くらら花柄

バブルとゆとりのはざま。 きれいな石が好き。 毎週日曜夜~月曜夜に記事更新予定

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マガジン

  • 3行日記

    3行でおさまるか分からないけど、マイペースに楽しくやろう。

最近の記事

⑬同期はまさかの・・・

それから約1か月半後の11月はじめ、内定式が執り行われた。 面接で何度か足を運んだ、ちょっとだけ懐かしくもある社屋へと足を踏み入れた。 4月からは、ここが毎日の大半を過ごす場となり、労力を提供して生活するための給与を得る場となり、スキルを得たり高めたりすることになる「会社」である。 ようやく大人の仲間入りを果たすような誇らしげな気持ちにもなりつつ、これからあと約40年は社会人として生きて行かねばならないのかというプレッシャーめいた気持ちも感じたのだった。 どんな人がい

    • ⑫本末転倒とはまさにこのこと

      9月に入り、大学の長い夏休みが終わった頃、サービス業を営む企業の最終面接に挑んだ。 いわゆる「秋採用」に突入してしまっていた。 学生1名に対し、面接官が3名。 やはり、役職が高いであろう年配男性達を前に面接が行われた。 志望動機や学生生活について尋ねられ、無難に回答し穏やかなひとときとなったが、あくまで面接はふるいにかける場である。 最終面接で不合格となった苦い経験を忘れず、気を引き締めて臨んだのだった。 そして、「これは選考には直接関係ないんですけど」という前置きの後

      • ⑪就活は恋愛に似ている気がする

        第二の第一志望となった大学職員の採用試験は、まんまと最終面接で不合格となった。 採用されなかったとはいえ、こんな自分でも人事の人達に認められ、最終面接まで進めたことは大きな自信となった。 しかし、どんなにこちらが望んでも、相手が望まなければ採用・内定というものは手に入れられない。 一方で、どんなに相手が望んでも、こちらが望まなければ採用・内定は成立しない。 まるで恋愛みたいだと、今更ながら思う日々だった。 相思相愛というのは実に難しいし、努力でどうにかなるものでもない

        • ⑫悪い予感ほど的中する説と今後

          数日後の午後に郵便書留が届いた。 何度も見た、某大学からの面接結果を伝える封筒だったが、今回は速達ではなく書留で、しかもいつもは午前中なのに今回は午後にやってきた。 嫌な予感を抱き開封すると、中には不採用を告げる紙が入っていた。 きっと、午前中に速達で到着なら採用・合格で、午後の書留なら不採用・不合格だったのだろう。 あのメンバーでの面接じゃ仕方ないよな…と思いつつ、2か月近く費やして頑張ったのにな…と残念な気持ちでいっぱいで、不採用の悔しさというものもようやく味わっ

        ⑬同期はまさかの・・・

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        • 3行日記
          3本

        記事

          ⑪だから言ったじゃないですかー!!!!

          最終面接の後に執り行われた健康診断。 その中でも一大恐怖イベントである採血に直面し、手ごたえのなかった面接以上に逃げたくなる時間がやってきた。 採血が苦手すぎるため、可能であればベッドで横になって受けたいと申し出たところ、想像だにしなかった答えが返ってきた。 大人なのにベッドで採血するなんて甘え・みんな椅子に座って受けているのだから平気だ・我慢して椅子で受けろということを、真顔でベテラン看護師さんに言われてしまったのだ。 しかし、私の中では「世の中で恐ろしいことトップ

          ⑪だから言ったじゃないですかー!!!!

          ⑩ダメ押しアンドダメ押しの無理イベント

          最終面接の会場にいた学生は、私を含め3人だった。 前回同様、数人の面接官に対して学生達全員とやりとりする形式だったため、他者の経歴や志望動機は否応なく耳に入ってきた。 私以外の2人は体格の良い男子学生で、体育会の部活に所属し、全国大会や世界大会で結果を出していることが分かった。 そんな中で私の勝ち目はないと直感し、何も結果を出せていない私がなぜ呼ばれてしまったのだろうという戸惑いしかなかった。 あわよくば、この3名全員が採用であってほしいという願いもあったが、どう考え

          ⑩ダメ押しアンドダメ押しの無理イベント

          ⑨オチ担当の面接

          大学職員の面接が始まった頃、私は失恋した。 大して長い付き合いでもなかった同い年の彼氏から、別れを切り出された。 理由は浮気だったため、私は「かわいそうな自分」と悲劇のヒロインの最中であった。 今となればくだらないことこの上ないが、当時は切実で真剣だったのだ。 様々な物事への意欲を失った私は7kgほど痩せてしまい、スーツのスカートのサイズがゆるくなってしまった。 その直後にあった大学職員の採用面接では、スカートのウエスト部分を折り、安全ピンで留めて凌いだが、夏だったた

          ⑨オチ担当の面接

          ⑧第二の第一志望を見つける

          幼少の頃から憧れていた第一志望の会社では、就活ガチ勢の洗礼を受けてあっさり落ち、手ごたえのない日々を過ごしていた。 しかし、応募しなければ採用はされない。 応募するには情報収集をしなくてはならない。 そんな焦りにも似た気持ちを持った中で、見つけた仕事があった。 とにかく休みが多めで残業が少なく、カレンダー通りに休める事務ができる業界はどこだろうかと考えた結果、学校職員という仕事にたどり着いたのだった。 やりたいことや成し遂げたいこと、志などはなく、やはり無理なく通勤・

          ⑧第二の第一志望を見つける

          ⑦はじめての説明会はカルチャーショックまつり/その2

          自己PRタイムで、近くにいた女子学生がカバンからおもむろに取り出したのは、歴史絵巻などに出てきそうな巻物。 無言で勢いよく広げられたその紙は、何かの書道の大会ですごい賞を受賞した作品とのことだった。 まず、そこに戸惑った私。 …わざわざ家からここまで持ってきたわけ?大変だっただろうに。 ていうか、そうやって持っていると、裁判の「勝訴・敗訴」みたいだよ!? さらに、別の女子学生のカバンからは手品グッズが取り出され、手にしたハンカチの中から出てきたのはカラフルな造花。 …

          ⑦はじめての説明会はカルチャーショックまつり/その2

          ⑥はじめての説明会はカルチャーショックまつり/その1 

          周回遅れ寸前で就職活動を始めた私も、しばらくして選考を兼ねた説明会に参加できる機会に恵まれた。 それは、子供の頃に大好きだったキャラクターグッズの製造販売を行なう会社。第一志望といっても過言ではない。 小学生の時、文集の「将来の夢」の欄に、ここのグッズを売るお姉さんになりたいと書いたことは今でもはっきり覚えている。 しかし内心、「お店だと土日やお正月は休めなさそうだから無理かな…」と子供ながらに思っており、「土日などの休日は家で過ごしたい・仕事をせずにいたい」という願望

          ⑥はじめての説明会はカルチャーショックまつり/その1 

          ⑤就活はカネがかかる

          重い腰をやっとあげて始めた就職活動。 どれくらいエントリーをしたか分からないが、下手な鉄砲も数打ちゃ…で、何社かの説明会の門戸が開かれた。 こんなにやる気も特長もない私でも、エントリーシートに興味を持ってくれる会社があるなんて!と単純に嬉しかったものだった。 しかし、その直後に気づいたことが。 私、スーツ持ってないじゃん!!! カバンもないし、黒いパンプスだって持ってない!!! 筋金入りの超貧乏学生だった私は、それらを買い揃えるお金など持ち合わせていなかったのだった

          ⑤就活はカネがかかる

          ④そして最初の壁!!!!!!

          それは… 「この会社に入って、やりたいことは何ですか?」という質問。 何??何?? 特にないんですけど!!! 事務…かな?うん。 ていうか、入社してもいないのに何がやりたいとか分からないし、そもそも何ができるの?何をやらせてもらえるの? しかも、学んだことが活かせるほど専門的なこともやってきてないし!!! さすがに今なら、完全に企業や業界に対する研究不足、自己分析不足ということは分かるのだが、当時は本気でこんな調子で「入社できるかも分からないのにいちいち調べてらんないよ

          ④そして最初の壁!!!!!!

          ③やりたいことって?

          社会人になることや就職活動をすることに抵抗があった私も、卒業後を考えたら徐々に不安になってしまった。 地元には戻らず、一人暮らしのアパートに住み続けることだけは決めていたので、就職しなかったら今のアパートの家賃や電気代など、どうやって払うんだろう…。 アルバイト先で働き続ける選択肢もなくはなかったが、アルバイトと正社員を比較したところで、就職した方がいいということはさすがの私でも理解できていた。 というわけで、しぶしぶ就職活動を始めたのだった。 困ったことにいつも何をす

          ③やりたいことって?

          ②トラウマのようなもの

          以前、このnoteの「そんなにキレイに生きられない」という記事に同じようなことを記したが、私は働くことやお金を得ることに対してプラスのイメージを一切持っていなかった。 話は少し逸れてしまうが、実家はおそらく裕福ではなかったので、「お金に執着するのは汚い人間」と母親からよく聞かされていたうえに、欲しい物ややりたいことがあっても「そんなお金はない」で一蹴されることが幼い頃から常だった。 そして、「私立高校はお金がかかるから絶対に公立に行け・でもそれなりのレベルの学校じゃないと

          ②トラウマのようなもの

          ①「シュウカツ」への戸惑い

          大学2年生の終わりか、3年生のはじめの頃。 仲間うちの会話に「エントリーシート」「説明会」「自己PR」などといった未知の単語が飛び交い始めた。 金髪だったパンク系男子も茶髪のギャル系女子も、気づいたら真っ黒ですっきりしたヘアスタイルになっており、誰だか分からなくなっている光景が日常になりつつあった。 企業説明会などを控え、リクルートスーツ姿で授業を受ける同級生も増え、否応なしに就職という大きな波が迫ってきていることを感じさせられた。 そんな私は、「就活?なにそれ?」と

          ①「シュウカツ」への戸惑い

          バブルとゆとりのはざまで~大学・就職活動編~

          はじめに 私は、ゆとり世代とバブル世代の間を生きる、いわゆる氷河期世代の人間である。 学生時代、働くことや就職活動の意味・意義が見いだせず、やりたいことも何もなく、「本当は働きたくないけど就職しないと生活ができないから」という理由だけで、仕方なく就職活動をおこなった。 もちろん、働かなくても生きていけるような経済力は自身にも身内にも皆無であるし、それが可能となる特別な能力も持ち合わせていなかった。 にも関わらず、「働く=ひたすら辛い」「1日8時間×週5日も働くなんて頭が

          バブルとゆとりのはざまで~大学・就職活動編~