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社会貢献型ショッピングサイト「KURADASHI」 に、DEが「ミドルハウスエージェンシー」として参画。

株式会社クラダシは、ミッションを「ソーシャルグッドカンパニーでありつづける」、ビジョンを「日本で最もフードロスを削減する会社」と掲げ、「フードロス問題」を始めとした社会課題の解決とビジネスの両立を目指し、事業を展開しています。

クラダシで働くメンバーを紹介する企画の第九弾。
2022年1月1日付でクラダシのクリエイティブパートナーとしてDEに参加してもらうこととなりました。今回は、クラダシのCBOにも就任した、DE共同代表である牧野圭太さんに話を伺っていきます。

クラダシで働くユニークなメンバー達の紹介企画は、ぜひ「クラダシで働く人たち」をご覧ください。

ーまず初めに、ご経歴を教えてください。

DEの共同代表の牧野です。2009年に博報堂に入社し、コピーライターに配属されました。マーケティングxクリエイティブを実現するような部署にいたので、CMやポスターを作る、というだけでなく企業ブランドとしてのあり方を追求するような仕事でした。六年間つとめて退職し、文鳥社という会社で「文鳥文庫」を立ち上げました。その後、100人ほどのベンチャー企業の副社長を経て、昨年の1月からデザイナー(AD)の柴田とともに、DEを設立しました。

ーDEはどのような会社なのでしょうか

デザインを軸に、プロダクトやサービス開発、ブランドコミュニケーションをつくるチームです。デザイナー、コピーライターだけでなく、コンサル出身のメンバーなどもおり、ビジネスとクリエイションを深く融合させるような仕事を目指しています。

「社会的/文化的に意味のある仕事」を心がけていて、都市の八百屋「旬八青果店」や15ページ以内の文庫本「文鳥文庫」、Komonsというホームケアプロダクトのプロデュース、最近では渋谷に「酒屋」と「コーヒースタンド」を作ったりもしています。

企業に対しては、「社会的に意義のあるブランドアクション」を提案し実践することを目指していて、今回のクラダシさんはまさに「社会的な意義」を追求したブランドコミュニケーションの実践、というものになるかと思います。

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ー「社会的な意義」というのはどのようなことでしょうか

広告業界で働き始めて13年ほどですが、現在の広告という仕事に疑問を持つことがあります。よく言われることですが、もうこの社会は「モノで溢れた」社会です。昔のように、洗濯機がない、テレビがない、エアコンがない、車がない、そういう時代ではありません。

「新しく素晴らしいものができた」からそれを広告で伝達する、それがあるべき広告の姿だと思います。しかし今は、わずかなスペックの違いを広告で誇張するような仕事になってしまっていると感じることがあります。そのような仕事に「社会的な意義」を感じることはほとんどありません。

一方で、解決できていない深刻な「社会課題」がたくさんあります。環境、人権、ジェンダーの不平等などの問題など、SNSでもよく議論されるようになりました。SDGsという言葉も、「マーケティングのバズワード」になってしまったと懸念されますが、個人的には、それは大きな進歩だと考えています。マーケティングであろうとなんだろうと、みんなが「社会的」なことを考えはじめたことはやはり大きな意味があります。

「商品を売る」という「企業の課題」だけでなく、「社会の課題」を企業と一緒に解決する。これからの広告の役割は、「企業の問題解決」から「社会の課題解決」へシフトすべきだと考えていますし、僕たちとしてもそういう仕事をしていきたいと考えています。

(昨年3月に「広告がなくなる日」という本を書いているのですが、このような考え方をまとめてみたので、もしよかったら読んでみてください!)

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ーDEのミドルハウスエージェンシーとはなんですか?

2022年1月1日付でクラダシのCBO(Chief Branding Officer)に就かせてもらいましたが、僕個人だけでなく、DEという会社として、今後長期的にクラダシのパートナー(ミドルハウスエージェンシー)として取り組んでいきたいと考えています。

よくデザインや広告の仕事では、「エージェンシー(代理店)」か「インハウス」と呼ばれる形態があります。前者は外部で業務を受注する仕事で、後者は企業内部に制作チームを置いているものです。どちらにもメリットがあります。エージェンシーは、さまざまな企業と仕事をする中でデザインやアイデアのスキルを高めることができ、また依頼する側もピンポイントでの依頼が可能です。インハウスだけだと、良くも悪くも企業内部の思考やルールに染まってしまい、新しいアイデアに触れることは難しくなっていきます。

しかしその二択だけでなく、良い面を両立することに挑戦したいと思い、DEでは「ミドルハウス」という新しい仕組みに挑戦しようと思いました。外部ではありながらも、長期的なパートナーとして活動する仕組みです。名刺もつくってもらい、僕自身もクラダシのメンバーとして活動していきます。

ーなぜクラダシにジョインしようと思ったのですか?

クラダシのビジネスモデルを知った時に、心底驚き、共感しました。仕事がら、「廃棄になる企業商品」の存在を知っています。中でも気になっていたのが「デザインをリニューアルしたから、古いパッケージの商品はお店に置けなくなり廃棄する」という商習慣です。僕たちがよかれと思ってデザインをリニューアルした結果、古きPKGを大量に捨てることも起こり得るわけです。心底、「もったいない」と思っていました。

クラダシはそのような「企業が廃棄せざるを得ない商品」を買い取り、販売するマーケット。お客さんも、企業も、そして社会も嬉しいプラットフォームです。理屈はすごく簡単なのですが、「よくこれを実現できたな」と驚きました。企業としては「古い商品」はできる限り、世に出したくなかったはずです。設立から7年で、ここまでのプラットフォームを育ててきているのは並大抵のことでないでしょうし、心から敬意の念をいただきます。

ークラダシの魅力はなんですか

やはりとにかく、「ソーシャルグッド」と「ビジネス」の両輪が回っていることですよね。フードロスされる商品を集めてきて販売するというメインのビジネス自体がそうですが、クラダシはさらにそこから「多額の寄付」をしていることです。ECのそれぞれの購買のタイミングでも寄付金額が書いてありますし、総額も公開されています。2022年2月時点で、7400万円ほど。
https://www.kuradashi.jp/report

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設立から7年半。出資もほとんど受けていないベンチャー企業で7000万円を寄付しているような企業は、(当たり前ですが)他に見たことがありません。企業ビジョンの「ソーシャルグッドカンパニー」というストレートなビジョンに、まったく恥じない事業をつくっています。本当に尊敬しかありません。

あとは、代表の関藤さんの情熱とパワフルさとチャーミングさです(笑)。WEBの写真だけ見ると少し怖いのですが、お会いすると本当に情熱的で、社会に向けた自分の役割を突き進んでいる人なんだと感じ、応援したいと思いました。

ークラダシで実現したいことはなんですか

ひとつは、とにかく「伝えていく」という役割です。これだけ素晴らしい取り組みをしているサービスなのに、まだその良さ/凄さが伝わっていないと感じています。それは表面的なデザインやワーディングも大切ですし、ブランドとしてのアクションも重要だと考えます。

この仕事がら、「なんでこんなに素晴らしいものが伝わってないんだ」というものを見るとワクワクします。僕らの仕事は「良くないものを良くみせる」ことではなく「良いものを最大限に伝えていく」ことだと思うからです。

その延長線上に、日本から「パタゴニア」や「ナイキ」や「LUSH」のような、社会にインパクトあるメッセージ/アクションを生み出す企業を作っていくことをサポートしたいです。クラダシは、そのようなことができる、日本の数少ない会社のひとつだと感じています。社会に物申すような強い思想や姿勢が、社長の関藤さんはじめ、メンバーからも強く感じています。もっともっと、そのメッセージを強く、広く伝えていきたい。そういう「ブランドアクション」を一緒に考えて実行していきます。


ー最後に意気込みを教えてください

日本におけるフードロスや、食糧危機の問題はこれから先、より深刻なテーマになると思います。ソーシャルグッドカンパニーというビジョンを掲げるクラダシをサポートすることで、社会課題の解決につなげていくこと、また、広告という仕事の新しいあり方にも挑戦していきたいと考えています。


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