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記事一覧
【読書記録】関心領域(マーティン・エイミス)
おのれを「正常」だと信じ続ける強制収容所のナチ司令官、司令官の妻との不倫をもくろむ将校、死体処理の仕事をしながら生き延びるユダヤ人。それぞれの視点から滲み出る、人間の狂気と欲望の物語。
まず断っておきたいのは、映画とは全くの別物だということ。もし映画のことが知りたければ私が書いた記事【映画鑑賞記録】関心領域(ジョナサン・グレイザー監督)の方を読んでいただくと、あらすじくらいは拾えるかもしれな
【読書記録】神様が殺してくれる(森博嗣)
パリでの殺人事件から端を発する連続殺人事件を追うインターポールの主人公の物語。
主人公の手記を読み解いていく形の物語となっており、主観的に書かれた文章には想像させられる余地を含む部分が多々あった。
ミステリとしては王道感もあり、舞台も国際的な広がりを見せるので読み応えもしっかり。
最後半は怒涛の展開で、犯人に繋がるトリックや伏線が一気に回収されていく様にすっきりとした気分を思わせてくれる
【読書記録】ゴジラS.P(円城塔)
2030年、逃尾市に現れた1匹の“怪獣”から端を発する物語。
Netflixアニメ「ゴジラS.P」と共に物語を相互補完する様な形だなというのが正直な感想。アニメを先に観ていたので、アニメにはない話の細かな点やアニメでは勢いよく流れていった話の内容が詳しく読めるといった感じ。
登場人物ごとに背景などが語られてる点も、アニメでは詳しく描かれていなかったので有り難かった。
また、読むのが難し
【読書記録】シャーロック・ホームズの凱旋(森見登美彦)
ヴィクトリア朝京都を舞台に、スランプ中のホームズ。ワトソンや周囲がすったもんだする中、ホームズはある決断をする…。
イギリスみたいな京都主な舞台なので、京都を知ってる方なら色々と想像しやすいと思う。
登場人物はホームズシリーズを読んだことがある方なら一目瞭然の有名人ばかり。安心して読める。
本文内の最初の方でも触れている通り、”非探偵小説的“なので、ミステリに興味のない人も気軽に読める
【読書記録】シャーロック・ホームズとシャドウェルの影(ジャイムズ・ラヴグローヴ)
ある日H.P.ラグクラフトと血縁であることを知った作者。彼はラグクラフトの遺産として、ワトスンの秘められた原稿を相続する。そこにはワトスンが明かさなかった、ホームズと数々の事件の背後にいるクトゥルフの神々との因縁が描かれており…。
全3部作からなるパスティーシュ小説。
一体どんな風にして、ホームズの物語とクトゥルフ神話を混ぜていったのか、非常に興味をそそられていたので、購入。
多少?っ
読書記録:ザリガニの鳴くところ(ディーリア・オーエンズ)
幼い時に家族に見捨てられたカイア。村の人々から差別されながらも自然の中で独り生き抜いていた。そんなある日、彼女に殺人の容疑がかかる。
作者は動物行動学の博士ということもあって、自然の情景や動植物の描写が非常に細やかで想像力を掻き立てられる。
それに加えて、主人公カイアの成長譚でもあり、ミステリ作品でもあるこの本の奥深さがある。
自然の美しさと残酷さが見事に描かれ、それがカイアの有り様