にかられる。
自分を出せなくなる。
嫌な意見にも同調してしまう。
周りに合わせなければ、皆に配慮しなければ、気を配らなきゃ………
疲れる………
安らぎを得るための繋がりで疲弊しちゃ、本末転倒。
気を使わなければならない場にい続けると、HSPはどんどん疲弊してメンタルをやられてしまいます。
また、同じ属性ばかりの集団の中にい続けると、
考えや思考が集団の属性に合わせて凝り固まってきます。
いつでもどこでも周りはHSPだらけ。
常にHSPの話題が飛び交っている。
四六時中HSPの事を意識していると、HSPについてのアンテナが鋭くなっていく。
集団に属している事で、「自分はHSPである」という意識もより強固なものになっていく。
そうなるとコンプレックスや悩みが大きくなっていったり、非HSPに対して攻撃的になったりと、自他ともにネガティブな影響も出てきます。
HSPは周りの影響を受けやすいので、こういう面ではとくに注意が必要。
HSP同士で繋がる事自体は悪い事ではないけど、繋がりにはこういったデメリットもある事を意識しておこう。
HSPだけ、HSPばかりと関わるのではなく、人間関係は広い視野を持つ事。
あなたを受け入れてくれる人は、HSP以外にもいるんだから。
まずは無理なく可能な範囲でいいから、興味のある場があったら顔を出してみよう。
居心地良いと感じたら仲良くなっていけばいいし、一人の時間が落ち着くならそれを大事にしてもいい。
HSP、非HSPの属性にこだわらずに、もっと広い範囲で人を見よう。
HSPはHSPと付き合った方がいいというのも聞くけど、HSPにしたって千差万別だし、同じHSPだからといって必ずしも合う訳じゃないからね。
結局は、一緒にいて落ち着く繋がりが一番大事。
HSPにこだわりすぎず、良い繋がりの場を築いていこう。
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