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ロジチームの紹介 ―物流と会計と私―

こんにちは。エンジニアの廣瀬です。今日は僕がリーダーをやらせてもらっているテクノロジーグループの「ロジチーム」について紹介したいと思います。(最後にイベントの案内もあります 🙌)

\ロジチーム/

テクノロジーグループの体制

先日のブログで紹介したように、現在、クラシコムのテクノロジーグループ(開発組織)は「ストアチーム」「ロジチーム」に分かれています。ストアチームは主にお客さまが触れるウェブやアプリを担当し、ロジチームは商品の発注(仕入れ)や受注(出荷・返品)に関わる部分を主に担当しています。

ロジチームは発注・受注のようにスタッフが行う業務を担当しているため、開発する領域としては社内向けの管理画面が中心にはなるのですが、決して「管理画面担当」や「社内担当」ではありません(チームの分割もそのような意図で行われていません)。

ECにおける体験はウェブやアプリで完結するものではなく、販売できる在庫が倉庫にあること、購入した商品が手元に届くことまでがセットです。だからこそ、ロジチームも「お客さまにどんな価値を提供できるか」という視点で開発に取り組んでいます。

ロジチームの仕事

発注・受注に関わるシステムの開発・運用だけではなく、そもそもの社内や関係するパートナーとの業務の設計からロジチームは携わっています。

例えば倉庫のシステムのリプレースに際しては、社内・倉庫での在庫の管理やカスタマーサポート(クラシコムでは「お客さま係」と呼称しています)の業務の見直しも行いました。

また、発注・受注にお金のやり取りが伴うのは当然ですが、倉庫に置いてある在庫も会社にとっては「資産」であり、在庫管理は会計と密接に結びついています。ロジチームはそれらを担当するチームとして、経理を担当する部署とも連携しながら会計の領域にも関わっており、最近ではインボイス制度への対応に取り組んでいました。

ロジチームの「ロジ」はロジスティクス(Logistics)から来ていますが、ここでいうロジスティクスには、物流に限らず、事業活動の継続・発展に必要なすべての業務が含まれています。なのでロジチームの担当領域は「ストアチームが担当している領域以外すべて」であるとも言えます。

業務知識を学ぶ

「業務に合わせてシステムを作るより、システムに業務を合わせる方がシステムの価値を発揮しやすい」という考え方があります。けれどもそれはシステムを押し付ければいいということではなく、いかにコンピュータが得意なことをコンピュータに任せる業務を構築するか、という話だと理解しています。

だからロジチームは開発だけでなく業務の設計から携わるのですが、コンピュータの力を活かしつつ現場にとっても無理がなく効果的なものにするためには、業務に対する深い知識や関連する専門知識が必要です。

そのため、もちろんいわゆるドメインエキスパートへのヒアリング等を行いながらも、併せて「自分たちもドメインエキスパートになるぞ!」という意気でマニュアルを読み込んだり書籍等を読んで勉強しています。

自宅の本棚

僕自身について言えば、前職で物流や会計に関する開発の経験があったわけではないのですが、今となっては、少なくともプロジェクトで関わった範囲においては「もしかして社内で一番理解している一人なんじゃないか?」という気がするくらいには詳しくなれたと思います。

定例とSlackチャンネル

マニュアルや書籍、関連する法令等にあたることで業務の内容や要件は理解できても、それだけでは現場における歴史的経緯や背景となっている思想、言語化されていない日々の慣行みたいなものまでは把握することはできません。

ゆえに、やはり現場の方々とのコミュニケーションが不可欠なのですが、プロジェクトのためのミーティングだけではどうしても「プロジェクトに必要なさそうな情報」は意識的にも無意識的にもこぼれ落ちてしまうものです。

そこでロジチームでは関係する役員や部署と定例ミーティングを持つようにしています。無目的な定例は時間の空費になりえますし、いたずらに増やすべきものではありませんが、今のところ貴重な情報源であり十分に意義のある時間だと考えています。

また、Slackには在庫管理に関する問い合わせのためのチャンネルも開設しています。システムの仕様や不具合に関する問い合わせだけではなく、在庫管理全般(本当に全般!)の問い合わせを受け付けています。

社内からの問い合わせの例

これらの活動によって、今でも「えっ?!そんな業務があったの?!」みたいな発見が得られるばかりではなく、「この話はあそこのあの業務に関係ある気がする」というようにハブのような役割も果たせるようになりつつあります。

ロジチームの野望(?)

「北欧、暮らしの道具店」はプロダクトの機能だけで提供できるサービスではありません。社内の様々な部署・業務が組み合わさって成立している事業です。その中でテクノロジーグループは「システムの修正をしてくれる人」のように見えていたかもしれません。(人数が少なかったときはそれしかできなかったのも事実です)

けれども社内からの「◯◯をできるようにしてください」という要望に応えていくだけでは、コンピュータやソフトウェアの能力を十分に活かせているとは思えないですし、ましてせっかく内製しているのにそれでは勿体無いと考えています。

徐々にではありますが、社内で課題が発生したときや新しい試みを企画するとき、それが「システムが関係しそうなこと」であれば、早い段階から相談してもらうことで、開発能力を活かした方法を提供できる場面も増えてきました。

キックオフで作ったチーム方針

将来的には、ロジチーム、というよりテクノロジーグループが、社内から「別に何かを頼むと決まったわけじゃないけど、一緒に考えたら面白いことができるかも」と思ってもらえるような、そんな存在になれればと考えています。

それこそが社内にエンジニア・デザイナーがいる最大の価値の一つだと思いますし、何よりそうやってお客さまに提供できるものの幅が広がれば、「北欧、暮らしの道具店」をもっと面白いサービスにできるはずだと思うからです。

……みたいな話をするイベントを開催します!

10月16日(月)に開催予定のオンラインイベントで、“社内受託にならないエンジニアチームのつくり方”をテーマに、ロジチームのメンバーがここには書ききれなかったアレコレを語ってくれます。

マネージャーの村田と社外取締役である倉貫さんも登壇し、マネジメント視点からも事業会社における開発組織のあり方について話す予定です。お時間が許すようでしたらぜひご参加ください。

KURASHICOM Tech Talk #4

社内受託にならないエンジニアチームのつくり方 〜変化を抱擁しながら進むクラシコム開発組織の事例〜
開催日時:2023年10月16日(月)19:00 - 20:30
形式:オンライン配信
イベント詳細・申し込み:https://kurashicom.connpass.com/event/297590

クラシコムではストアチーム・ロジチームを問わずエンジニアを募集しています。

「北欧、暮らしの道具店」は単なるECではなく“ライフカルチャープラットフォーム”です。物流や会計に限らず、どんな業務知識でもそれを学んでソフトウェアに活かしていくことが楽しいと思える方をお待ちしています!