(note)配合パズル工房

血統の考察記事を投稿しています(文:くりがしら/絵:佐藤かずあき)

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『配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編』発売

血統書籍の新シリーズ「配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編」を発売します。   本書はサートゥルナーリアの配合について考察した血統本で…

重賞勝ち馬考察:ホウホウビスケッツ(函館記念)

父:マインドユアビスケッツ 母:ホウオウサブリナ 母父:ルーラーシップ  本馬の血統には魅力的なポイントが三つあります。 1.母の父ルーラーシップの優秀さ  24年7…

重賞勝ち馬考察:サトノカルナバル(函館2歳S)

父:キタサンブラック 母:リアリサトリス 母父:Numerous  母のリアリサトリスが「ナンバー≒ヌレイエフ」2×3の近親クロスを内包。屈強な底力が増幅されています。これ…

重賞勝ち馬考察:ヤマニンウルス(プロキオンS)

※1週遅れですみません💦   父:ジャスタウェイ 母:ヤマニンパピオネ 母父:スウェプトオーヴァーボード  母の父のスウェプトオーヴァーボードは、エンドスウィープ系…

重賞勝ち馬考察:レッドラディエンス(七夕賞)

※1週遅れですみません💦   父:ディープインパクト 母:ペルフォルマーダ 母父:Jump Start  母の父のジャンプスタートは、エーピーインディ直仔でセクレタリアト3×…

重賞勝ち馬考察:オフトレイル(ラジオNIKKEI賞)

1週遅れですみません💦 父:Farhh 母:Rose Trail 母父:Kingmambo  最後方からズドーン!と全馬を丸呑み。ヌレイエフ4×4の特徴が前面にでた重厚斬れの使い手です。デ…

重賞勝ち馬考察:ピューロマジック(北九州記念)

父:アジアエクスプレス 母:メジェルダ 母父:ディープインパクト  「ストームキャット≒フレンチデピュティ」4×4・5を内包。アメリカ血統のスピードを軸に据えています…

GⅠ勝ち馬考察:キングズソード(帝王賞)

父:シニスターミニスター 母:キングスベリー 母父:キングヘイロー  父のシニスターミニスターは、シアトルスルー、セクレタリアト、ボールドラッドという3本の「ボー…

GⅠ勝ち馬考察:ブローザホーン(宝塚記念)

父:エピファネイア 母:オートクレール 母父:デュランダル  父のエピファネイアは牡駒に対してスタミナを色濃く伝える種牡馬。また3代母のアサーティンも、母としてダ…

GⅠ勝ち馬考察:レモンポップ(さきたま杯)

父:Lemon Drop Kid 母:Unreachable 母父:Giant's Causeway  父方の祖父・キングマンボと、母方の祖母・ハーピアを組み合わせて、パワーを前面に出したタイプ。屈強な…

宝塚記念 有力馬血統考察

ドウデュース ジャスティンパレス ローシャムパーク ベラジオオペラ ブローザホーン 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好…

2024年度 東京サラブレッドクラブ募集馬の「ニックス内包馬」

 4月に発売した血統同人誌の新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる2024』。  その連動企画として、2024年度 東京サラブレッドクラブの募集馬で、書籍に掲載したニックス…

400

重賞勝ち馬考察:アリスヴェリテ(マーメイドS)

父:キズナ 母:ルミエールヴェリテ 母父:Cozzene  母の父にコジーンを据えて、スピードと柔軟性を身につけた配合。コジーンの父である『カロ』の血は、キズナと好相性…

栗山求さん、望田潤さん共著『一口馬主好配合馬ピックアップ2024』

師匠である栗山求さん、望田潤さんによる毎年恒例の企画が開始しました。めちゃくちゃお世話になっている企画なので、ここで紹介させてください。   一口馬主好配合馬ピ…

重賞勝ち馬考察:サトノレーヴ(函館スプリントS)

父:ロードカナロア 母:チリエージェ 母父:サクラバクシンオー  本馬の能力源は、なんといってもロードカナロア×母の父サクラバクシンオーのプラチナニックスでしょう…

重賞勝ち馬考察:レーベンスティール(エプソムC)

父:リアルスティール 母:トウカイライフ 母父:トウカイテイオー  リアルスティール産駒は前脚のさばき方に独特の硬さがあります。脚というより肩で走っているイメージ…

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『配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編』発売

血統書籍の新シリーズ「配合パズルでアタリはわかる かもしれない… サートゥルナーリア編」を発売します。   本書はサートゥルナーリアの配合について考察した血統本です。 種牡馬としての傾向や、特定の血との組み合わせがもたらす効果など、さまざまな可能性を血統面から推理しました。 サートゥルナーリアは産駒をデビューさせたばかりの新種牡馬。 まだわからないことだらけです。 自信がないので『かもしれない…』と名付けました(笑) もし当たったら褒めてください。 外れたら・・・ 来年

重賞勝ち馬考察:ホウホウビスケッツ(函館記念)

父:マインドユアビスケッツ 母:ホウオウサブリナ 母父:ルーラーシップ  本馬の血統には魅力的なポイントが三つあります。 1.母の父ルーラーシップの優秀さ  24年7月現在、母の父にルーラーシップをもつ牡駒の勝ち馬率は43.9%(25/57頭)。ほかの有力血統と比較すると、母の父ディープインパクト牡駒の37.8%(237/627頭)、母の父キングカメハメハ牡駒の42.4%(317/798頭)よりも優れた成績を残しています。まだ該当馬は多くないものの、すでにオールパルフェ

重賞勝ち馬考察:サトノカルナバル(函館2歳S)

父:キタサンブラック 母:リアリサトリス 母父:Numerous  母のリアリサトリスが「ナンバー≒ヌレイエフ」2×3の近親クロスを内包。屈強な底力が増幅されています。これは本馬の配合において大きな意味をもちます。本馬の父であるキタサンブラックは、ヌレイエフと好相性。この資質が強調された繁殖牝馬(リアリサトリス)と合わないはずがありません。   ※以下の記事もあわせてお読みください  また本馬はもうひとつキタサンのニックスである『ブラッシンググルーム』を内包。さらにキタ

重賞勝ち馬考察:ヤマニンウルス(プロキオンS)

※1週遅れですみません💦   父:ジャスタウェイ 母:ヤマニンパピオネ 母父:スウェプトオーヴァーボード  母の父のスウェプトオーヴァーボードは、エンドスウィープ系のスピード血統。一方、祖母の部分にはジェイドロバリーやダンジグなど、馬力を伝える血脈が豊富。スピードとパワーのバランスに優れた総合型のダート馬です。  600キロに届きそうなほどの超巨漢馬ながら、それほど筋肉質ではありません。むしろ軽やかなフットワークで走るタイプです。今回は良馬場でしたが、どちらかと言えば脚

重賞勝ち馬考察:レッドラディエンス(七夕賞)

※1週遅れですみません💦   父:ディープインパクト 母:ペルフォルマーダ 母父:Jump Start  母の父のジャンプスタートは、エーピーインディ直仔でセクレタリアト3×4、バックパサー4×4。全身を大きく使ったパワーストライドを伝える血です。本馬のゆったりとした走法に、少なからず影響を与えています。瞬発力よりも、長く良い脚を使わせたいキャラです。馬場も多少タフなくらいのほうがいいでしょうか。  祖母は泥臭い馬力型のアルゼンチン血統。牝系を遡っていくとナット(Nut

重賞勝ち馬考察:オフトレイル(ラジオNIKKEI賞)

1週遅れですみません💦 父:Farhh 母:Rose Trail 母父:Kingmambo  最後方からズドーン!と全馬を丸呑み。ヌレイエフ4×4の特徴が前面にでた重厚斬れの使い手です。デインヒルのパワーがサポートとして効いており、少しフットワークに硬さはありますね。  ただし手先の動きは滑らかで、ゴリゴリのパワー型というタイプではありません。父方のコジーンやシャーリーハイツ、母方のサーアイヴァーなどの血が影響しているようです。  走りの雰囲気や、これまでの実績をみる

重賞勝ち馬考察:ピューロマジック(北九州記念)

父:アジアエクスプレス 母:メジェルダ 母父:ディープインパクト  「ストームキャット≒フレンチデピュティ」4×4・5を内包。アメリカ血統のスピードを軸に据えています。母方にフレンチデピュティをもつアジアエクスプレス産駒は、勝ち馬率が68.8%(11/16頭)。アジエク産駒全体の25.1%を大きく上回る成績を残しています。   ※以下の記事もあわせてお読みください  また上記の仕掛けとは別に、デピュティミニスター5×4、ホールドユアピース5×5のクロスも兼備。これはフレ

GⅠ勝ち馬考察:キングズソード(帝王賞)

父:シニスターミニスター 母:キングスベリー 母父:キングヘイロー  父のシニスターミニスターは、シアトルスルー、セクレタリアト、ボールドラッドという3本の「ボールドルーラー×プリンスキロ」血脈を内包。アメリカの軽いスピードが固定された種牡馬です。逆に母のキングスベリーには、パワーに秀でた血であるバックパサーが3本あります。父のスピードを母のパワーが支えることで、力強い推進力を生み出す構造です。  祖母のリボンストロベリーは、デインヒル×ラシアンルーブルという泥臭い血統構

GⅠ勝ち馬考察:ブローザホーン(宝塚記念)

父:エピファネイア 母:オートクレール 母父:デュランダル  父のエピファネイアは牡駒に対してスタミナを色濃く伝える種牡馬。また3代母のアサーティンも、母としてダイヤモンドS2着のジョーヤマトをだすなど、スタミナに優れた牝祖です。要所となる部分にしっかりとスタミナが入ることで、長めの距離で強いタイプにでました。  母の父のデュランダルは現役時代に短距離~マイルで活躍した馬です。ただし血統自体はパワーとスタミナを豊富に含んだ構成。本馬においてはエピファや牝系のスタミナを支え

GⅠ勝ち馬考察:レモンポップ(さきたま杯)

父:Lemon Drop Kid 母:Unreachable 母父:Giant's Causeway  父方の祖父・キングマンボと、母方の祖母・ハーピアを組み合わせて、パワーを前面に出したタイプ。屈強な肉体を使った突進力は、なかなかの凄みがあります。ちなみにハーピアは、あの歴史的な名種牡馬・デインヒルの全妹。世界的にみても指折りの良血馬です。 ※以下の記事もご参照ください  基礎スピードが非常に優秀。つねに他馬より1段上のニュートラルスピードで走ることができます。この資

宝塚記念 有力馬血統考察

ドウデュース ジャスティンパレス ローシャムパーク ベラジオオペラ ブローザホーン 【告知】 配合パズルシリーズの新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』が好評販売中。ぜひお手元にどうぞ🙇

2024年度 東京サラブレッドクラブ募集馬の「ニックス内包馬」

 4月に発売した血統同人誌の新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる2024』。  その連動企画として、2024年度 東京サラブレッドクラブの募集馬で、書籍に掲載したニックスをもつ馬の一覧を公開いたします。  この記事を購読していただくことで、下につづく有料部分より、ニックス内包馬を一覧にまとめたPDFデータをダウンロードしていただけます。該当馬は16頭いました。出資候補を検討する際にお役立てください。    PDFはつづきを購読していただくことで、ダウンロードしていただけ

¥400

重賞勝ち馬考察:アリスヴェリテ(マーメイドS)

父:キズナ 母:ルミエールヴェリテ 母父:Cozzene  母の父にコジーンを据えて、スピードと柔軟性を身につけた配合。コジーンの父である『カロ』の血は、キズナと好相性。多くの活躍馬をだしています。詳細は以下の記事をお読みください。今年はすでに重賞3勝(コンクシェル、ジューンテイク、本馬)。勢いがあるパターンです。      祖母の部分はダンジグ、ファピアノ、インリアリティ、グロースタークなど、パワーが血脈が豊富。スピードが浮つかないよう、重石となっています。全兄のキメラ

栗山求さん、望田潤さん共著『一口馬主好配合馬ピックアップ2024』

師匠である栗山求さん、望田潤さんによる毎年恒例の企画が開始しました。めちゃくちゃお世話になっている企画なので、ここで紹介させてください。   一口馬主好配合馬ピックアップ2024 概要については、栗山さんのブログより引用させていただきます。  血統屋の書籍は以下のページよりお買い求めください。僕の新刊『裏・配合パズルでアタリはわかる 2024』も販売中です!

重賞勝ち馬考察:サトノレーヴ(函館スプリントS)

父:ロードカナロア 母:チリエージェ 母父:サクラバクシンオー  本馬の能力源は、なんといってもロードカナロア×母の父サクラバクシンオーのプラチナニックスでしょう。このパターンの牡駒は、該当馬13頭のうち、なんと8頭がオープン馬になっています。詳細は以下の記事をお読みください。今年もすでにテイエムトッキュウと本馬が重賞勝利。変わらず存在感を見せつづけています。    本馬は530キロを超える雄大な馬格の持ち主。しかし前走の走りをみたとき、大きいわりには線が細い印象をもちま

重賞勝ち馬考察:レーベンスティール(エプソムC)

父:リアルスティール 母:トウカイライフ 母父:トウカイテイオー  リアルスティール産駒は前脚のさばき方に独特の硬さがあります。脚というより肩で走っているイメージでしょうか。その特徴が濃すぎると、スピードに乗りきれないタイプになってしまいます。  本馬は前脚が綺麗に伸びるため、フットワークにぎこちなさがありません。走りをみると、父よりも母の父・トウカイテイオーの影響が強いように感じます。テイオーのしなやかな体質が表面化したことで、リアルスティールの欠点を解消したのではない