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重賞勝ち馬考察:ホウホウビスケッツ(函館記念)

父:マインドユアビスケッツ
母:ホウオウサブリナ
母父:ルーラーシップ


 本馬の血統には魅力的なポイントが三つあります。


1.母の父ルーラーシップの優秀さ

 24年7月現在、母の父にルーラーシップをもつ牡駒の勝ち馬率は43.9%(25/57頭)。ほかの有力血統と比較すると、母の父ディープインパクト牡駒の37.8%(237/627頭)、母の父キングカメハメハ牡駒の42.4%(317/798頭)よりも優れた成績を残しています。まだ該当馬は多くないものの、すでにオールパルフェ(デイリー杯2歳S)、キリンジ(ジャパンDダービー2着)、そして本馬のような大物も出ています。今後も存在感を見せるのではないでしょうか。
 また本馬の父であるマインドユアビスケッツは、欧州血統と親和性が高い種牡馬。ルーラーシップのようにハイペリオン資質が濃い血統とは上手く噛み合います。その点でも母の父にルーラーがいる恩恵は大きいです。


2.ノーザンテーストとのニックス

 そのルーラーシップがもつ『ノーザンテースト』は、マインドユアビスケッツと好相性の血。本馬のほかにエーデルワイス賞の勝ち馬・マルカラピッドなどの活躍がでています。ノーザンテーストはマインドユアビスケッツ内のヴァイスリージェントとニアリークロスで繋がります。欧血の補給でありながら、米血の増幅もできるおもしろい組み合わせです。


3.母がもつマンファスのクロス

 本馬の母であるホウオウサブリナは、マンファス3×2というかなり強烈な牝馬クロスをもちます。マンファスはキングカメハメハの母として日本競馬に大きな影響をもたらした繁殖牝馬。試みとしてはおもしろいですね。ただしクロスの濃度がきついため弊害も大きく、ギャンブル性が高いことは間違いありません。実際ホウオウサブリナ自身は未出走で繁殖入りしています。
 しかし母としては成功。初仔のホウオウユニコーンが2勝、そして本馬が重賞勝ち。果敢な挑戦が子の代で実を結びました。そういう意味では、ホウオウサブリナが牝馬にでたことが、一番のポイントだったと言えそうですね。


※数値は個人の主観です


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