愛なんか、知らない。 最終章⑬未来の扉
「それとね、後藤さん、ここまでは過去の話。ここから、未来の話をしたいの」
「未来?」
南沢さんの目がキラキラしてる。
「今、絵本を作らないかって話が来てるのね。私、その絵本を、後藤さんのミニチュアで作りたいの」
「えっ、ええほ、絵本ですか!?」
「私の世界観と、後藤さんの作品の世界観ってピッタリだと思うのね。だから、私が絵本を作るなら、後藤さんのミニチュアを使ってほしいと思って。絵本って言っても、大人も読めるような絵本だから、完全に子供向けにする必要はないみたいだし。どう