マガジンのカバー画像

藤沢久美の未分化な好奇心

160
「藤沢さんの仕事って何ですか?」と質問されることが多いのですが、正直、自分でも、ひとことで答えられません。好奇心が導くままに、様々な仕事と出会う日々を、つれずれに綴っていきます。
運営しているクリエイター

2018年11月の記事一覧

歳を重ねて若返る秘訣・・

今月11月10日に、世界三大テノールのお一人、ホセ・カレーラスのリサイタルに行きました。2年前に見たときと比べて、さらにパワフルで、さらに透明感があって、さらに楽しいリサイタルでした。 カレーラスのリサイタルの最高の見所は、アンコール。客電が点いて、席を立って帰る人がいても、まだ聞きたい観客からの拍手があると、何度も繰り返し歌ってくれます。 今回も、8曲目のアンコール、グラナダを歌ってくださったときは、客席が3分の1くらい空席になっていました。それでも、全力で、歌うことの

サイバーセキュリティは企業の責任

私の関わる仕事の一つに、一般社団法人日本サイバーセキュリティ・イノベーション委員会の理事というものがあります。この財団は、1年前に設立されたシンクタンクで、これまでの技術論中心だったサイバーセキュリティに対して、企業視点のサイバーセキュリティについて研究・調査・発信していくことを目的にして設立されました。 昨日は、その財団のシンポジウムで「取締役から見たサイバーセキュリティ」というテーマのパネルディスカッションのモデレータをしました。 サイバーセキュリティは、どの企業もト

なぜ、日本から世界的なベンチャーが出てこないのか?

「なぜ、日本から世界的なベンチャーが出てこないのか?」という問いを投げかけると、教育の問題だとか、日本人の気質だとか、色々とその理由は出てくると思います。 もちろん、日本から世界的なベンチャーが全く出てきていないわけではなく、日本にはたくさんグローバル企業があり、そうした会社も元々はベンチャーでした。 ただ、今日、なぜ、こんな問いをブログに書いてみようと思ったかといえば、最近、ベンチャー企業のお手伝いをしていて、ベンチャーに投資をするベンチャーキャピタルの方とお会いしたり

ゴーンさんのニュースどう思う?

日産のゴーンさんのニュースについて、「どう思う?」といろんな人に尋ねてみると、答えは二つ「ゴーンさんって悪いことしてたのね」と「なんか変だよね」というもの。 私は、ゴーンさんのニュースを見た瞬間、「これは、変」と思いました。そして、このニュースを見た海外の人は、どんな風に思うんだろうかと思いました。 ダボス会議でも常連だったゴーンさんだし、海外の人から見れば、日本人よりもずっとゴーンさんを贔屓目にみるだろうし、有価証券報告書の虚偽記載で、日本に着陸した途端に身柄を拘束され

MacAirの代替としてのiPad Pro 6つの悩み

Mac Air よりもiPad Proを選択し、日々使っているのですが、手書きなどは抜群にスムーズになり快適なのですが、PC的に使うところで、少し悩ましい部分も出てきたので、情報共有しておきたいと思います。iPadの場合、何かとアプリが必要で、それがちょっと面倒です。もしかしたら簡単な解決方法があるかもしれないので、ご存知の方があれば、ぜひアドバイスください! 1)Googleドライブを利用していますが、iPadでは、メール添付のファイルの保存が、個人ドライブには保存できま

G1経営者会議

今日は終日、G1経営者会議というイベントに参加。主に大企業の執行役員以上の方々が学び、交流する会議で、今年から、ボードメンバーとして、プログラムづくりに参加させていただきました。 今回の会議全体のテーマは、「テクノベートによるゲームチェンジ〜世界NO.1を目指すために〜」。 様々な分野で、ゲームチェンジが起きています。今まで当たり前に売れていたものが売れなくなり、当たり前に通用していたことが通用しなくなる中、どのように先を読んで事業の形を変えていくのか、また、組織そのもの

優しくなれる食事の鍵は「塩」?

今日は、外国人最年少でフランスでミシュランの星を獲得されたことで有名な松嶋啓介さんのレストランで、塩を使わないお料理をいただきました。(しかも、お話も聞けて1500円!) 松嶋啓介シェフによると、野菜も肉も生きるために必要な塩を抱えていて、それを生かせば、塩を使う必要がないし、素材が持つウマミを引き出せば、ハーブだけで、ほかの調味料もいらないとのこと。 人間にとって、「美味しい」と感じる器官は、脳と腸だそうで、脳は口に入れた瞬間に「美味しい!」と感じる即効性のもので、腸は

「カイゼン」の次のトヨタ方式「からくり」

先日の仙台視察では、トヨタ自動車東日本(株)宮城大衡工場にもおじゃましてきました。主に小型のミニバンなどを組み立てている工場です。 何度かトヨタ自動車の工場を視察させていただいていますが、働いている人たちの集中力と組み付けのスピードにいつも驚きます。 そして、今回、さらに驚いたのが、「からくり」という新しいトヨタ方式が存在することです。この大衡工場の皆さんが生み出されたもので、これまで人間がやっていた単純作業をカラクリ人形のように無動力で作業できるような機械を現場の人たち

iPod Pro か?Mac Airか?いざ決断!

11月7日に待ちに待ったMac Airの新型が発表され、長年使ったMac Airをやっと買い換えられる!とワクワクしながら、Apple Storeにアクセスしたのですが、急に迷いが。。 同時に発表されたiPad Proがかなり気になる。。画面も大きくなったし、Apple Pencilもバージョンアップしたし、キーボードも変わったし・・、これはもしや、Mac Airの代わりをしてくれるかもしれない。。。 などなど・・悩んだ末、結局、iPad Proを購入しました。もちろん、

入社6年目で、パプリカ農場長!

今日は終日仙台で、豊田通商の関連会社にお邪魔してきました。 最初に訪問したのは、ベジドリーム。赤と黄色と橙色のパプリカを作っています。この農場では日本で唯一、発芽室をもっていて、タネを植えるところから収穫までを一貫して行なっています。農場長は、豊田通商入社6年目の女性。このパプリカ農場に魅せられて、いつか海外でパプリカ農場を作りたいと、豊田通商に入社したという農業女子。まさか農場長になれるとは思ってもみなかったと喜んでいらっしゃるのですが、お母様に農場長就任を伝えたところ、

生物の進化って・・

インターネットが登場してから、ビジネスの世界で「生き残り」という言葉がよく使われるようになりました。 インターネットや最近のAIやロボットなどの大きな変化を目の当たりにして、進化論を持ち出しながら、生き残る生物とは、強い生物ではなく、しなやかで変化に対応できる生物だということが語られたり・・。 高度経済成長期には、弱肉強食という言葉が生き残りのキーワードだったような気がするけれど、IT革命以降は、しなやかな変化対応が生き残りのキーワードになった模様。 そして、なんとなく

江戸時代は幸せだったのか?

最近、人工知能やロボットが当たり前になった未来について議論する機会が時々ある。そんな時に、必ずと言って誰かが、人工知能やロボットが人間の仕事を半分奪う未来がやってきたら、江戸時代のような社会がやってくるのではないかと発言する。 江戸時代は、生活のために働く時間が今の半分くらいで、残りの時間を地域のために使ったり、遊びに使ったりしていて、社会における芸術文化も発展したし、GDPもかなり高かったらしく、良い意味で評価される方がいる。 私も江戸東京博物館に行くのは好きで、江戸時

長崎県の離島、壱岐で京都弁?

壱岐の北にある勝本地域では、「ありがとう」を「おおきに」というらしい。 その昔、クジラ漁で巨額の財を成した人がいて、勝本地域にお茶屋さんを作り、京都からたくさんの舞妓さんを定期的に呼び寄せていたとのこと。 そのうち、舞妓さんと地元の人が結婚したりして、印象的な京都弁が使われるようになったそうです。 壱岐では、韓国語の単語も使われていたりする。どんな土地でも、人の行き来で言葉や文化が混じり合うもの。そして、本州や大陸では、その混じり合いが溶け込んでいくけれど、離島は色んな

旅行と移住

今日は、長崎県壱岐市の視察。昨年の年末にプライベートで来て、古代の香りを色濃く残す壱岐の自然に痛く感動し、今回は、DBJの久間さんと壱岐市役所の市山さんにお世話になり、島の方々とお話をする機会をいただきました。 島を元気にするために活動している方々や昔からの壱岐の伝統を守り続けている人など、いろんな方のお話を伺い、観光客として見た壱岐とはまた違う壱岐の姿が見えてきました。 これは、日本全体で言えることですが、観光客として来た時は暖かく歓迎されるけど、そこに住み、そ