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吾輩は火星人である chapter.1

7年前、天変地異3回転半ジャンプのような目の回る出来事が立て続けに起きたとき、私は仮死状態になった。そのあと金メダルには届かなかったものの、未来の地球人からメッセージが届くようになった。

未来の地球人いわく、やはり「この後、地球人たちは火星に移住する」そうだ。
火星に移住したそもそもの原因は地球環境の悪化だ。なのに火星でも同じように自然を破壊し、核戦争を繰り返し、火星の住環境をも破壊してしまう。そして核戦争で人類が完全に絶滅する一歩手前で話し合いを行った。
その頃にはほとんどの人類にテレパシー能力が身についていた。食物の変化、生育環境の変化、コミュニケーションツールの進化に伴って重度の自閉症を発症するようになる。喋ることをやめた人類は言葉に頼らなくなるので、おのずと相手の思考や感情を感じる能力が高まって行く。核戦争で火星が破壊されて人類も絶滅するか否かというとき、火星上のすべての人類がテレパシーで話し合いを始めたんだ。どんなに遠く離れた国にいてもテレパシーで通じ合える。たとえ火星の周りを飛んでいる宇宙船の中にいたとしてもだ。
そして話し合いの結果、核戦争を回避するためには、すべての人類がひとりひとり分かれて生きて行く方法を選択せざるを得なかった。悲しいがこれしか方法はなかったのだ。

次回につづく

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