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レース考察

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記事一覧

重賞勝ち馬考察:ソウルラッシュ(マイラーズC)

父:ルーラーシップ 母:エターナルブーケ 母父:マンハッタンカフェ  母のエターナルブーケは、ストームキャットの血をもつマンハッタンカフェ産駒。これはショウナンマイティ、レッドアンシェル、エーシンミズーリ、マッハヴェロシティ、アンシェルブルー、トレンドハンターなど多くの活躍馬をだす好相性のパターンでした。  エターナルブーケ自身の現役時代は未勝利で、結果がでていません。しかし潜在能力は高かったのでしょう。母親として本馬とディオ(東風S)をだし、血の真価を発揮したかたちです

天皇賞・春 有力馬血統考察

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重賞勝ち馬考察:コスタボニータ(福島牝馬S)

父:イスラボニータ 母:レディイン 母父:Kendor  父のイスラボニータは血統内のミリセント、コジーンの影響が濃い種牡馬。まるでネコ科みたいな柔らかい体質が持ち味です。本馬の場合は、母のレディイン内にもシアトルスルー、リヴァーマン、サーゲイロードのような柔軟性を伝える血が豊富。父と母で合計5本の「ナスルーラ(ロイヤルチャージャー)×プリンスキロ」血脈によって、ほぐす構成になっています。父ほど柔らかくはありませんが、その特徴はしっかりと受け継いだ競走馬です。  これまで

重賞勝ち馬考察:ミッキーヌチバナ(アンタレスS)

父:ダノンレジェンド 母:ヌチバナ 母父:キングカメハメハ  ダノンレジェンドは、3代母のラヴィンタッチが「ユアホステス=マイホスト」3×3。そして自身は「グレートアバヴ≒リローンチ」3×4。パワー血脈を強力に増幅した種牡馬です。  ダノンレジェンドはダート馬としては非常に小柄。現役時代は450キロ前後しかありませんでした。ところが息子の本馬は520キロを超える雄大な馬格を誇っています。父の美点であるパワー血脈をいかすという意味で、この体格はシンプルながら強力な武器となっ

GⅠ勝ち馬考察:ジャスティンミラノ(皐月賞)

父:キズナ 母:マーゴットディド 母父:Exceed And Excel  キズナ×母の父イクシードアンドエクセルの配合は、該当する3頭すべてが2勝以上。先週の桜花賞で鬼脚を使って3着になったライトバックもこの組み合わせです。「ストームキャット≒パトローナ」3×3によって、スピードを引き出していることがポイントでしょう。またイクシードアンドエクセル内に含まれる『ロモンド』の血がキズナと好相性。これも親和性の高さを生み出す大きな一因となっているように思います。   ※以下の

重賞勝ち馬考察:ディスペランツァ(アーリントンC)

父:ルーラーシップ 母:ルパン2 母父:Medaglia d'Oro  祖母のプロミシングリードは、名種牡馬・ダンシリのイトコ。筋の通った血統です。本馬は上に2頭のきょうだいがおり、ルピナスリード(4勝)、ファントムシーフ(共同通信杯)もすべてオープン馬。母方は非常に高いポテンシャルをもっています。  脚さばきはしなやか。さらに機敏な動きができる競走馬です。これらも母方の影響でしょう。(祖母のイトコである) ダンシリの現役時代の走りも似たところがありました。全身を大きく使

重賞勝ち馬考察:エコロブルーム(ニュージーランドT)

父:ダイワメジャー 母:シュガーショック 母父:Candy Ride  本馬の母であるシュガーショックは、馬力型種牡馬のキャンディライドを父にもち、ファピアノ4×4、トムロルフ6×5のクロスでパワーを増幅した繁殖牝馬です。さらに遡って3代母のアンブライドルドホープもドクタフェイガー4×3を内包。全体的にパワーがふんだんに詰まっています。  母方の個性は、同時に能力源にもなっているのでしょう。シュガーショックは本馬以外にも、ラーゴム(きさらぎ賞)、スパイダーゴールド(4勝)

皐月賞 有力馬血統考察

シンエンペラー ジャンタルマンタル メイショウタバル レガレイラ ジャスティンミラノ そのほかの重賞レースはInstagramで考察しています

GⅠ勝ち馬考察:ステレンボッシュ(桜花賞)

父:エピファネイア 母:ブルークランズ 母父:ルーラーシップ  シーザリオ、エアグルーヴ、ウインドインハーヘア、そしてダンシングキイ。歴史的な名繁殖がずらりと並ぶ血統表は、なかなか壮観ですね。  エピファネイア×母の父ルーラーシップの組み合わせは、5頭すべてが勝ち馬。該当馬は多くないですが、今のところ安定した成績を残しています。大舞台で実績を残したのは本馬が初めてです。  エピファもルーラーも、長めを得意とするスタミナ寄りの種牡馬。さらに本馬の場合は、2代母の父のダンス

重賞勝ち馬考察:マスクトディーヴァ(阪神牝馬S)

父:ルーラーシップ 母:マスクオフ 母父:ディープインパクト  ルーラーシップ×母の父ディープインパクトの組み合わせは、多くの活躍馬をだすニックス配合です。詳細については以下の記事をお読みください。以前は牡馬専用の印象がありましたが、いまは牝馬の勢いが目立ちますね。本馬とビッグリボンの2頭が重賞を勝っています。    父のルーラーシップ、母のマスクオフ、さらに母の父のディープインパクトは、いずれも柔らかく大きいフットワークで走る馬でした。それに対して本馬はフットワークの幅

GⅠ勝ち馬考察:ライトウォーリア(川崎記念)

父:マジェスティックウォリアー 母:スペクトロライト 母父:ディープインパクト  3コーナーでアイコンテーラーに馬なりのまま並びかけられたとき、本馬はすでに一杯に追われた状態。そのまま沈んでいくようにしか見えないのに、まさか勝ってしまうとは・・・。21年に太秦Sを勝ったときの映像もあらためて確認したのですが、3コーナーですでに鞭でしばかれてました。あれでなぜ最後差し切るところまで頑張れるんでしょう。どうみても逆噴射する馬の手応えなんですけど(笑)  母のスペクトロライトは

桜花賞 有力馬血統考察

アスコリピチェーノ クイーンズウォーク ステレンボッシュ スウィープフィート チェルヴィニア そのほかの重賞レースはInstagramで考察しています

GⅠ勝ち馬考察:ベラジオオペラ(大阪杯)

父:ロードカナロア 母:エアルーティーン 母父:ハービンジャー  冒頭から話が脱線しますが、ロードカナロアは母の父にアグネスタキオンをもつ牡駒がよく活躍しています。重賞勝ち馬こそいませんが、堅実に走るニックスです。本馬は母の父がハービンジャーなので、上記の馬には該当しません。ただし祖母のエアマグダラが、アグネスタキオンと血統構成が似ているのです。  タキオンもエアマグダラも、ともにサンデーサイレンスの直仔。さらに母方にはラジャババとテューダーミンストレルを内包しています。

重賞勝ち馬考察:パラレルヴィジョン(ダービー卿CT)

父:キズナ 母:アールブリュット 母父:Makfi  サーアイヴァーのクロスにくわえて、サドラーズウェルズの血をもつキズナ産駒。この配合パターンは本馬のほかに、バスラットレオン、ステラリア、シャムロックヒルなどの活躍馬がでています。サーアイヴァーのクロスで素軽いスピードを増幅。そのうえで走りが上擦らないよう、サドラーズウェルズのパワーを重石にする構成です。  母の父のマクフィは屈強な筋肉が持ち味。弾丸のごとく一本気に走る突進力を伝えます。本馬の場合、祖母の部分にもシルヴァ