見出し画像

中国のレストランの接客レベルが低下している理由を考えてみた

昨日、妻氏と食事に行きました。欧米人が集まるレストランでビールは1杯40元(約800円)くらいです。ちょっと高級なお店です。

以前は、曜日にかかわらず大勢の外国人がたむろしていましたが、昨晩はそうでもありませんでした。テラス席はわたしたちを含めて4席ほど埋まっていましたが、店内にお客さんはおらず、大丈夫かなこのお店と思いました。

そして同時に思い出したのが、中国のレストランって従業員が定期的にガラリと変わること。そして接客のレベルをキープするのがとても難しいってことです。

レストランの従業員は誰でもできる仕事?

どうやら経営者も従業員もともに、レストランの接客なんて誰にでもできる仕事だと思っているようです。

ですから、給料はさほどでもありません。

最近、レストランを経営している方、数名にお話しを聞きましたが、毎年人件費は上がっているけれど、この大都市で独り暮らしをするには十分といえないと言ってました。ですから多くの経営者は社宅を準備します。

しかし、日本食レストランだったり、昨日の欧米人が集まるレストランだったりすると日本語や英語などが必要になります。本来であれば、高い給料を払うべきなのでしょうが、そういうわけにもいきません。

それで、語学ができる人、また感じの良いスタッフはどんどん転職していきます。もちろんお店は良い人材を引き留めておきたいと思いますが、人件費に限界もあるので打つ手なしの状況になっているようです。

結果、接客のレベルが低下します。

接客のレベルの低下は感じの悪さに表れる

料理を運ぶのが下手なのは技術の問題ですので、慣れれば改善できます。しかし当人のセンスがないために、印象が悪いとなると改善するのは難しいでしょう。

わたしは同じ都市の同じ街で約7年暮らしています。ずっと通っているお店もたくさんあります。その中で残念なのは、居心地の悪いお店が増えたってことです。

ファストフードの店のような対応のレストランが増えていますし、なにより従業員が楽しくなさそうです。それでこちらのテンションも幾らか下がってしまいます。また面倒くさそうにされると、何だかな〜って気持ちにもなります。

かつては、レストランのようなお店の接客にそんな対応はみられませんでした。しかし、物価や人件費が急激に上昇したので、こちらの言葉で「素質」のある人を、雇うことができなくなっているようです。

常識の幅が日本とは違う

もちろん、サービスに対する考え方は国によって違います。そして中国の場合、良いサービスを提供することが個人の力量に依存している印象があります。

つまりスタッフを教育するシステムがないし、あったとしても効果が乏しいです。これは飲食店だけではなく、わたしの本業の日本語教師界も同じです。

良い授業を提供できる教師は最初からできますが、ダメな教師はどんなに訓練してもあまり変化しません。

そして良い教師は転職しがちです。そして悪い教師は首になりがちです。というわけで、どんどん入れ替わります。

恐らく同じようなことが飲食店業界でも起きているのでしょう。だから昨日のお店の店員も全員入れ替わっていたのでしょう。そんなことを昨日妻と食事しながら、考えてしまいました。

でも、まあ日本のように30年近く給料が変わらないこと、そしてサービスの質が保たれていることの方が異常なのかもしれませんね。

今日も最後まで読んでくれてありがとう。また明日。

ぜひぜひ、サポートをお願いします。現在日本円での収入がなく、いただいたものは日本語教材や資料の購入にあてます。本当にありがとうございます。