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【参加者レポート】学生発信!横浜市クラチャレ 中間報告会編

前回のnoteを読んでくださった方も、まだの方も、お待たせいたしました!横浜クラチャレ参加者一同です!
(前回のnoteがまだの方はぜひ下記をお読みください!)
▼【参加者レポート】「“農”のあるまち横浜」で社会貢献型インターンシップ「クラダシチャレンジ」を開催中!
https://note.com/kuradashi/n/n0ad40f03f0a0

前回の投稿から少し時間が経ちましたが、最近の猛暑の中でも引き続き隔週で、横浜の農家さんのところにお世話になり、フードロスや都市農業に関して学んでいます!
今回は、先日行いました2月~5月の活動に関する中間報告会の内容を皆さんにご共有しようと思います。

クラチャレの活動の中で、そうだったの?知らなかった!といった驚きがたくさんありました。
このnoteを読んでいただくことで、皆さんにもその気づきを知っていただき、最終的に自分の生活におけるフードロスや、野菜の選び方について改めて考えるきっかけにしていただければと思います。

▼「クラダシチャレンジin横浜市」の中間レポート
https://cdn.shopify.com/s/files/1/0599/1835/2533/files/challenge12.pdf?v=1657861503

■レポートを書いた人(クラチャレ参加学生)

池田 裕太郎、宇佐美 大輔、犬童 一裕、金子 愛奈、志村 幹太、松林 梨世、林 絵莉花、宮坂 悠一郎、鈴木 大智、杉山 志穂里、柴田 夕奈、川原 紀春

■中間報告会の概要

6月1日に、目黒にあるクラダシのオフィスにて、クラチャレ in 横浜市の中間報告会と、5月1日~7日に行われたクラチャレin京都府京丹後市の事後報告会を行いました。(京丹後市クラチャレの事後報告会の内容は最後にご紹介します!)
クラチャレに参加した学生だけでなく、京丹後市や横浜市役所の職員さんや、横浜市クラチャレでお世話になっている農家さん、クラダシの社員さんにもご参加いただきました。

アジェンダは以下の通りです。

それでは早速どんな報告をしたのかご紹介します!

■各農家さんごとの活動報告

最初に、各農家さんの紹介や、活動の中で印象的なエピソード、また活動を通して感じた疑問点とその解決策について報告しました。
(農家さんに関しては、前回のnoteにて紹介しているのでご覧ください!)

〜矢野 輝さん班〜

矢野さん班は、有機農業の話に焦点を当てて報告しました。矢野さんは、現場での体験と話を通じて自分たちの生活を考えてもらうきっかけとなる体験イベントの実施や、有機栽培の野菜の販売を行っています。私たちの活動の中で学んだ有機農業の大変さや大切さを皆さんにも知っていただきたいと思っています。

【有機農業の大変さ】
・有機農業によって栽培された野菜は、環境や食の安全に配慮されているため、慣行農業よりも多くの労力がかかる。
・有機野菜として認められるためには「有機JAS」という厳しい審査基準をクリアして認定を受ける必要がある。
環境に配慮して作られている有機野菜は、将来の事も考えて作られている分、コストがかかるのです。
【有機農業の大切さ】
・未来に対して環境に配慮している有機農業は持続可能な社会を目指す方法の1つである。

有機野菜は価格だけ見ると高いと感じるかもしれませんが、これらを踏まえた上でもう一度考えてみると、違った見方になるかもしれません。

〜藤又 琢さん班〜

藤又さんの班では安心安全な野菜を効率よく収穫し、地産地消を行うための農薬に焦点を当て、報告を行いました。

安心安全な野菜というと、皆さんはどんな野菜を想像しますか?
例えば、農薬を使っていない野菜をご想像される方も多いかもしれません。一方、藤又さんの考える安心安全な野菜とは、虫食いをされていない野菜であり、そのような均一に綺麗で美味しい野菜を収穫するために農薬を使用しています。農薬を効率よく使用するために、横浜市からの補助金で機械を購入し、一度の作業で多くの野菜に行き渡るような工夫を行なっています。
また、自分たちもそうであったように、農薬を使用するにあたって、健康面や環境面に悪影響を与えると考える人も一定数いるのではないでしょうか?
しかし、使用方法や容量が守られた農薬は、必ずしも悪いとは言えません。市販で売っている農薬は法律で定められた基準をクリアしています。そのため正しく使用すれば、安心安全な野菜を収穫することができ、我々消費者の生活を支えています。

〜土井 和祐さん班〜

報告会では、自然農法への理解を広めることに焦点を当てました。農業と聞くと、多くの人が草が一本もない綺麗な畑に野菜が植わっている情景を思い浮かべるかと思います。しかし、よく考えてみるとおかしいと思いませんか?
そう、実は雑草と野菜は共生することができ、わざわざ草刈りをしなくても育つのです!
自然農法では、雑草を抜かないだけでなく、肥料や農薬などの手を一切入れません。(もちろん肥料を加えなくても育つよう、土壌の整備は必要ですが。)
そのため、作業の負担が少なく、環境的にも経済的にも負荷が少ないことが自然農法のメリットです。

ではなぜ自然農法は広がっていないのか。
それは、自然農法への理解が浸透していないからだと考えられます。例えば、雑草を抜かないので、畑は草が生い茂っており、仕事をサボっているように思う人も一定数います。またそんな育て方で野菜が育つのか、といった声があるとも伺いました。
そのため中間報告会ではまず、自然農法への理解・認知にフォーカスを当てた発表となりました。
中間報告会終了後、京丹後でのクラチャレ参加者から、自然農法についての質問が出るなど、正しい理解を広めることの重要性も実感しました。

■政策立案

次にこれまでの活動を通して私たちが考えたこと、またそれらを踏まえての政策立案を報告しました。

私たちは生産者のみなさんに農作業を教わりながら、横浜市における農業の実態について学んできました。その結果、横浜市の農業における生産過程ではフードロスが発生していないことがわかりました。
生育の悪い作物(いわゆる規格外品やB品と呼ばれるもの)は、まとめ売りをしたり直売所に並べられたりなど、農家の方々は売り方を最大限に工夫していらっしゃいます。また、不作の際に土に埋めているのは、決して捨てているわけではなく、栄養を土に還しているのです。生産高やお金の無駄を省くために、生物学的資源循環を十分に活用されています。

これらのことから、生産過程におけるフードロスは限りなく0に近いことがわかりました。また、フードロスを減らす取り組みとして必要なことは、流通過程におけるフードロス調査だと考えました。
例えば、東京には全国からたくさんの作物が集まってきますが、その配送の過程で少なからず廃棄されるものは発生しています。地産地消の推奨により、配送の距離が縮まることでロスは減らせるのかなどを積極的に聞いていきたいです。また、農家さんから伺った様々な卸先で、どのようなルートを通じて消費者まで届くのかに注目していきたいと考えております。

そして、忘れてはいけないのが、私たち消費者から発生するロスです。もちろん、個人の努力は何よりも大切ですが、農家さんが家庭のフードロスについてどう考えておられるのか、また横浜市などの行政の取り組みが実際に家庭からのロスを削減するのにどう寄与しているのか、などについても今まで以上に注目していきたいです。

■今後の活動について

これまでの活動の中で、農家さんそれぞれが既に、生産段階におけるフードロス削減の対策を行っているということが分かりました。そのため、今後の活動では生産段階だけでなく行政や流通の段階にも視野を広げ、横浜市を中心に様々な地域の取り組みを学んだり、農家さんの取引先の市場や飲食店におけるフードロスへの取り組みを聞いたりすることで、私たちの都市農業やフードロスに対する考えを深めていきたいです。

また、noteを活用した更なる情報の発信やクラチャレInstagramの開設も並行して進め、クラチャレで得た学びや考えを、多くの方々に共有していきたいです。

それだけでなく、消費者に直接、フードロス問題に関する問題意識の共有や、私たちのこれまでの学びを知ってもらうために、8月に横浜市役所にて、お世話になっている農家さんの野菜や食品を売るマルシェを開催することになりました。これまでの活動を通して学んだことを、多くの方と共有するにはどうしたらよいかということを主軸において、学生同士で話し合いを進めています。先日のミーティングでも、宣伝方法や、販売形態について、多様な案が出ていました。学生らしく、楽しい空間・イベントにできたらと思います。現在、私たちが描いているマルシェのイメージを実行できるように、今後もみんなで協力していきます。

■報告会の感想

中間報告会で、今までの活動や学んだこと、今後の展望などを発表しつつ、京都府京丹後市で行われたクラチャレに参加されたみなさんの報告も聞くことができました。改めて、この数ヶ月間の活動を振り返り、私は有機農業について調べて発表しました。横浜の3軒の農家さん、そして京丹後市の農家さんのお話を沢山聞けたことで、農家といってもそれぞれで価値観や仕事が全く違っているということが分かりました。普段暮らしているだけではこのようなことは分からないと思うので、貴重な機会を頂きとてもありがたいと思っています。あと数ヶ月、これからも一生懸命頑張りたいです。(杉山 志穂里)

今回の中間報告会では私たちが活動してきた4ヶ月間で学んだことや、今後の活動について報告しました。学んだことをみんなで1つの形に残すことで、実際の活動の中で感じてきたことの共有や、今後の取り組みについてメンバー全員で振り返ることができました。発表後の質疑応答の際に、”クラチャレに参加しての変化”に関する質問が出ました。その際に私は、フードロス削減の身近な行動について実際に私が行動していることを答えました。私の変化は、アルバイト先のフードロスを最小限に減らす努力をするようになったことです。私はカフェでアルバイトをしていますが、賞味期限が近い商品を把握し、お客様に積極的に販売することを心がけるようになりました。お客様側からしても少し安い値段で買えるというメリットもあることから、自分にできる小さなフードロス削減への道と考え、取り組みを続けています。(実際に13個ほどあった賞味期限が当日の商品を、2個まで減らすことができたこともありました!)これは4ヶ月間でのフードロスについての学びや、農作業を経験したからこそ、自分自身の行動で1つでも”食べられるのに捨てられてしまう食品”を削減したいという心がけから、行動が変化したことです。
また、報告会では京都府で行われたクラチャレの報告も聞くことができ、自分たちが今後行う最終報告会のイメージができました。また、短期のクラチャレについて知ることができてとても良い時間となりました。私たちも最終報告会がより良いものになるよう、また今後の活動において学びを深め発信できるように、みんなで頑張っていきたいです。(金子 愛奈)

中間報告会では、約4ヶ月間活動した内容や得た学びなどを報告しました。今までの活動を振り返る良い機会となり、また他の農家さんの活動やさまざまな考えに触れることができました。横浜という同じ地域で農業をされている方々といえども、そのやり方や食品ロスに対する考え方、取り組みは三者三様で新たに学びを見つけることができました。まだ訪れていない農家さんの活動報告を聞いて興味が湧いたので、ぜひ実際にお話を伺ってみたいなとも思いました。
また、京都府で行われた短期のクラチャレの活動報告を聞いて、自分たちとはまた違った形のクラチャレについて聞くことができてとてもよかったです。長期の良さと短期の良さの違いのようなものも感じ取ることができました。
自分たちもあと数ヶ月あるので頑張っていきたいです。(志村 幹太)

■京丹後事後報告会

最後に横浜市の中間報告会と一緒に行われた、京都府京丹後市クラチャレの事後報告会についてもご共有します!

▼「クラダシチャレンジin京丹後市」の最終レポート
https://cdn.shopify.com/s/files/1/0599/1835/2533/files/challenge13.pdf?v=1657861534

京都府京丹後市はお茶の名産地として知られています。クラチャレ参加者は、京丹後市にてお茶の寒冷紗掛けという作業をメインに行いました。

寒冷紗掛けとは、寒冷紗と呼ばれる横糸と経糸を荒く織り込んだ布を茶畑に覆い被せる作業のことです。これを掛けることで、茶葉の色が濃くなり、旨みと甘味のあるお茶ができるようになります。

・寒冷紗掛けの様子

クラチャレに参加した学生が、寒冷紗掛けをする姿や、役場にて京丹後市役所の方々と行った意見交換会の様子は、地元のテレビでも取り上げられました。

学生の報告を通じて、寒冷紗掛けの大変さを知りました。辛い顔を見せず、作業を進めていく農園の方々に刺激され、次第にできることが増えていったこと、農園の方々が「もう一人前や!」と背中を押してくださったといった微笑ましいエピソードも共有されました。

■最後に


横浜市役所でのマルシェについてご案内します。

日時:8月22日(月)11時~14時
場所:横浜市役所2階多目的スペース
販売物:・お世話になっている農家さんの畑で収穫した野菜、加工品
    ・お弁当(クラチャレで収穫した野菜を使用)
     
横浜市でとれた野菜を購入できたり、クラチャレ参加者と直接話せる機会です!
是非遊びに来てください!

また、クラダシチャレンジは今後も全国さまざまな地域で開催予定です。
クラチャレ公式InstagramやFacebookグループにて優先的にご案内するため、ぜひ以下をフォロー&グループへの参加をお願いいたします!
このグループに参加して下さったメンバーで”食品ロス”や”地方創生”に関する様々な取り組みも行なっていく予定です。

▼クラチャレ公式Instagram
https://www.instagram.com/kuradashi_challenge/

▼応募者限定Facebookグループ
 https://www.facebook.com/groups/kuradashistudent/

ここまで読んでいただきありがとうございました。
次回のnoteもお楽しみに!

※本noteの資料や情報は報告会実施当時のものです


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