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"親孝行"に思うこと~冷血人間の理屈~

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私は日頃から、『教育勅語』の精神が大切であると説いている。

我々一般の国民にとって "『教育勅語』の精神" とは、『爾臣民父母ニ孝ニ兄弟ニ友ニ夫婦󠄁相和シ朋友相信シ恭儉己レヲ持シ博󠄁愛衆ニ及󠄁ホシ學ヲ修メ業ヲ習󠄁ヒ以テ智能ヲ啓󠄁發シ德器󠄁ヲ成就シ進󠄁テ公󠄁益󠄁ヲ廣メ世務ヲ開キ常ニ國憲ヲ重シ國法ニ遵󠄁ヒ一旦緩󠄁急󠄁アレハ義勇󠄁公󠄁ニ奉シ以テ天壤無窮󠄁ノ皇運󠄁ヲ扶翼󠄂スヘシ』に当たる。

詰る所、「親孝行をし、兄弟姉妹は仲良く、夫婦は互いに和し、友を信じ、謙虚に振る舞い、博愛を大衆に及ぼし、修学習業に依って能力と徳を高め、公益を広め世の為に働き、憲法を尊重し法律に遵い、有事があれば大義と勇気をもって奉公すること」が大切なのである。

然し私は不道徳なもので、特別に "親孝行" をしようという気が起きないのだ。

日頃から説いておいて何事かという話であるが、起きないものは起きないのである。

何とまあ親不孝な人間で血の通わぬ冷たい人間であるかと思って生きて来たが、先日、此の理由が少し判ったかも知れないのだ。

由って本稿では之を話そうかと思うが、特に得のある話でないことは此処で示しておく。

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