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グローバルなものの見方

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多様性や地政学、働き方について書いています。外交官の仕事、グローバルな視点、日本とは、について興味がある人、キャリアや生き方について考えている人はご笑覧ください。
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#メンタルヘルス

「戦後」と現代の戦争やテロの傷跡【元外交官のグローバルキャリア】

「戦後」と現代の戦争やテロの傷跡【元外交官のグローバルキャリア】

日本は長らく「戦後」だが、世界ではそこらじゅうで戦争や戦闘が起きている。通常戦争から非通常戦闘まで。

11月に大統領選挙を迎える米国では長い戦争(Long War)と呼ばれているアフガニスタンとの戦争も「終結」した。その前のイラクとの戦争に駆り出された今は40代や50代の退役軍人のことなど忘れ去られているかもしれない。

日本が「戦後」と呼んでいるこの時代に、同盟国の米軍は犠牲を払って国際社会の

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Z世代からX世代へのリバースメンタリングとメンタルヘルス【元外交官のグローバルキャリア】

Z世代からX世代へのリバースメンタリングとメンタルヘルス【元外交官のグローバルキャリア】

仕事を通じて知り合った親子ほど歳が離れたZ世代とたまにご飯を食べる。自分が社会人人生を送ったくらいの年月を生きてきた相手に、昭和な自分が説教したり訓示を垂れる場ではない。若い相手に感心したり、その話から学んでいる。ある時、これがリバースメンタリングなのか、と気付いた。

逆の立場で言えば、Y世代のエイドリアンをメンタリングして8年目だ。当初は彼女の話を聞いて、上司との付き合い方や彼女自身ののマーケ

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公務での負傷者へのダメージを官民でどう手当するか【元外交官のグローバルキャリア】

公務での負傷者へのダメージを官民でどう手当するか【元外交官のグローバルキャリア】

米国では、市民の安全を守るために負傷した人に対する制度が存在する。

日本が「戦後」と呼んでいるこの時代に、米軍は国際社会の秩序を守る役割を果たしてきた。その代償として米国が抱えるのが多くの傷痍軍人だ。その人たちの心身の治療や生活を退役軍人省のみならず各種非営利団体が支える。それを今私は自分ごととして体験している。

同時に、日本で私たちの安全を支えている人たちへの手当に思いを馳せる。

PTSD

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