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【いだてん第2話「坊っちゃん」~役所広司演じる嘉納治五郎、旧制五高の校長就任が柔道を世界に広げるきっかけに~】


 
大河ドラマ「いだてん ~東京オリムピック噺~」の放送がスタートしました。

個人的な感想になりますが、東京オリンピックをメインのテーマにしているので、ドラマ全体に今までの大河にはない明るさと「オリンピックが日本にやってくる」という国民の歓喜の雰囲気を感じ、面白くみています。

さて、熊本大学の学生である私にとって、このドラマで注目している人物が、俳優の役所広司が演じる嘉納治五郎です。

第2回「坊ちゃん」では、嘉納治五郎が第五高等学校(現熊本大学)に第三代目の校長として熊本に来るシーンが描かれています。私としては、「大河ドラマに自分の母校のことが紹介されている」と、興奮するものがありました。

 実は嘉納治五郎が第五高等学校に校長として来たことは、日本の柔道が世界に広がったきっかけになりました。

五高の英語教師として、同じ時期に赴任してきたイギリス人である「ラフカディオ・ハーン」との出会いが大きく、ハーンは嘉納治五郎に影響を受け、欧米に「jujutsu」を執筆して柔道を紹介しました。

それが話題となって柔道が欧米に広がっていきました。現在、オリンピックの柔道種目では数多くのヨーロッパの選手が活躍しています。

 もともとラフカディオ・ハーンは日本の文化に興味を持ち、教師として各地を赴任する傍らで、各地をまわりながら日本の文化をエッセーとしてヨーロッパに紹介していました。

日本の文化に大いに興味を持っていたハーンは、嘉納が学生たちを相手に指導していた柔道場に足を運び、そして柔道について驚きを感じながら観察をしていました。

嘉納は、相手の力に逆らわず、それを利用して勝つことが柔道の本質であることをハーンに伝えました。

ドラマの中で、「順道制勝」という四字熟語が出てきますが、まさにそのことをハーンに伝えたそうです。

ハーンが住んでいた西洋では、力の強いものが勝つ格闘技が普通でしたが、力が弱い者でも勝つことができる柔道に触れ、その巧みさに一層魅了を感じ、執筆に至ったそうです。


旧制第五高等学校によって実現した嘉納治五郎とラフカディオ・ハーンの出会いによって柔道が世界に広がった、と考えると、嘉納治五郎が熊本に来たあのドラマの1シーンに大きな意味を感じます。

(写真は五高記念館です。現在は震災のために閉鎖中ですが、嘉納治五郎にまつまる史料が多く展示されていました。)

教育のこと、授業をしている倫理や政治経済のこと、熊本の良いところ…。 記事の幅が多岐に渡りますが、それはシンプルに「多くの人の人生を豊かにしたい!」という想いから!。参考となる記事になるようコツコツ書いていきます(^^)/