こじかさん

運命とはもともと引かれていたレールであり、人生とはその上を走る列車の中で起きている。僕…

こじかさん

運命とはもともと引かれていたレールであり、人生とはその上を走る列車の中で起きている。僕らを乗せた列車は今日も定刻通りに発車した。~小説と脚本と随筆をあげていきます~

最近の記事

新型コロナ、お前だけすげーわ(風邪で死んでいった高齢者たち)ケース1

 みなさんは今まで「風邪で高齢者が亡くなっていた」のを知っていますか?    私は看護師です。25年以上前に看護師免許を取ったので、今と医療や福祉の制度が違いますが、新卒で勤めた公立病院には『寝たきり患者さん』は居ませんでした。  寝たきり患者さんの多くは、自宅などで脳卒中を発症し、救急搬送された先の病院で命を取りとめる治療を受けたのち、回復期を過ぎたら、リハビリや療養のための病院・福祉施設に転院となります。  もちろん療養型の病院やリハビリ病棟では、嚥下訓練などADL(日常

    • 我が家に憎たらしい同居人がやってきた。

      こんにちは。暖冬と言えど、冬至はさすがに寒いですね。心身の芯から冷えた中年女には、寒さが骨から独り身にしみてきます。 あれがなかったんですよ、あれが。あれとはスピーカーですよ。隣近所から音を迷惑がられたら気兼ねなく音楽を楽しんでいられない。重低音を比較的抑えられ、さらにコストも抑えられたらと選んだやつが…… どーーーん コイツです。 憎たらしいんですよ、このアレクサ。 今朝も「おはよう、アレクサ」と挨拶すると、「オハヨウゴザイマス キョウハ トウジ デス トウジハイ

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        湯たんぽ生活にはまりました

        • ぎょうざ県

        新型コロナ、お前だけすげーわ(風邪で死んでいった高齢者たち)ケース1

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          引っ越しました

          引っ越しました

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          「不猟少年/飛行少女」  平成初期

           2019年(令和元年)5月2日、令和の空気を吸い込みながら、これを窓辺で書いている。  平成は昭和同様、大変ボリューミーな時代であったが故に、「昭和」のように年代を表す意、以外のニュアンスを含めたスラングとして使用するにはまだ早いと思っている。「昭和のおっさん」と言えば詳しく説明しなくても大概は共通のイメージを皆で分かち合うものだ。要するに「オーサカのおばちゃん」と言えば単に大阪に生息する中高年女性を意味しているだけではなく、「あ~オーサカのおばちゃんねぇ……」と苦笑いせ

          「不猟少年/飛行少女」  平成初期

          雑記「火星人の憂鬱」

          吾輩、火星人であるが、もともとは地球人であり、地球のさらにサッポロというエリアで生まれ育った道産子でもある。 (※写真は節電中のすすきの交差点) 先日、吾輩のふるさとで大地震と大規模な停電が発生した。さらに数日後、その地震とは関係なく吾輩の祖母が徘徊ののち転倒して骨を折り、びっくりして心臓が止まったらしい。それで急遽、サッポロに飛んだのだが、祖母の心臓は息を吹き返し、人工呼吸器と繋がっている口に挿入された管を自分の手で引っこ抜き、何事もなかったかのようにケロっとしていた。

          雑記「火星人の憂鬱」

          吾輩は火星人である chapter.2

          火星では地球人たちの戦争が最終局面を迎えていた。 なぜ、ひとりひとりなんだ? 夫婦は一緒でも良いんじゃないのか? 幼い子供はどうするんだ? 火星上に残った人類はおよそ1千万人。私が今、火星人、もとい、未来の地球人からこの話を聞いているのは西暦2018年の東京。現時点で東京の人口が1千万人弱だから、だいたい東京都民が地球の半分の大きさの星に散らばってるイメージかな。その1千万人たちが一斉にテレパシーで騒ぎ出した。 そもそもどうして火星に移住してまで争いを始めたのかというと、世界

          吾輩は火星人である chapter.2

          吾輩は火星人である chapter.1

          7年前、天変地異3回転半ジャンプのような目の回る出来事が立て続けに起きたとき、私は仮死状態になった。そのあと金メダルには届かなかったものの、未来の地球人からメッセージが届くようになった。 未来の地球人いわく、やはり「この後、地球人たちは火星に移住する」そうだ。 火星に移住したそもそもの原因は地球環境の悪化だ。なのに火星でも同じように自然を破壊し、核戦争を繰り返し、火星の住環境をも破壊してしまう。そして核戦争で人類が完全に絶滅する一歩手前で話し合いを行った。 その頃にはほとん

          吾輩は火星人である chapter.1

          でもしかナース

          2017年作のオリジナル。コンテスト用に書いたドラマ脚本。規定の尺は60分。これは昨年、私の父が他界したときのエピソードをもとに書いた作品。延命治療の現実と是非を医療従事者の目線でありのままに描いたのだが、実際放映するにはかなり一般論とかけ離れており、綺麗事なしのリアリティが世間一般に受け入れ難いものであったと振り返る。 ※ト書き二行目以降、上3マス空白を空けることができないので、シナリオソフトのコピペに手を加えず掲載する 「でもしかナース」 〈人 物〉 浦野朋美(22

          でもしかナース