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重賞勝ち馬考察:サトノカルナバル(函館2歳S)

父:キタサンブラック
母:リアリサトリス
母父:Numerous


 母のリアリサトリスが「ナンバー≒ヌレイエフ」2×3の近親クロスを内包。屈強な底力が増幅されています。これは本馬の配合において大きな意味をもちます。本馬の父であるキタサンブラックは、ヌレイエフと好相性。この資質が強調された繁殖牝馬(リアリサトリス)と合わないはずがありません。
 

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 また本馬はもうひとつキタサンのニックスである『ブラッシンググルーム』を内包。さらにキタサンの美点であったリファールの血を、クロスによって継続強化もしています(※これはニックスではありません)。全兄のジャスティスカイもオープン2勝の実績があり、効果は証明済み。全体的にみても隙がまったくない好配合馬です。

  それはともかくとして・・・。今年の2歳戦が開幕するまえに、本馬が函館2歳Sに出走することを予想できた方がどれくらいいたでしょうか? 僕は函館2歳Sで好走する馬のPOG指名が得意です。これまでモンドキャンノ(2着)、カシアス(優勝)、ビアンフェ(優勝)などを指名してきました。しかし本馬に関しては完全にダービー狙い。デビュー戦で1400mを使うことすら1ミリも想像していませんでした。

 兄のジャスティスカイも1200mの鞍馬Sを勝っており、あり得ない話ではありません。それでも兄はメンタル面などの外的要因で短距離を走っているのであって、あれは特殊型なのだろう・・・くらいの認識でしたね。堀調教師によると、本馬はミオスタチン遺伝子がC/C型(短距離型)のようです。この発言によって、兄の実績と弟の戦歴が、ようやく真実味を帯びてきた感じがします。

 父のキタサンブラックは現役時代に3000mを超えるGⅠを3勝。遺伝子型がT/T(長距離型)であったとして不思議ではない馬です。しかしT/T型の父からサトノカルナバルのようなC/C型が生まれることはありません。となるとキタサン自身はC/C型かC/T型(中距離型)のどちらか。現実的に考えればC/Tである可能性が高いでしょうか。サトノカルナバルのおかげで、非常に貴重な情報が得られましたね。


※数値は個人の主観です


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