くんぴこたまよ

地方在住メンヘラおじさん 独り河原温をやってるつもりポエマー。 友達はイマジナリーフレ…

くんぴこたまよ

地方在住メンヘラおじさん 独り河原温をやってるつもりポエマー。 友達はイマジナリーフレンズのみ。

最近の記事

コペンハーゲンへの誘い

 デンマークと言えば、A. Jacobsen(1902-1971)、J. Utzon(1918-2008)の国というイメージじゃないかね?学生時代にB. Ingels(1974-)のBIGが出てくるまでは間の世代も含めて全く知らんかったけど、H. Larsen(1925-2013)や、Lundgaard & Tranberg、3XN、Cobe、JDSといった事務所の人たちが国内外で頑張っとるみたい。なので、最初は伝統建築とお爺ちゃん建築家と最近の外タレ的建築家の作品がぽつぽつ

    • 思い出の未来

       "Back to the Future”シリーズを久々に観た。  観返してみると、ぼくにアメリカとSFと模型への憧れを植え付けたであろう映画やったんやと思う。Part 2を1992年に日曜洋画劇場で観て、母親にねだって今はない近所のGEOでVHSを借りてPart 1を観たけど、Part 3が放送された1993年には塾に通い始めとって、予告編で観た断片しか記憶にない状態やったので通して観るのは初めてやった。  最近ではあの音楽もM-1のイメージの方が強くなっとった位あまり

      • +7

        動かないiMacからHDDを取り出す。

        • 日当たりのよい窓辺では

          透明のピンチの連なりはキラキラと目映く、 久方ぶりの乾いた風を左の頬に感じながら、 窓と反対の部屋の奥の暗がりに、 ぼくは大事なものを置いてきてしまった。 3つの箱を開け2つを閉じた。 開いた2つを持って帰る義務がぼくにあったらしいが、 結局それらは打っ棄って、 ぼくの悲しみは白昼の暗い筐の底に沈んで、 きっと上空の衛星から窓辺のおじさんが、 洗濯物を干す日常が保存されるだけだろう。 ぼくの悲しみは本当に独りよがりで、 3つの箱と箱と箱の間では、 記憶までは共有することも

        コペンハーゲンへの誘い

          眠りのまにまに

          君はよく眠るから、 君の隣の部屋で踊ってる。 “誰も知らない新ステップで”、 鏡の断片に映る足元や指先は、 Jamiroquaiの”canned heat”のPVを初めて見たときみたいにノリノリで、 オープンエンドの続き間で、 建具枠で区切られただけの”光の帝国”。 君は暗闇の中に明るい世界を歩き、 ぼくは昼白色の光の下で、仄暗いリズムの波間に漂う。 気づくと君の上に乗っかっていたクマの抱き枕が、 畳の上に不時着していた。 洗濯物を干しながら、 料理の合間に、 雨模様の中

          眠りのまにまに

          審査員という名の被審査員おじさん

           期日前投票に行ってきた。  事前に最高裁の裁判官国民審査の審査公報を初めてじっくり読んだ。今までは結局読んでもよくわからんし、法律の素人がいったい何を審査するっていうんだね?っつーことで、全員×をつけたことはなかったんやけども、今回は素人なら素人で×をつける自分なりの基準を設けて一読してみようと公報と睨めっこしてみる。ちなみに奥さんとの会話で衝撃だったのは毎回全員に×をつけとるらしい。安閑とその椅子に座れると思うなよ!というのが主旨らしいのだが、なんとなく独裁者の姿が瞼の裏

          審査員という名の被審査員おじさん

          我が家にパソコンがやってきた。

           2016/04/16(土)の熊本地震で倒れた時だったか、それともまったく関係なくの電源トラブルだったのか今となっては忘れてしまったけど、学生時代に購入した27インチのiMacが起動できなくなって以降、5年ぶりのデスクトップPCが自宅に届いた。なぜそんなに再購入までの期間が空いたのかというと、単純に金欠であったのと、そもそも自宅にいる時間がそんなになかった。  そして、1年半ほど前から働き方改革の影響で会社も20時消灯ということになり、また会社の鍵も返却したので、早朝や深夜

          我が家にパソコンがやってきた。

          キミの手は格好良いから

          タイガーマスクの好きな、 ビートルズの好きな、 アンタの絵は売れるよ、と言われた君の横に居合わせたぼくは、今少し寂しい。 最良の弟子たること能わざるも、 七人のうちの一人として、 同じ母校へと通うことにはなったものの、 思いがけなくも若い頃の絵に子供の頃から触れており、 実は今尚所有し、 ふとした折に習うこととなり、 西岡常一とRichard SerraとJean-Eugène Atgetを教えてもらい、 色塗りじゃないと怒られ、 刃の裏出しの手ほどきを受け、 ギタースケ

          キミの手は格好良いから

          おじさん時計

          夕方5時に公園へ行く。 ベンチに腰掛けていると、靴のサイズ分しか前進してないんじゃないかと感じるくらいうなだれ気味のじいさんが"日々の"運動をしている。 コンビニ袋に全財産を詰め込んだホームレスのおっさんは向かいのベンチに腰掛けている。 昨日は一つ隣のベンチだった気がする。こっちのおっさんもうなだれている。 サラリーマンおじさんは夕焼けの空を見上げたくて5時にやってきている。なので、当然、西の空を見上げるために東のベンチに座っている。 公園の西端をじいさんが横切っているの

          おじさん時計

          待ち合わせ

          待ち合わせは素敵。 西瓜みたいに滲んだ空を眺めている時のように 嫌いだったら約束しない 仕事だったらしぶしぶするかも お金がかかると命の危険も お迎えは行くのも待つのもお願いありき ぼくが行くのは片思い 君は気にも留めていないだろうけど 懐かしい君は 本を貸すと返してもらえるからまた逢えると言った 電波が体内を通り抜けていく御世に 今も何かを手渡したりするんだろうか? 二度と会わないだろう君はどう思う? いくつもの山を越えた向こうで、丸い地球の上っ面で 久々に、”元気?

          田舎に埋もれる≒"名人伝"

          先日、アトリエ系設計事務所に勤める元同級生との会話で、熊本に計画されている"震災ミュージアム"なるプログラムのコンペを勝ち取った事務所の名前が出てこず、3年前には"10年後には大西麻貴に追いつく"など張り紙しとったのに、その仮想敵すらたったの3年で失念するとは!と思うとともに、これぞ中島敦の"名人伝"の境地!なども思ったけど、実際は何も極められず田舎に馴化し埋もれているだけなので、歳を取ると事実誤認から自己弁護を引き出す能力のみ発達していくんだなと感慨深かった。 ただ、”震

          田舎に埋もれる≒"名人伝"